兵頭喜貴写真展 模造人体シリーズ第5弾「さらば金剛寺ハルナとその姉妹-愛の玩具たち」
03.03[月]~03.15[土] / 東京都 / ヴァニラ画廊 新画廊 展示室 B
≪兵頭喜貴死す。そして、ハルナたちの新たなる旅立ちが始まる・・・。≫
2014/03/04(公開:2014/03/04)
東京のヴァニラ画廊で開催される「兵頭 喜貴」氏の作品展示イベント
遡ること、およそ半年前、2013年8月5日の未明。兵頭喜貴は、今まで体験したこともないような激しい頭痛で目覚め、直後に嘔吐してしまう。そして大学病院に救急搬送された。
検査によって「下垂体」という、頭のど真ん中でホルモンの分泌を制御する豆粒程の脳ミソが、腫瘍により圧迫・出血していたことが判明する。
脳そのものが破壊されると、頭の中は痛みと苦しみのみで充満し、理性や欲望も完全に消え失せ、もう咽の渇きすら感じ取れなくなる。
今、思い出しても恐ろしい体験だった、と兵頭氏は語る。
それから1ヶ月間もの入院生活は、さらなる苦難の連続だった。死をも想起させる頭痛、目の異変が重り、一時は人生の終わりすら覚悟したという。
本当に辛かったのは実は回復することが出来た後だった。大量の画像診断、負荷試験という名の過酷な”人体実験”によって、もう10年以上も前から下垂体の機能障害が起きていたことに加え、今回の出血により異常が拡大してしまった。
ホルモンの分泌が完全に狂ってしまい、脳の外科手術を行うか、死ぬまで薬物治療を受けなければならないと・・・告げられる。
そして、下垂体の機能障害と薬物治療による体質の変化が、急速に実体化を及ぼすことになる。古くなった皮はぼろぼろと剥落していき、視力が下がり、その反面、味覚と嗅覚が鋭くなった。睡眠障害からは逃れられたものの、生殖機能が壊滅。ありとあらゆる意欲が低下していく羽目に。
どうにも厄介なのは、この病気が、人間の根本的体質に加えて、五感や感情面などにも影響を及ぼすということだった。
脳は壊れ、機能が変化すると、全てが変わる。現代の医療技術では、一旦壊れた脳は再生しない。今は、薬物治療によってホルモンの分泌バランスを調えようとする状態だが、やれることには限界があり、元に戻ることは永遠にない。
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Comment紹介者コメント
イベニアスタッフ:なずな
「等身大の人形を被写体とした写真を撮影している、写真家・兵頭喜貴氏の個展です。2013年夏、脳腫瘍を患い、死に隣り合って得た体験を、自身の妻であり、娘でもあるドールたちと表現した作品が発表されます。
何というか、‘命の限り’という言葉が浮かんできますね。生きるとは?死とは?そしてハルナたちはどこへ行くのか・・・」
※あくまでイベニアスタッフの個人的な追記・意見・感想です。
住所 | 東京都中央区銀座八丁目10番7号 東成ビル地下2F |
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会場 | ヴァニラ画廊 新画廊 展示室 B |
開催日時 | 2014年03月03日~2014年03月15日 00:00~00:00 |
料金 | 入場料・・・500円(同時開催の「ぴんから体操作品展」も観覧可能) |
TEL/FAX | / |
参考URL | http://www.vanilla-gallery.com/archives/2014/20140303b.html |
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