東京 / アンスティチュ・フランセ東京
「アンスティチュ・フランセ東京」とは、フランス政府の公式機関です。語学学校、文化センター、 情報発信の役割を担う、いわば‘日本の中のフランス’。神楽坂のあたりは、フランスの方が多く住んでいたため、リトルフランス、とも言われているそうです。
そんなアンスティチュ・フランセ東京では、フランスの美食文化(ガストロノミー)を日本で紹介する「美食の祭典」を毎年開催しています。この一環として行われるのがArt&Food 国際フード写真フェスティバルです。
敷地内に足を踏み入れたときから、フランスの雰囲気が漂います。
フランスの書籍が展示されています
カラフルです
ヨーロッパの街角みたい
施設の中のインテリアや、内装もとってもカラフルでスタイリッシュ。お手洗いもすごくオシャレでした。本当に‘日本の中のフランス’といった雰囲気。
写真展は、『美味なるものは視覚的にも美しい』というコンセプトで行われています。私たちが普段口にしている食物を、芸術的視点でとらえた作品が並びます。
カボチャ、ニンジン、オレンジ、魚など、見慣れている食材のはずなのに、中には良く見ないと何だか分からないものも・・・。思わずため息が出るほど、美しいものもあれば、シュールなものも、ちょっとびっくりするような作品も(例えば、魚の群れがそろってこっちを見ている、とか)
思ったほど作品数がなかったのですが、一枚一枚じっくり‘味わって’見てください。普段食べているものを形作る植物、生物の奥深さ、面白さ、そしてそれらに対する感謝が湧いてきました。食べるという原始的な欲求と、何かを美しいと思う思考、相反するもののようでもありますが、根底ではつながっている、という印象を受けました。
ただモノを食べて、消費するのではなく、それらの持つ意味、美しさ、そして勿論味も丁寧に感じながら味わおう、と思わせてくれる写真展でした。
そして、写真展を見て‘本物の’食事をしたくなったら、素敵なブラッスリー&カフェもあります。建物の中にも赤が印象的なオシャレカフェがありますが、外も気持ちよさそうです。
2013.09.20 文・写真 篠崎夏美