2014/02/15(公開:2014/01/12)
野口哲哉展 シャネル侍着甲座像 2009年
野口哲哉氏(1980~)は、樹脂、プラスチックなどの現代的な素材を使い、敢えて 時を経た風合いの鎧武者を造形している。現在と過去が織りなす、嘘とも現実ともつかない、魅力的な世界観で国内外にファンを持つ。今回が初の個展だ。
南蛮渡来の「シャネル」のマークが家紋の甲冑を身にまとった紗錬家しゃねるけの武者、兜のプロペラ型の立物(まるでドラ○もんの‘タケコプター’のよう)で空中を浮遊する武者、当時そんな武者たちがいたのではないか、という巧妙な演出が魅力。
野口氏の作品世界の大半は、本人曰く「でっちあげ」。リアルなものをモチーフにしながら、実際には存在しない世界を作り上げている。侍、甲冑への深い知識がこれを裏付けている。豊かな空想世界と、史実とのはざまを行き来する、ユニークで独創的な作品だ。
リアルに、正確に表現された甲冑、そして武者たちの立ち振る舞いは、格好良さ、滑稽さ、哀しさも同時に漂う、現在の私たちにも何か共感するところがあるのも魅力の一つである。新作を含めた全作品およそ90点、発想の原点古今の美術作品や写真、グラフィックデザインなどを併せて展示する。
<関連イベント>
・ゲスト×アーティストトーク
・記念コンサート
・銀河万丈氏(声優)による読み語り
・記念講演会
<開催期間>
2014年2月16日(日)~2014年4月6日(日)
※2月16日(日曜)は、大雪の影響による空調不具合のため臨時休館。
開館は2月18日(火曜)以降の予定。決まり次第ホームページでお知らせ
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/
※月曜休館
(2014年2月15日時点の情報)