袴田京太朗 扮する人/熊4
袴田京太朗氏(1963年・静岡県出身)は、今最も注目を集めている彫刻作家の1人。1980年代後半より活動を開始し、斬新な作品を次々と世に送り出してきた。そのスタイルは、従来の彫刻の概念を覆すものとして、大きな話題となった。
作品に使われる素材もユニークである。ベニヤ板、プラスティック、電気コードなどの身近なものを用い、思いもよらぬ作品を作り出している。その作品は、時にダイナミックで、時にユーモラス、そして謎に満ちた不思議な「彫刻」になっている。
見るものを困惑させ、面白がらせる作品の根底には、袴田氏が絶えず自問している「彫刻とは何か」というテーマがある。「彫刻はその表面と不可視の内部との対立関係によって成立している」という認識のもと、あくまで彫刻にこだわりながらも、彫刻の本質を問い続け、核心を掘り下げ続けている。こうしたことによって、新たな彫刻の在り様を提示している。
近年の作品では、何色ものカラフルなアクリル板を積み重ねることで、目に見えるものとして‘かたち’が作られている。軽やかで、ポップな雰囲気の作品群だが、可視と不可視、虚と実が同時に存在する、袴田氏ならではの「彫刻」である。
この展覧会イベントでは、彫刻への独自のアプローチを見せている袴田氏の作品世界を、新作・近作を中心として、各年代の作品も交えて紹介する。
<関連イベント>
・袴田京太朗によるギャラリートーク
2014年5月3日(土)、5月31日(土) 各回14:00~14:40
場所:展示室2 ※要観覧券
・特別会鼎談「彫刻という信仰」
42014年4月月19日(土) 14:00~15:30
講師:戸谷成雄(彫刻家)×冨井大裕(美術家)×袴田京太朗(彫刻家)
場所:ミュージアムホール ※申込不要
・袴田京太朗展関連事業ワークショップ 「見えないものをつくろう」
2014年5月17日(土) 13:30~16:00
講師:袴田京太朗
場所:美術館アトリエB ※要申込
<開催期間>
2014年04月19日(土)~2014年06月22日(日)
休館日 月曜日(ただし5月5日は開館)
時間 9:30~17:00(入場はは閉館30分前まで)
(2014年4月11日時点の情報)