火星探査機マーズ・エクスプレス(イメージ)/火星の新しい視点
ドイツ航空宇宙センター巡回展示
火星の新しい視点 ~“マーズ・エクスプレス”がとらえた高解像度3D写真~
ドイツ連邦共和国の航空宇宙センター(DLR)協力、火星探査機“マーズ・エクスプレス”が撮影した、世界で初めての画像を含めた火星の地形写真を展示。これまで前例のないスケールの高解像度3D 画像で、火星を見る事が出来る。
火星は太陽からの距離が地球より遠く、宇宙のなかで生命が存在可能なゾーン(ハビタブ
ルゾーン=液体の水が存在できる範囲)よりも、わずかに外側にある。だが、火星には高地、砂漠、火山、断層、峡谷、渓谷、クレーターなど、地球と似た地形があり、大気と季節があることなどから、地球以外で生命がある可能性がある第一の星でもある。
“マーズ・エクスプレス”は、欧州宇宙機関ESA の最初の惑星ミッションとして、2003 年に打ち上げられた探査機。これまで10 年以上にわたり火星上の軌道を回ながら、現在も地質、鉱物、大気の研究を行っている。“マーズ・エクスプレス”に搭載されたドイツ製高解像度ステレオカメラ(HRSC)は、火星の地形を人の眼で見るのと同じように記録することが出来る。そして、火星の地表を解像度約10 メートルの3D フルカラーで撮影する。
この展示イベントでは、数十億年もの時をかけて火星の地形を作った地質学上の主要な9 過程(火山活動、水、氷、浸食、風、地殻運動、極地、堆積作用、衝突クレーター)の画像、火星やその衛星の最新探査機に関する様々な情報をパネルや映像で紹介する。
火星の近接写真は、“異質でありながらも身近に感じられる地形”という新たな視点を我々にもたらし、火星がどれだけ地球に似ているかを実感させてくれる。また、探査技術が進歩したことにより、地球の近くにある惑星の姿が今までにないくらい詳細に解明されていく可能性も感じられる。
DLR は、航空・宇宙・エネルギー・運輸・安全保障などの幅広い分野で、国内外の機関と協力して研究開発を行っている。ドイツの宇宙機関としてだけではなく、連邦政府からドイツの宇宙計画企画実行の責任を負っている、ドイツ最大のプロジェクト実行機関の統轄組織でもある。
この展覧会はこれまでドイツ、オーストリア、国連本部、アメリカ、カナダ、日本(福岡・神戸)、タイ、シンガポール、イスラエルを巡回しており、のべ250 万人以上が見学している。
<開催期間>
2014年年4月16日(水)~9月1日(月)
<開館時間>
10:00~17:00(最終入館 16:30、火曜日休館)
(2014年4月9日時点の情報)