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「大英博物館 古代エジプト展」 in 六本木

生を知らないのに死がわかるはずもない


【セリ】 2012年06月21日


 

セリです。

 

生きると言う事は、日々罪を重ねること。

罪を重ねずには人は生きていけません。

 

法律という意味でなくても、

誰かを傷つける言葉や行動を意識・無意識のうちに取る事もあります。

 

それでも、罪を罪と意識して、悔いる事ができれば、まだマシなのだと思いますよ。

 

端から罪を犯さぬよう、規律と道徳で縛りつけられている社会と、

自由意思で生きるけれども、自らの罪を罪として認識する機会が組み込まれている社会だと

どちらがイイのでしょう?

 

先のは、罪を犯す人は減るけれど、罪から立ち直る人は少なそうです。

後のは、罪を犯してしまう人はいるかもしれないけれど、その罪を悔いて立ち直れる人は多そうです。

 

 

 

そして、人は罪を犯さずにはいられない、とすれば・・・。

 

 

 

 

 

さて、本日のイベント紹介です。

 

 「大英博物館 古代エジプト展」

 http://evenear.com/event/detail/4596/

 森アーツセンターギャラリー(六本木)で7月7日~9月17日に開催されます。

 

 

「古代エジプト」、それも有名な「死者の書」がテーマになっています。

ロンドン、大英博物館にある「死者の書」から世界で最も長い37mのパピルスが

日本にやってくる運びとなりました。

 

「死者の書」とは、古代エジプトで、人が死んだ時に、葬儀の際に神官の詠唱を

文字にして死者と共に埋葬したものです。

こうなってくると、高貴な人のものはオリジナル。

一般庶民(?)は大量生産された販売用モノと様々あります。

 

 

内容は、死者の霊魂がその肉体が滅びた後、死後の世界の楽園に行くまでの道のり

を描いたもので、魂が迷わないようにした、つまりあの世のガイドブックです。

 

 

冥界の裁判官、オシリスの前に行った際に、語らなければいけない事を教えてくれる

アンチョコのようなものも含まれています。

 

 

そう、死者は転生するとされる古代エジプトにおいては、死んでから一端楽園に行き、

そしてその後、来世への復活を待ちます。

そこで最大の関門がオシリス神の裁判です。

エジプトの閻魔様とも言うべきオシリス神の前に出た死者は、

「真実の羽」と自信の心臓を天秤にかけられ、その罪(心臓)が重ければ

天秤が傾きます。

 

 

その時に、ちゃんと真実を語れば楽園(アマル)へ行けますが、

もし虚偽の証言を述べた場合は獣に食べられ、魂は消滅し、来世への道も途絶えます。

 

 

 その魂の裁判の際には、

死者は以下の項目の罪を犯さなかった事を証言しなくてはいけません、

と「死者の書」は説きます。

 

1  盗みをしなかった

2  悪事はしなかった(かなりアバウト)

3  強奪はしなかった

4  盗みはしなかった(あれ?1と同じ・・・?)

5  捧げ物の穀物を盗まなかった(1とか4よりも罪が重いのか?)

6  詐欺をしなかった

7  神々の財産を盗まなかった(これは5よりも罪が重そう)

8  嘘をつかなかった

9  反乱を扇動しなかった

10 誰も泣かせなかった(感動の涙は・・・?)

11 詐欺をしなかった(6と同じ・・・)

12 人をだまさなかった(詐欺とは違うのか)

13 誰も攻撃しなかった

14 神の牛畜を殺さなかった

15 悪口をいわなかった

16 誰にもつけいらなかった

17 耕作地を荒らさなかった

18 詐欺行為をしなかった

19 誰の中傷もしなかった

20 理由なく怒らなかった

21 不貞をしなかった

22 自らを汚さなかった

23 誰も怖がらせなかった

24 誰も攻撃しなかった(13と同じ)

25 災いになるような火をおこさなかった

26 決して自分の心臓を食べなかったこと(無理無理・・・ではなくて、決して悲嘆に暮れなかったこと、いやそれも無理か)

27 汚い言葉で罵らなかった

28 真実の言葉に耳を傾けた

29 暴力を振るわなかった

30 慌てて裁かなかった

31 誰も攻撃しなかった(余程攻撃してはだめらしい)

32 会話中に言葉を増やさなかった(???)

33 罪を犯さなかった(あれ、包括?)

34 王を罵らなかった

35 水を汚さなかった

36 高慢に声を荒げなかった

37 神を罵らなかった

38 赤ちゃんの口からミルクを奪わなかった

39 召使いから食べ物を奪わなかった

40 聖なる死者の(・・・)を盗まなかった

41 神殿にある供物を略奪しなかった

42 真実を言う場で嘘をつかなかった

 

 

 

 ・・・こんな感じらしいです。なるほど、これは覚えにくい。

これって「死者の書」を見ながら読み上げてもいいんでしょうか。

ところどころ同じような項目を挟んでいる辺り、意地悪さを感じる。

 

 

ちなみに42というのは、エジプトの各地域を守護する42人の神々に

告白する、という意味合いがあります。ああ、だから告白項目が被るのか・・・。

 

 

そもそも心臓と羽を量りにかける、なんていう芸当をされているし、

嘘をついても仕方なさそうだと思うのですが・・・、

どうも、その場の勢いで「否定告白」をしていく事で、

切り抜けられるケースもあるようです。

 

 

「言葉」には力がある、と言う事でしょうか。言霊です。

とは言っても、「全部の罪を犯してます・・・」なんて人は矢張りダメでしょうけども。

 

 

もちろん、生きている限り罪を犯すことは仕方ないので、

それを認識し、かつ、それに倍する善行を積んできたかも問われるのでしょう。

 

こうした世界感があるのと無いのでは、

矢張り現世での罪業の数も違ってくるのでしょうね。 

 

 

とにかく、盗みと攻撃が良くないと言う事はよくわかりました。

http://www.ashinari.com/

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