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広島・鞆の津ミュージアム　ART　BRUT　TOMONOTSU　MUSEUM で行われる展覧会イベント

「仮想」と「現実」の間を往来しているような表現を一堂に展示する展覧会。

私たちが「真実」とみなして疑わない日常の虚構性を明るみに出すことが狙い。同展を通じて、仮想と現実の関係、ひいては障害/ 健常の境界に光が当てられ、新たな視点で日常が見つめ直されることを願っているという。

また、シンガーソングライターの七尾旅人氏のライブも決定。日時や申し込み方法は決まり次第発表。


＜出展者（予定）＞
① 伊勢田　勝行 （いせだ・かつゆき）
1968年生まれ。兵庫県在住。学生の頃から現在まで、自分で描いたマンガを原作にしたアニメや特撮を制作。劇中の主題歌だけでなく、登場人物全員の声まで演じ、独自に編み出したアナログな手法で撮影・編集をひとりで続けている。

② 小林　一緒 （こばやし・いつお）
1962 年生まれ。埼玉県在住。調理師として蕎麦屋や給食センターに 46 歳まで勤務した後、アルコール性神経炎を患い歩行困難な状態となる。18 歳頃から書き溜めたメモ書きを頼りに、当時の記憶を呼び起こしノートに自らが食べた料理のイラストと感想を描き続けている。

③ 高橋　重美 （たかはし・しげみ）
1946 年生まれ。岩手県在住。18 歳で統合失調症を発病し、以来今日まで入院生活を送る。鉛、消しゴム、ノック式４色ボールペン（黒・赤・青・緑）を使って大学ノートに溢れる夢想の世界を描き続けている。以前は、大学ノートの表紙で作った仮面をかぶって暮らしていた。

④ 福島　尚（ふくしま・ひさし）
1969 年生まれ。埼玉県在住。４歳の頃から鉄道に興味を持ち、記憶だけで鉄道の絵を描く。何度も色を塗り重ね、車体や信号、部品にいたるまで、実物と全く同じ色を再現。厚紙を使った鉄道模型や古い切符や路線図、時刻表などのレプリカ制作も行っている。

⑤ 市原　えつこ （いちはら・えつこ）
1988 年生まれ。インタラクションデザイナー。スマートフォンで VR( 仮想現実 ) を楽しめるパノラマ映像ビューワー「ハコスコ」を用いたコンテンツを展示。鑑賞者は妄想現実を体験することが出来る。出演はパフォーマーの森翔太、監修は神経科学者 / ハコスコ開発者の藤井直敬。

⑥ 幻聴妄想かるた （げんちょうもうそうかるた）
東京都世田谷区にある就労継続支援 B 型事業所「ハーモニー」を利用する精神障害のある人たちが実際に語った幻聴や妄想を絵札や読み札に綴った「かるた」。本展では、その原画や関連資料などを展示する。

⑦ 三浦　和香子（みうら・わかこ）
富山県氷見市にある創業65 年の老舗「よしだや」に28 年勤務する従業員。得意の手芸の技を活かし、実際の食品サンプルから型紙
をおこし、フェルト生地や毛糸などを使って食品サンプルを再現制作した。

⑧ 西川　正之 （にしかわ・まさゆき）
1945 年生まれ。三重県在住。1979 年、長男にせがまれて作った角凧がきっかけで、現在に至るまで、昆虫や鳥、水生生物など様々な形の立体凧を制作し続けている。

⑨ あそどっぐ
1978 年生まれ。熊本県在住。24 時間介助を必要とする身体障害 ( 脊髄性筋萎縮症 ) をもつコメディアン。自身の障害をネタにした自虐的コメディーを発表。

⑩ 武田　憲昌 （たけだ・のりまさ）
1970 年生まれ。広島県在住。好きな施設職員に関する品々を集めているが、その収集の範囲が尋常ではない。好きな職員が残したメモ書きから吸ったタバコの吸い殻まで収拾し、 引き出しなどで大事に保管している。本展では、これまで収集してきた品々と彼の行動を映像にて展示。

⑪ 会田　誠（あいだ・まこと）
1965 年生まれ。現代美術家。本展では、上野公園に集まる多くの人たちの中で足下から水をたれ流し、地面を濡らしながら呆然と立つ人物のまわりで、それを不可解そうに見つめる修学旅行生たちの様子が映し出された映像作品「上野パンタロン日記」(1990 年 ) を上映する。

⑫ 百瀬　文（ももせ・あや）
1988 年生まれ。コミュニケーションに内在する虚構性や曖昧さを可視化する映像作品を制作。本展では、視力検査の場面を題材に、医師 / 被検者間で交わされるメッセージが恣意的に解読されていく様子を描いた「The Examination」を展示する。

⑬ 滝本　淳助 （たきもと・じゅんすけ）
1954年生まれ。写真家。劇団「東京キッドブラザーズ」の専属カメラマンを勤めた後、雑誌などでフリーカメラマンとして活動。本展では、自身が見た「夢」を記録した『滝本夢絵日記』に掲載された「夢」の原画を展示する。

⑭ チンパンジーの「アイ」
1976 年生まれ。77 年より京都大学霊長類研究所にて生活。78 年より実施されているチンパンジーの知性研究「アイ・プロジェクト」の中で、文字や記号の学習を開始する。本展では、同プロジェクトの一環として創作された絵画を展示。


【会期】
2015年9月12日（土） ～ 12月13日（日）

【開館時間】
10:00～17:00

【休館日】
月・火曜日(ただし、祝祭日は開館。9/22、11/2、11/24は閉館)

主催＝鞆の津ミュージアム企画展実行委員会
助成＝日本財団
協力＝ミヅマアートギャラリー、 ポット出版、 就労継続支援 B 型事業所ハーモニー、お食事処よしだや、 関西学院大学漫画同好会、 京都大学霊長類研究所、 齋藤亜矢、林美里、 松沢哲郎


(2015年8月22日時点の情報)

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Comment紹介者コメント

イベニアスタッフ
「“障害”とは何なのでしょうか？

同じものを見ても、人によって考えること、抱く思いはさまざまです。
どれが間違っていて、どれが正しいということはありません。

どれも『本物』でありながら、どこにも『本当の正解がない』世界。
仮想と現実は表裏一体です。

そんな中で、お互いを認め合い、今とは別の方法で他者を受け入れることについて
考えさせてくれる展覧会になるはず」

※あくまでイベニアスタッフの個人的な追記・意見・感想です。

住所	広島県福山市鞆町鞆271-1
会場	鞆の津ミュージアム　ART　BRUT　TOMONOTSU　MUSEUM
開催日時	2015年09月12日～2015年12月13日 10:00～17:00
料金	一般600円、小学生以下・障がいのある方は無料
TEL／FAX	/
MAIL
参考URL	http://abtm.jp/
ドレスコード
アクセス	http://abtm.jp/15/7/
駐車場
運営元	鞆の津ミュージアム企画展実行委員会

※イベント情報は諸状況で場所・日程・時間等が変更する場合がございます。事前に最新情報をご確認の上お出かけください。情報の利用に際しては、「利用規約」および「免責事項」をご確認ください。

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