極限芸術2〜死刑囚は描く
04.29[金]~08.29[月] / 広島県 / クシノテラス
確定死刑囚による新作絵画
2016/06/03(公開:2016/06/03)
広島のクシノテラスで開催される展示イベント
キュレーター・櫛野展正氏がつくったアートスペースのオープニング展が実施されている。櫛野氏は、福山の鞆の津ミュージアムにて、キュレーターとして数々の斬新な企画を実施してきた実績を持つ。アウトサイダー・アートを展示するギャラリーを開設したいという想いから、クラウドファウンディングを実施して資金を集めてきた。
2005年より「死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金」によって集められた確定死刑囚による新作絵画を中心に展示紹介する。
現在の日本には120余名の確定死刑囚がいる。その死刑囚の中には数十年も獄中にて「その朝」が来るのを待っている人もいれば、死刑確定から数年のうちに執行される人もいるという。その朝は誰にも告げられず、ある朝突然、刑務官から執行の告知がなされて、およそ1時間後に死刑が執行される。
24時間監視状態の続く狭き独居房の中、確定死刑囚たちはその朝の到来を常に予期し、心引き裂かれつつ、社会と隔絶した日々を過ごしている。そうした環境下、「絵を描き、それを世の中に発表する」という行為は、確定死刑囚の人たちにとって外の世界と繋がる手段のひとつであるとも言える。
確定死刑囚の中には、拘置所に入り初めて本格的に絵を描き始めた人も多い。内容も「死刑制度反対」といったメッセージ性の強いものから事件を回想させるもの、あるいは全く無関係のものなど多種多様。
確定死刑囚の人たちが描いた絵から、事件の内省や何かしら解り易い「人間らしさ」のようなものを感じたいと願うのは、私たちの勝手なエゴにしか過ぎないだろう。
日本においては、死刑判決を受けた人物たちのその後は、ほとんど語られることはない。そして我々もあえてそれを知ろうとはしていない。しかし、極限の状況下においても制限された画材を駆使して描いた絵画は、ひとが表現するという芸術の根源を私たちに気付かせてくれる。
◆作品
林眞須美(和歌山毒カレー事件等)、伊藤和史(長野一家3人殺人事件)、加藤智大(秋葉原無差別殺傷事件)、宮前一明(坂本弁護士一家殺人事件等)ら、確定死刑囚たちの作品
◆日時
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Comment紹介者コメント
イベニアスタッフ
「死刑という制度に対して、様々な意見があるのはよく聞かれます。死刑囚が死刑囚になったのは、それ相応の理由があり、確実に被害者が存在するはずです。しかし時には冤罪、そして誤審もあるでしょう。
罪を背負って生きるのは苦しいもののはずです。しかし、その苦しみが伝わらなければ、死刑にしてほしいという被害者の遺族の想いも、察するに余りあります。
さて、このイベントは、断絶されている人の想いを繋げることができるでしょうか」
※あくまでイベニアスタッフの個人的な追記・意見・感想です。
住所 | 広島県福山市花園町2丁目5-20 |
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会場 | クシノテラス |
開催日時 | 2016年04月29日~2016年08月29日 12:00~18:00 開館=土・日・月曜・祝日 ※6/11、6/25、6/26は休館いたします。 |
料金 | 一般 500 円、小学生以下・障がいのある方 無料 |
TEL/FAX | / |
参考URL | http://kushiterra.com/gallery/2016/03/74.html |
ドレスコード | |
アクセス | JR福山駅南口9番乗り場「花園町」で下車 徒歩1分 JR福山駅南口9番乗り場「バラ公園前」で下車 徒歩5分 JR福山駅南口10番乗り場 まわローズ「バラ公園前」で下車 徒歩5分 |
駐車場 | 専用駐車場なし |
運営元 |
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