舞山 秀一 写真展「ZOO」
06.03[金]~06.26[日] / 東京都 / tokyoarts gallery
何の演出も施されていない動物園が、そこにある。
2016/06/02(公開:2016/05/29)
東京のtokyoarts galleryで開催される舞山 秀一の作品展示イベント
写真家 舞山秀一は、4×5のカメラで動物園に生きる動物たちを淡々と捉え続けてきた。飼育員でも、観覧客でもなく、敵でも味方でもない、ニュートラルな存在として客観的に動物と対峙した作品を展示する。
動物の独特の匂い、暖かい日差しや穏やかな風、子どもたちの笑い声、テンポの良い音楽、そういった五感を心地よい興奮へと刺激するものに導かれて、動物園に一歩入ると、ワンダーランドへ迷い込んだような、ワクワク、ドキドキした気分になる。動物園に誰もが抱くのは、きっとそんなイメージだろう。
舞山秀一が、「ZOO」と題して15年間にわたり撮り続けてきた写真には、しかしながら、私たちが期待する動物園は見つけられない。動物園での楽しい記憶をよみがえらせるものも、五感をくすぐるものもシャットアウトされ、動物園で生活する動物をありのままに映し出している。檻越しにみえる動物、人工的な住処で餌を食べる動物、仲間たちと休息する動物。何の演出も施されていない動物園が、そこにある。
そして、観客として動物園に溶け込み、さらにその場所に子どもの頃に出かけた楽しい思い出も一緒に溶かし込み、空間も時間もすべてを一体として、まるで動物園の一員、一部のように自身を捉えていた私たちのポジションも、写真を前にすると、動物園から大きくへだてられてしまう。
ワンダーランドは幻想と化し、動物園という現実空間が目の前に立ちはだかり、動物と人間の境界が露わになる。私たちは、この写真の前では動物園の観客ではなく、傍観者にすぎない。それは動物園に対する新しい体験だ。写真はこのように、慣れ親しんだ世界を目の前でひっくり返し、新しい体験を用意してくれる。だからこそ、写真は楽しい。
森 美樹(愛知県美術館学芸員)
◆舞山秀一
1962年福岡生まれ。1984年九州産業大学芸術学部写真学科卒業後、(株)スタジオエビスに入社。独立後から広告、雑誌、CDジャケット等にてポートレートを中心に活躍し続けている。 同時に数々の個展を開催し、写真集の出版も行う。2014年九州産業大学芸術学部写真学科客員教授に就任。
◆オープニングレセプション
2016年6月3日(金)18:00〜20:00
◆トークイベント
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Comment紹介者コメント
イベニアスタッフ
「飾らず、ありのままに。ポーズを取ろうとしたのではなく、思わずとってしまった時。何もきにせずだらけている姿。動物園は天然の自然の中というわけではありませんが、だからこその表情を動物たちも見せてくれるかもしれません」
※あくまでイベニアスタッフの個人的な追記・意見・感想です。
住所 | 東京都渋谷区東2-23-8 |
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会場 | tokyoarts gallery |
開催日時 | 2016年06月03日~2016年06月26日 11:00~20:00 休廊:月曜日 ※最終日は18:00まで |
料金 | |
TEL/FAX | 03-6427-6665 / |
info@tokyoarts.com | |
参考URL | http://www.tokyoartsgallery.com/next.html |
ドレスコード | |
アクセス | JR渋谷駅、恵比寿駅徒歩10分 |
駐車場 | |
運営元 |
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