ビンゴと言ったら結婚式の2次会ばかりで行われるイメージですが、それのみに終始するのはいかがなものか? ビンゴゲームの秘めたる面白さを掘り起こすべく、「新木場・ageHa」にて開催されたのは、その名も「REBEL BINGO」!
ビンゴは誰もが楽しむことのできる定番パーティーゲームですが、一方でビンゴ自体に熱狂する瞬間は確実に少なくなっているはず。しかし、今回のREBEL BINGOは、ダンスミュージックと映像、ド派手な演出を組み合わせ、これまでのビンゴのイメージを一新する内容となりました。
●数が揃っても、まだその先にゲームが待ち構える
ageHaのメインフロアを会場に、1000人規模の巨大ビンゴとして開催された今回。ビンゴの時間がやって来ると、フロア中にいる大勢の参加者に向けてビンゴの賞品が発表されました。これが凄い。
過酷な環境でも常に活動的に動けることを追求したフィンランド発のエナジードリンク「バッテリー」120本、“大人のための三輪車”とも呼べるドイツ発祥の大人気スポーツアイテム「ドリフトトライク」、そして2.6メートルのサイズを誇る超巨大テディベア。これらを1人が総取りするビンゴがスタートです!
まずは、美女がビンゴから数字の書かれたボールを引き当て、J-WAVE BEAT PLANETでお馴染み「サッシャ」さんがMCとなってその数字を読み上げます。
これを何回か繰り返すと、当然ビンゴになる人が現れます。でも、すんなりと賞品をゲットできるわけではない。ここまで来てMCとじゃんけんをし、勝たないと総取りできないのです。
また、ビンゴになった人が一度に複数人出た場合は、決戦としてゲームが行われます。例えばビンゴが揃った3人がステージに上がった回では、会場中がマネキンチャレンジに挑戦しました。
流れる音楽に乗って会場全員でノリノリで動き、曲が止まった瞬間に会場中がストップ! そして、そのまま15秒間キープ。このくだりで、ステージ上の3人のうち誰が一番上手にマネキン化したかを会場中が判定します。
結果、茨城からやってきた女子大生が優勝! その瞬間、宙を舞う煙幕!! 彼女、一人暮らししている8畳部屋にこの巨大テディベアを持って帰るそうです。この1体だけで3畳分は占めそうですが……。
●空から舞い落ちるのは「雪」ではなく「泡」
また、各フロアではAfro&Co.がかねてより実施している人気体験型コンテンツが展開されていました。例えば、あるフロアでは「泡パ® GOLDEN MEMBER」が。
日本全国で話題沸騰中の泡まみれになるパーティー「泡パ®」が、プールが設置されたWATERフロアにて開催されました。とにかく、バズーカ(?)から放たれ舞い散る泡が雪のようで、はしゃいでしまいたくなりますよ! しかも、それを照らすライトの色彩も鮮やかで幻想的な雰囲気に浸れます。
床に落ちた泡を拾い上げ、仲間と投げ合ったりこすり合ったりする男女も多数。本当に雪みたいにして遊んでるじゃないですか!
●煙で視界が遮られた状態で音楽を楽しむ
スモークとガスジェットガンを使用し、視界を遮断しながら音楽を楽しむ「SMOKY DISCO」は、完全に新境地でした。何しろ、フロアへたどり着くと本当に前が見えないから!
しかも、たまに“プシュー!”と煙が放たれ、いつになっても視界が遮られっぱなしだし。前方のステージでDJが我々を煽る姿はおぼろげながら見えますが、確かなものではありません。
しかし、その声と音楽に乗せられて盛り上がれるから不思議です。たしかに、視覚を使わないことで聴覚が鋭くなっているのかもしれません。それにしても、めちゃめちゃアヴァンギャルドですな……。
●ハウスミュージックにのって職人がマグロを解体
アフロマンスさんが「『マグロの解体ショー』と『ハウスミュージック』を組み合わせると楽しいかもしれない」というアイデアを思い付き、昨年より話題沸騰中の「マグロハウス」も、別フロアにて行われています。
浅草橋のお店「たいこ茶屋」からプロの職人さんが駆け付け、ハウスミュージックに合わせてマグロをその場で解体していくという奥の深いコンテンツです。
フロアには腹を空かせた若者たちが押し寄せ、「マグロ! マグロ!」とシャウトするトラックが流れる中、同店の二代目若旦那が登場! この日はなんと築地から仕入れた推定1400万円の本マグロを、美女に挟まれた二代目が捌いていきます。
「普通の解体ショーでは刀みたいな包丁やノコギリを使うんですが、私の場合は包丁1本! いやぁ、今日はいいマグロだよ」(二代目)
「美女とマグロ!」(二代目)
「マグロは日本の心でございます。私の夢は、このコンテンツを世界に持っていくことでございますー!」(二代目)
最後に、二代目が「これ、欲しい人―!」と叫び、大トロを求める人が一斉に前へ押し寄せます! 限定200人に配布された大トロ、見るからにおいしそうですよ!
●ビンゴを再発掘! 「イノベーションの余地がある」
イベント終了後、今回の「REBEL BINGO」をプロデュースしたアフロマンスさんにお話を伺いました。
――なぜ今回、REBEL BINGOを日本に持ち込んだのでしょう?
(アフロマンス) ビンゴって、ありきたりだからこそ面白いと思ったんです。定番だけど実際はそんなにおもしろくないと世の中に定着しちゃっているコンテンツだからこそ、イノベーションの可能性があると思うんですね。もう一度、発掘するというか。
みんなビンゴのルールはわかるし、嫌いな人もいない。でも、ビンゴを好きな人もいないと思うんです。「このビンゴ、めっちゃ参加したい!」と思えるように、ビンゴの元々あるおもしろさにもっとフォーカスしてもいいんじゃないかって思いました。
――ビンゴのおもしろさが埋もれている気がしたんでしょうか?
(アフロマンス) 僕が思うに、ビンゴって“当たる当たらない”じゃないと思うんです。誰かが当たったり、自分がビンゴに近付いていったりという過程に楽しさがあると思う。最終的に自分が賞品をもらえなかったとしても「このイベント、楽しかったな」って思える素養はあると思っています。
――ハラハラドキドキが、過程にはあるべきですよね。
(アフロマンス) そうです。「最終的に自分は当たんなかったけど、このイベント楽しかった」って要素が絶対あると思うんですね。演出次第で過程も楽しめるように掘り起こしたかったのがREBEL BINGOなんです。
――ちなみに、REBEL BINGOはこれから恒例化していくんですか?
(アフロマンス) はい。次回からは300~500人のもうちょっとスモールな規模でやってみたいと考えています。あとREBEL BINGOって、誰でもやれると思うんです。今の日本のパーティーとかイベントシーンって凝り固まっちゃってて、飲み会やイベントでみんな同じことをやっちゃってるんですよ。でも、もっと人と違うことできると思うんですよね。だから、みんなでマネしてもらえればいいなと思います。
古きをたずねて新しきを知る、温故知新の精神がREBEL BINGOにはありました。今回は様々なコンテンツが一つのイベントに詰め込まれていましたが、次回以降はREBEL BINGO単体でのイベント開催も予定されているそうです。
取材/寺西ジャジューカ