世界中で注目される昆虫食。しかし、まだまだ抵抗がある人が大部分だろう。
そんな中、日本で唯一の「昆虫料理」コンテストが行われるという情報をキャッチした。 一体どんなレシピが登場するのか? 味は? ビジュアルのインパクトで敬遠されがちだが、「昆虫食」の魅力は一体どんなところなのか? かなり気になる……。
どうやら日本全国の昆虫食を愛する人たちが、自慢の昆虫食レシピを持ち寄るらしい。昆虫料理研究家・内山昭一氏が率いる昆虫料理愛好家チームが作り出す昆虫食をたっぷり味わい、どっぷり体感できるイベントだという。様々な分野から虫食いのスペシャリストも参加するとのこと。
昆虫食に慣れていない人にとっては驚きのイベントだが、実は今回で6回目を迎える人気イベントなのだ。
<これまでの開催>
Vol.1 2010年11月 中野/桃園会館
Vol.2 2011年04月 中野/桃園会館
Vol.3 2011年12月 中野/桃園会館
Vol.4 2012年12月 中野/桃園会館 昆虫料理コンテスト第1回目
番外編 2013年11月 新宿/ロフトプラスワン
Vol.5 2014年11月 新宿/ロフトプラスワン 昆虫料理コンテスト第2回目
※関西(大阪、伊丹)、熊本でも開催
「虫フェス」の見どころを「東京虫くいフェスティバル」主催者: 永井尋己さんに伺った。
―― 開催の経緯を教えてください
昆虫食の面白さ、美味しさをより多くの人に伝えるためにイベントを企画しました。
―― 今回が6回目となりますが、初回と比べて何か変化はありますか?
昆虫食に対する偏見が前より無くなったと感じています。メディアでも取り上げて頂くことが多くなりました。
―― 「昆虫食」初心者におすすめの虫や調理方法はありますか?
おすすめの虫は「ジャイアントミールワーム」と「コオロギ」です。実はとても入手しやすく、癖もなく食べやすいです。
天然のものですと「セミの幼虫」がおすすめです。夏季限定ですが、つかまえるのも楽しいですし、何より美味しいです。食感や味はエビにそっくりで、僕らは「セミ燻(セミの燻製)」「セミフライ(セミのフライ)」「セミチリ(セミのチリソース和え)」などの料理で美味しく頂いてます。
―― これまでに提供された料理や、昆虫料理コンテストで印象に残っているレシピがあれば教えてください。
衝撃だったのは他でもなく「虫寿司」ですね。内山さんとの付き合いも6年位になるんですけど、写真でしか見たことがないんですよ(笑)味の想像はまずつかないんですけど、とにかくビジュアルがすごい。実はこれ、今回の虫フェスで登場予定です!
<今回の昆虫料理コンテストのルール>
・虫は必ず加熱調理したものを使用
・応募者のオリジナルレシピ
・応募者のオリジナルレシピ
・材料(虫)を採取する場合は、採取していい場所かどうかを確認。
(昆虫類の持ち出しを禁止している公園もあります。里山などを荒らすことも注意しましょう)
・何レシピでも応募可。
・蜘蛛などは「昆虫」ではないが、広義の虫として使用可
(昆虫類の持ち出しを禁止している公園もあります。里山などを荒らすことも注意しましょう)
・何レシピでも応募可。
・蜘蛛などは「昆虫」ではないが、広義の虫として使用可
◆使用禁止の虫
未同定の虫、図鑑に「毒がある」と記載のある虫(例:ツチハンミョウ類)
未同定の虫、図鑑に「毒がある」と記載のある虫(例:ツチハンミョウ類)
◆その他
はじめての食材を試食するときには、他の食材と同様に、昆虫にもアレルギーのリスクがあることを理解し、自己責任で食べてください(甲殻類アレルギーのあるかたは、ご参加いただけません)
はじめての食材を試食するときには、他の食材と同様に、昆虫にもアレルギーのリスクがあることを理解し、自己責任で食べてください(甲殻類アレルギーのあるかたは、ご参加いただけません)
虫なら何でもよい、というわけではなく、きちんとしたルールがあるようだ。
―― 「昆虫食」の魅力はどんなところですか?
昆虫って、嫌われ者じゃないですか。最初の時点で最低のイメージから始まるんですよね。昆虫料理を目の前にすると人はまず嫌悪感がきて、だんだん好奇心が出てくる、好奇心が少し優位になると口に運ぶんです。
噛みしめていくうちに、嫌悪感が打ち消されて美味しさから驚きに変わるんです。その瞬間に立ち合えることが一番の喜びですね。
鮮やかな赤紫色になった昆虫たち。しば漬けのように、何かの液に付け込んだと思いきや……。
永井さん
「バッタ類って火を通すと真っ赤になるんですよ。イナゴやバッタ、キリギリスなどです。そんな部分他の甲殻類と似ていますよね。」
「バッタ類って火を通すと真っ赤になるんですよ。イナゴやバッタ、キリギリスなどです。そんな部分他の甲殻類と似ていますよね。」
―― イベントの見どころ、おすすめポイントを教えてください
今回は今までになくアカデミックな内容になる予定です。ゲストの月尾嘉男さんと山下雅道さん。よく出演を承諾して頂けたなと。
そして、なんといっても楽しみなのは第三回を迎える「昆虫料理レシピアワード」です。回を重ねるたびに、面白いレシピが出てきて、毎回楽しく拝見させて頂いてます。今年はどんなレシピが集まるのかワクワクしています。
―― 読者だけにこっそり教える情報、または最後に一言
「虫フェス」も今回で6回を迎える事ができました!
これからも美味しくて、楽しい昆虫料理を提案していきたいと思っております。11月23日は是非「東京虫くいフェスティバル」に遊びに来てください!
まだ未確定の情報なのですが、内山が常々一番美味しい昆虫と豪語している「○○○ゥ虫」と「○○の子」を虫フェスで食べることができるかもしれません。
目下捕獲調整中です!ご期待ください。
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正直、最初は写真を見ただけで「ウッ!」となっていたが、永井さんのお話を聞いているうちにだんだん昆虫がおいしそうに見えてきた。
外見が“そのもの”なものはまだ抵抗があるが、唐揚げくらいなら意外と食べられそうである。いや、セミの幼虫の素揚げもなかなかおいしそうだ……。
ハマる人はとことんハマるという昆虫食。「気持ち悪い」と拒絶することも自由だが、それでは少しつまらないと思ってしまうのは私だけだろうか? 奥深き昆虫食を極める「虫フェス」、新たな世界に出会えるに違いない。
取材/篠崎夏美
東京虫食いフェスティバル!Vol.6
<開催日時>
2015年11月23日(月・祝)15:30〜20:00(開場 15:00)
2015年11月23日(月・祝)15:30〜20:00(開場 15:00)
<料金>
3,500円
<会場>
SHIBAURA HOUSE(東京都港区芝浦3-15-4)