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異国に惹かれた芸術家達
珍しいものに惹かれる。もっともです。
【セリ】 2013年05月29日
セリです。
長崎の「出島」について。
ご存じのとおり、出島は江戸時代になって、江戸幕府が外国との貿易を制限する目的で
創られたものです。
まだ、鎖国を本格化する前の頃、江戸幕府より、長崎の有力者に命じて創られました。
多少江戸幕府もお金を出したそうですが、大体は長崎の人のお金で賄われました。
もっとも、海外からの来航者は、この出島に入らないといけなくなり、
その為には土地使用料を毎年払わないといけないということで、元は取れたのかもしれません。
長崎に商用でやってくる外国人にしてみれば、それでも多大な利益が出た場所だったようです。
なんだかんだ、珍しいモノは時の権力者は高い値段で買いますし。
あんな狭い場所で監視のもとに暮らすのは嫌かもしれませんけどね。
今回は、そんな「鎖国」時代の日本において、
海外の影響を受けた日本の美術についてのイベントを紹介します。
視覚革命!異国と出会った江戸絵画
http://evenear.com/event/detail/8658/
九州国立博物館で7/17~8/19まで開催されます。
海外からもたらされた様々な「物」や「知識」は、
日本がいかに鎖国しようとも、当時の知識層に伝播していました。
将軍も、大名も、最終的には一般庶民も、そうした珍しいモノ、面白いモノは
喜んでいたのです。
特に、新しいものへのアンテナが強い、アーティスト達にもその傾向が顕著だったようです。
彼らは、海外からやってきた文化を積極的に自分達の作品に取り入れました。
時には、自ら西洋アートのテクニックを模倣してみたり。
あるいは日本画の中に、海外からもたらされた物をアクセントとして入れてみたりしたのです。
文化が混ざり合った作品というのは、とっても奥深くて、楽しいですね。