2013/12/14(公開:2013/12/15)
ジルのカーニバル(Carnaval de Binche) :ベルギー
ベルギーの小さな町、バンシュで行われるカーニバル。3日間でおよそ数千人もの観光客が訪れる、ヨーロッパでも有数のお祭りイベント。
バンシュのカーニバルは、600年以上の歴史があり、例年キリストの復活祭の46日前の「灰の水曜日」の前の日曜日から、「マルディ・グラの火曜日」(カーニバルの最終日)までの3日間にわたって行われる。春を呼び、今年の豊作を祈るために様々な催しをする。
初日は「マミゼル」という女装をした男性がメインで行われるパレード。2日目は「子供たちの日」で、子供たちが募金をし、夜には花火が上がる。
そして3日目がメインの日。仮面をつけた道化師のジル(Gille)が登場。このことからバンシュのカーニバルは、「ジルのカーニバル」とも言われる。ジルは、1メートル近くもある、大きなダチョウの羽飾りがついた帽子をかぶり行進し、木靴を踏み鳴らして踊る。このジルが登場するのはMardi-Gras(マルティグラ)という「肥沃な火曜日」である最後の3月4日のみ。
ジルは、沿道の観客にオレンジを手渡したり、投げたりもする。紙吹雪をまく人などもいて、かなり賑やかなお祭り。
このカーニバルの由来は、16世紀、ここを統治していたスペインが、当時征服したインカ帝国の服装をして踊らせたことによるとも言われる。2003年にユネスコの世界無形遺産に指定された。
(2013年12月14日時点の情報)