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深瀬昌久『救いようのないエゴイスト』

05.29[金]~08.14[金] / 東京都 / DIESEL ART GALLERY(ディーゼル アート ギャラリー)

日本の写真界に大きな影響を及ぼした写真家・深瀬昌久 7年ぶりとなる写真展

2015/08/05(公開:2015/05/30)

DIESEL ART GALLERYで深瀬昌久個展「救いようのないエゴイスト」が開催される。

1974年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)にて、日本の写真家が世界に初めて紹介され写真展『New Japanese Photography』が開催された。土門拳、東松照明、奈良原一高、森山大道といった近代日本写真の第一人者らが一堂に会する中で、妻・洋子の写真を展示し話題となったのが深瀬昌久だった。

深瀬の写真は、妻や家族、あるいはカラス、猫など、身近なモチーフにレンズを向けながらも、「自分とは何者か?」という問いを追い求めるものだった。

「いつも愛する者を、写真を写すという名目で巻き添えにし、私も含めて誰も幸せにできなかった。写真を撮るのは楽しいか?」と自らの過去を振りながらも、「すべてをやめたいと思いつつ写真するぼくの作業は、いま生きていることへの復讐劇かもしれない」という言葉を遺した深瀬。

写真の先にあるものを暴く行為が、そのまま自分自身の生死に直結する——、そんな焦燥感と寂寥が彼を表現の挑戦者として奮い立たせたのかもしれない。

世界の名だたる美術館での展覧会に参加するなど、名実ともに日本の写真界を牽引する写真家の一人として知られ、1974年に開設された「WORKSHOP写真学校」では講師を務め、若手写真家の育成に力を尽くした。

しかし、還暦目前の1992年6月。行きつけのバーの階段から不慮の転落、脳に重度の障害を受けてしまう。写真との対峙に酷なほどのめり込んだ末に、誰もが想像しなかった形で作家活動を閉ざすことになった深瀬は、ついに再起を遂げることなく2012年に他界。だが、深瀬が遺したものは今なお謎めき、色褪せることのない魅力を放っている。

タイトルの『救いようのないエゴイスト』とは、元妻・洋子が1973年発刊の「カメラ毎日」誌別冊に寄稿した原稿の題名。この中で「彼の写した私は、まごうことない彼自身でしかなかった」と洋子は語った。どんなものに向き合っても、その先に自らを見つめた深瀬その人を如実に象徴する言葉と言える。

同展はこの言葉を拠り所として、数十年の沈黙を続けた深瀬の貴重な未発表作品や代表作を展示する。また、会期中DIESEL ART GALLERYでは、展示作品のほか関連書籍、ポストカードも販売。


・キュレーター: トモ・コスガ(深瀬昌久アーカイブス)
・協力: 深瀬昌久アーカイブス / カイジュウインク / TRNK / フォトグラファーズ・ラボラトリー / ルーニィ・247フォトグラフィー / 株式会社サンエムカラー / マルニ額縁画材店

<開催日時>
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Comment紹介者コメント

イベニアスタッフ:なずな
「日本の写真界に大きな影響を及ぼし、2012年に他界した深瀬氏の7年ぶりとなる写真展です。いかなる事物と向き合っても、その先に自分を見つめた写真家でした。作品を見ることは、そのまま彼を見つめることになるのかもしれません」

※あくまでイベニアスタッフの個人的な追記・意見・感想です。

住所 東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F
会場 DIESEL ART GALLERY(ディーゼル アート ギャラリー)
開催日時 2015年05月29日~2015年08月14日 11:30~21:00
料金 休館日:不定休
TEL/FAX /
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参考URL http://www.diesel.co.jp/art/masahisa_fukase/
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