2013/11/12(公開:2013/11/13)
インドラジャトラ(Indra Jatra):ネパール
インドラジャトラ(Indra Jatra)とは、ネパールの首都・カトマンズで行われる伝統行事である。この地域で信仰されている神々の王と言われるインドラ神の祭りで、米が無事に収穫が出来ることを感謝することから始まったとされる。
ダルバール広場に巨大な柱が立てられ、8日間のインドラジャトラ祭りが始まる。神の像が開帳され、舞が披露される。
祭りの目玉は何と言っても少女の生き神「クマリ」だ。クマリは満月の日に生まれた女児から選ばれる。3、4歳の時に32もの身体の特徴や、その他の厳しい条件に合格したものだけがクマリになる。クマリは、女神の化身であり、人々の望みを叶え、未来を予言する力があると言われている。クマリは「クマリの館」からほとんど外出せず、外界とのかかわりを絶ち、一日中人々のために祈り続ける。大統領や、政治家でさえクマリを信仰するという。
一日に一度、中庭の窓から顔を出すが、クマリと目が合った者は幸せになるという。ただほんのわずかの時間なので、目を合わせることはほとんどない。用事がある年に数回しか外に出てこないクマリが、この祭りのときは輿に乗って街を練り歩く。
クマリを一目見ようと、何万人もの見物客がやってくる。クマリと目を合わせることはかなり難しいが、クマリが乗った山車の跡を歩くだけでもご利益があるという。
(2013年11月10日時点の情報)