写真集「イケメソ男子」リブレ出版
ちなみに“涙活”とは自発的に泣くことで心のデトックスをはかるもの。“イケメソ”とは、イケメンがメソメソとステキに涙を流す姿のことである。
「涙活」で本当に泣けるか体験してみた
個人的にはあまり男性が泣いている姿は見たくない。しかし、イケメンなら話は別である。さらにこのイベントでは、写真集のモデルを務めたイケメン達が登壇し、一緒に感動の涙を流せるらしい。イケメンと濃密な時間……。これは行くしかない。
会場となるお台場・カルチャーカルチャーの前には、オープン前にも関わらず多くのお客さんが並んでいた。確認した限りでは全て女性だった。
物販コーナーでは『イケメソ男子』の他、モデルさんたちのブロマイドや、DVDなどが販売されていた。スタッフの方に売れ筋を聞いてみたところ、手軽に買えるブロマイドは毎回人気とのこと。また、DVDもしくはSILK LABO特製の石鹸『SILKY BODY SOAP』を同時に購入すると、モデルさんのチェキがついてくるため、こちらも好評だそう。
イケメン達の涙に胸キュン♡
涙活プロデューサー・寺井広樹さん曰く、一粒の涙を流すだけでリラックス効果が一週間持続するとか。それに加えて、イケメンの生涙を見られるかもしれない貴重な機会であるとのこと。
左)涙活プロデューサー・寺井広樹さん
右)司会進行の河野智平さん(声優/actor-noix)
いよいよイケメン達が登場。彼らが登場するたびに、客席からは歓声が上がる。白衣+ワイシャツ&ネクタイで登場した天然癒し系イケメン小田さん、クールな革ジャン姿のハーフ顔イケメン渡部さん、さらにサプライズゲストで“エロメン”として人気の一徹さんも!!
小田涼さん(GIRL’S CH)
渡部拓哉さん(GIRL'S CH)
スペシャルゲスト・一徹さん(シルクラボ)
まずはみんなでカンパイ!
寺井さんがセレクトした「泣ける映像」を鑑賞。
・タイ生命保険のCM
・ボクと名付けられた子犬の話
・音楽教室のCM
・ネコとの絆を描いた作品
・鉄拳「振り子」
一本目の映像から涙があふれる。「泣けるCM」として有名で、何度も見ているはずなのにどうしても泣いてしまう。開始数十秒で会場のあちこちからすすり泣きが聞こえてきた。それ以外の映像も、親子、ペット、夫婦など大切な存在との絆が描かれており、カメラのファインダーがかすんでしまう……。
一方、モニターに見入るイケメン達の真剣な表情もたまらない。映画館や自宅で、一緒に感動的な映画を見ているような気分になってしまった。映像が気になるが、彼の様子も気になる、という板挟み。
この眼差し……!動悸がっ!!
お客さんも映像に見入っていた。
イベント開始早々、こんなに泣かされるとは思わなかった。イケメンを前にメイクが崩れていないか気がかりだが、それより会場の人たちと同じ感動を共有出来た喜びがある。涙が出てしまうが、もっと見たいと思えるのは泣くことによるカタルシスの効果か。
一徹さん「泣けなかったらどうしようかと思って、実は目薬を仕込んで来たんですけど全然いりませんでした。振り子が一番心に残りましたね」
目薬をしのばせていた一徹さん
渡部さん「一番印象に残ったのはタイの保険会社のCMです。言葉では表せない父と娘の絆を感じました」
小田さんは上映中からかなり泣いていた様子。感動を抑えきれないようで、涙がこぼれないよう上を見上げたり、ハンカチで目を抑えたりしていた。男の人が泣くのはちょっと……と思っていたが、その姿は心から可愛い!! と感じた。
頭をなでなでしてあげたくなる。
続いて『泣話家(なくごか)』泣石家霊照さんのお話。泣話家とは泣ける人情噺=泣語を口演する人のこと。自身の体験に基づく「体験泣語」と、見聞きした話を元につくる「創作泣語」に分けられ、3つの特徴がある。
①話は5分以内。
②ブータンの民族衣装「ゴ」をモチーフにした泣き装束を身に付ける。
③話の終盤では泣語家自身が涙を流し、それを袖口で拭う。
自身の祖父母との思い出が詰まった泣語で、最後は見事な“泣き芸”を見せてくれた 。
泣石家霊照(なかしやれいしょう)さん
全てガチ泣き!写真集撮影秘話。
休憩を挟んで後半の部がスタート。2回目の乾杯のために飲み物を選ぶイケメン達。イケメンが3人並んでいるだけでも素敵な光景だが、こうやってはしゃいでいる姿はさらに素敵だ。
イケメンは泣いていてもイケメンだが、話していても、メニューを覗き込んでもイケメン。何をしてもイケメン、という純粋かつ確固たる真実を目の当たりにした。
それぞれキャラの異なる3人のイケメンのやり取りを見ているだけで幸せ。
◇泣くことについて
小田さん:泣いてる女性は素敵だと思います!
渡部さん:男性も泣くときには意味がありますよね。心の深いところを見せている感じ。
一徹さん:男女問わず、涙はグッときます。感情が揺れ動かされているのが伝わってくると言うか。(泣くことが)自由自在に出来る人もいるけど、あまり会得してほしくないですね(笑)
◇写真集のシュチュエーションについて
一徹さん:朝起きたら一人だったんですよ。恐らく今まで付き合っていた彼女と別れて、彼女が出て行ってしまったんですね。色々あったと思うんですけど、不器用な男なので彼女と向き合うことも出来ず、追いかけることも出来ず。
そこでたまっていたものを出すみたいに、ベットで泣いて、お風呂で泣いて……。自然な感じでやりましたけど「泣いてください」と言われて泣くのは苦労しましたね。泣くことは心がスーッと落ち着くような気持良さがあります。
司会の河野さんが「こっちが恥ずかしくなっちゃいますね」と言う程のドキドキ発言も!
渡部さん:正直、最初はイケメソ男子とはなんぞや? って感じだったんです。シュチュエーションは友達が失恋してしまって、友情泣きというか、もらい泣きというか、一緒に泣いています。友情がテーマです。
共演した北澤さんはすごくガタイがいいんですけど、彼がなかなか切ない顔をするので本当に心から共感してしまって自然に泣いていましたね。
小田さん:2人で撮影しました。伊佐美君と撮影したんですよ、兄弟という設定で。実の兄弟ではないんですけど(笑) 僕が弟で、ダメな兄貴をしっかりした弟が支えるということでございます!
(写真集をパラパラ見ていた一徹さん)
一徹さん:これすごいんですよ! やばくないですか? 兄弟ですよね!? 仲良すぎじゃないですか? 女子はこういうの好きなんでしょうね。
小田さん&伊佐美さんの写真に興奮気味な一徹さん
寺井さんによると『イケメソ男子』では、“ガチ泣き” にこだわり目薬を一切使っていないそう。皆さん一瞬で泣いて、現場も家族もののドラマのような雰囲気で、じーんとしたということだった。
ちなみに『泣き美女図鑑』という綺麗な女性が泣いてる様子を撮影した際は、最長8時間かかった人もいたらしい。一徹さんが「スタッフが泣きますね」 と一言。
◇写真集発売の経緯
発売前から様々なメディアに取り上げられ、話題となっている『イケメソ男子』 。写真集の企画・監修をした涙活プロデューサーの寺井さんに、出版の経緯を聞いてみた。
「涙活イベントでは『涙友タイム』という参加者同士が交流する時間があって、そこで仲良くなって結婚したカップルもいます。また、泣く男性ほどモテるんですよね。まぁ、ただしイケメンに限るんですけど(笑)
女性は泣いている男性に対して“かわいい、優しい”というイメージを持つようです。そこで、男性の涙に対してきゅんとする人たちがいるのでは?と思い、『書店男子』など女性の癒しのための本を出版しているリブレ出版さんに声を掛けさせていただきました。
そうしたら男性モデルによる『イケメソ男子』を提案していただいたんです。まさかこういう形になるとは思いませんでした。自分でもびっくりしましたよ」
◇写真集のみどころ
一徹さん:一番好きというか、馴染みがあるのが、だっちゅーのポーズ? で泣いてるシーンなのかなという感じです。何ていうんですかね? このポーズ?
写真集「イケメソ男子」(c)Libre Publishing 2015
寺井さん:あのポーズを表紙に持ってくるかは、出版社さんと最後まで悩みました。露出が高くて、『イケメソ』というか『エロメソ』になっちゃうんじゃないかと……。
渡部さん:女性からすると、男の涙ってそんなに共感できないのかなと思っていたんです。男は女性に比べて泣くことは少ないですが、その中で泣くということは、深みがある男らしい涙、メッセージ性のある涙になっていると思うので、そのあたりを見て欲しいです。
写真集「イケメソ男子」(c)Libre Publishing 2015
小田さん:涙ってなんで流すんだろうってすごく思いました。単純に女性が流すのも、男性が流すのも、心が優しくないと流れないんじゃないでしょうか。今は泣いている人を見ると、涙はすごい力があると考えるようになりました。
写真集「イケメソ男子」(c)Libre Publishing 2015
◇泣けるツボは?
小田さん:正直になることだと思いました! 隠さずに自分の気持ちにありのままになっていけばいいんですよね。涙は恥ずかしいことじゃないと考えると、正直で良いと思います。悲しいときは悲しい、嬉しいときは嬉しいって。
一徹さん:『トイ・ストーリー』という映画が大好きです。1~3まで出ていて、普通続編ものってつまらなくなったりすることもあるんですが、全部良いんです。特に3が良いですね。ラストシーンをぜひ見てください。
渡部さん:誰もが共感出来ることといえば、ペット含めて家族との絆ですよね。切っても切れないですし、家族は生まれて死ぬまで一緒ですから。実はお勧めしたい映画がありまして、山田孝之さん主演の『手紙』という作品です。兄弟愛や葛藤が描かれています。
寺井さん:玉山鉄二さんの“拝み泣き”のシーンが良いですよね。小田和正が流れるところがまた……。
小田さん:僕がおススメしたいのは『ニューシネマパラダイス』という映画です。3時間くらいあって長いので、最初はちょっと寝ちゃったんですけど(笑) シチリア島には映画しか娯楽しかなくて、その映画を純粋に楽しむ人たちの姿がたまらなくて……。(思い出して感動してしまったのか、声を詰まらせる小田さん) アルフレードと少年の家族ではないけれど、深い絆がある関係も素晴らしいです。そこを見てください。
最後に抽選会が行われ、3人の泣きツボとしておすすめされたDVD(サイン入り)など、豪華賞品がプレゼントされた。
一徹さん:トイ・ストーリー3
小田さん:ニューシネマパラダイス (ディスクにもサイン入り。さらに見どころまで)
渡部さん:手紙 (一徹さんと小田さんがマイクを持ち、記者会見状態に)
涙活セットとしてハンカチとティッシュのセットをプレゼント。 ただのティッシュではない。
写真集出演者のサイン入り!(小田さんによるイラストも)
抽選会中も、イケメン達は終始カッコいい&可愛い。
リブレ出版の本や、シルクラボのDVDなどが続々当たる。
会場にいたお客さん達にお話を聞いてみた。
Q.どうやってこのイベントを知りましたか?
A.一徹さんが写真集を出すと知って、そこからこのイベントを知りました。
Q.涙活イベントを体験してみてどうでしたか?
A.こんなに泣くとは思わなかったのですが、ちょっとスッキリしました。
Q.男の人が泣くことについてどう思いますか?
A.あんまりそういうシーンって見られないですよね。でも、いいと思います。
Q.写真集は買いましたか?
A.まだ買っていないのですが、中身は正直想像がつかないです(笑) でもリアルな涙だと聞いたので、より見てみたくなりました。
感動の涙もあり、楽しいトークもあり、イケメンもあり。しっかり癒された。最初は『イケメンの前で泣くのはちょっと……』という照れもあった。しかし、誰かと一緒に同じ映像や話を見聞きして、一緒に泣くというのはより深い時間の共有の仕方である。
<おまけ>
落し物として届けられていた手袋。持ち主を探していると、一徹さんがおもむろに匂いをかいだ!! 「キャー!!」という歓声が上がる中、「女性のものですね!」と判断した一徹さんでした。
2015.02.16 文・写真 篠崎夏美