東京・東京カルチャーカルチャー
森永ダースが誕生20周年を迎える。20周年=20歳=成人=大人ということで、「おとな」がテーマのプレゼン大会が行われた。
今回のトークショーのテーマは「おとなのフェティッシュ」。ここまで、聞くと何やらアヤシイ雰囲気がバリバリ。‘20歳未満お断り’とか、‘青少年健全育成条例’などというワードが頭をよぎるが、今回は未成年もOKの楽しく、健全なものらしい。
大人達がいつもは隠している(?)、自分の大好きなもの=フェティッシュなものを披露するというイベントだそうだ。
(※会場内、及びステージの撮影・公開の許可をいただいております)
開場直後だったが、会場内は半分以上席が埋まっている状態。その後あっという間に満席状態になってしまった。
ダース生誕20周年ということで、森永DARS(ダース)のおまけ付き
ダースを使ったスペシャルメニュー
「大北コーラ」の試飲
ライター・大北さんが自作したコーラ
「コーラってそもそも何味なの?」 http://portal.nifty.com/kiji/131104162249_1.htm
見た目は烏龍茶のような感じ。わずかな炭酸もある。何より独特なのはその後味。酸っぱいような、苦いような、エグイような・・・。どこかで食べたことがあるような味だが思い出せない。後で調べてみたところ、クローブ、カルダモン、しょうが、シナモン、ポッカレモンなども入っているらしい。何となく酸味と苦みの正体は分かったが、これを飲んでコーラ味と答えられる人は果たして何人いるのだろうか・・・。
デイリーポータルZのライター陣の著書も販売中(割引あり)
来場しているライターさんにはサインも貰えた。
ダースのフリット(洋風天ぷら)
見た目は砂肝や、軟骨の唐揚げのよう
夕飯の後だったのでダースカレーは食べられないし、ダースパフェは生クリームが苦手だし、消去法でナチュラルに選んでしまったのだが、この「ダースの天ぷら」が一番イロモノ扱いされていた気がする・・・。
一口齧ってみると、触感はサクサクとしており、ちょっと固めの唐揚げ。しかし、中からトロっとチョコが出てくる。衣とチョコという味わったことのない組み合わせだが、これはこれでアリだ。
しかし、ただでさえ高カロリーなチョコ(ダースは一粒約22k㎈)を、さらに油で揚げているので、カロリーの化け物であることは間違いない。一皿食べきれる自信がなかったので、同じテーブルの方々にもお裾分けした。皆さん、「あぁ・・・」とか、「意外に・・・」という反応ではあったが、『とっても美味しい!!!』という感じではなかった。
今回のイベントは、デイリーポータルZのライター陣が、10分ほどの制限時間内に、己の好きなもの=フェティッシュをプレゼンする。
1.大山顕「なんでそこでその恰好?グラビア」
なぜそこで?どういう状況?と突っ込まずにはいられない、謎グラビアの数々を紹介。
線路を歩く。あるある。しかし、なぜ水着なのか?
この他にも線路に座っていたり、倒れていたり、後ろに列車が迫っていたり、エロとは違う意味でドキドキ。
畳グラビア。こちらもなぜか水着。そして変なポーズ。苦しそう。
扇風機があったり、和室にそぐわないキラキラの水着だったり、狭いところに入りこんでいたり、なぜかキッチンや廃墟で脱いでいたり、エロさよりも変さが気になって集中できない。普段何気なく見ているグラビアも、良く考えるとおかしいことがいっぱいあることに気付かされた。
これからセクシーなグラビアを見ても、グラビアアイドルの身体より、ポーズとかシチュエーションが気になってしまいそうである。
2.林雄司「ハトをよむ」
ハトと言えば林さん
ハトには三種類いる。見分け方はグレーの濃さ
中谷美紀似のセクシーなハト。壇蜜似もいるとか。
某ネオヒルズ族に似ているハト
何気ないハトの模様に秘密があるのだ
よーく見ると「ういろう」と書いてある・・・?
E.T. かなり無理がありそうだが、E.T。何のメッセージなのか。
最後はハトの模様で「デイリーポータルZ」。ちょっと苦しい。
3.きだてたく「大人の快楽文具」
大人が気持ちよくなるための文具を紹介
耳かき付きボールペン。耳の穴に入るのだろうか・・・?
孫の手付き定規。日本的なものと思いきや、イギリスのものだとか。
銃が撃てるボールペン。■遊び方の注意■がシュール。
放射能が取れるテープ。ゴミ取りのガムテープのように、貼って剥がして捨てる。・・・意味あるのか?
脳トレにぴったり、素数で図る定規。さすがは京都大学だが、使いにくそう。
4. 北村ヂン「巨大フィギュア」
・・・そうなの?と、突っ込んではいけない。「そうそう!」と乗っかるのがこのイベントの楽しみ方である、と分かってきた。
巨大フィギュア=かかし!?
右下の比較画像との対比、そして、ほむらの表情が何とも言えない。ちなみに、キュウベエは左端でサンドバッグのようになっている。
崖の上のポニョ。怖い・・・狂気を感じる。
ポニョのお母さん。このクオリティの差は何だ。
こちらも狂気を感じる。これが「北島康介」と分かる人はいるのか?
ハハッ!・・・色々と心配になる石像。これも巨大フィギュアなのか。
部屋に置きたくない・・・。
「フィギュア」とは人の形を模したもののこと。その定義は広い。普段精巧に作られた可愛らしい物や、セクシーなフィギュアを見慣れているせいか、今回の巨大フィギュアなかなか衝撃的だった。また、フィギュアの奥深さを垣間見れた気がする。
ここで、ダース20周年ということで森永のダース担当の方々に、スペシャルメニューを試食してもらうコーナー。
ダースカレー。甘いらしい。カレーにチョコレートを入れるとまろやかになるというし、ダースなら小粒なので入れやすいと思う。
ダースパフェ。ダースがパフェに刺さっているだけのシンプルなもの。
ダースフリッター。担当さん「あー・・・」
ここで休憩。BGMはダース20周年ということで、米米クラブ、広瀬香美など20年前の懐かしいヒット曲が流れていた。
5.地主恵亮「大人の休日」
プレゼンの前に、地主さんがCNNのインタビューを受けたそうで、その紹介があった。
http://edition.cnn.com/2013/12/04/travel/japan-one-man-date-photo/index.html
1人でカップル写真を撮る方法を紹介している。天才的な方法だ。翻訳ソフトを使いながら読んでみたところ、涙が出そうになった。
ちなみにインタビューの申し込みを当初「英語が出来ないから」と断ったところ、ものすごく丁寧な日本語で返信が来たため取材を受けたらしい。
JRのサービスではない
Twitterで楽しく、ラブラブな休日を過ごす人たちを検索
その人たちに対抗して、楽しい休日を過ごす演出を色々行うのだが、ひたすら痛々しい・・・。1人オセロ、1人ピンゴ、1人お昼寝・・・。
なぜかキャベツとプリクラ
最後にちゃっかりDARSを宣伝。他のライターさんの反感を買う。
1人の休日でも、工夫と努力と忍耐で、ここまでリア充カップルを偽装して楽しめるということが分かった。だが、なかなか上級者向けのスキルではある。
6.べつやくれい「インドのマンガ」
文字が読めないので内容が分からないけれど、インドのマンガはすごいらしい
基本的に、ストーリーが唐突、絵が雑。色の塗り間違え、塗り忘れはザラだし、車の前後が逆になってたりもある。鼻から薬を入れたり、という異文化を感じられる一コマも。
言葉、宗教、文化の違いだけでは言い表せない、何かしらのパワーを持っているインドのマンガ。なぜか癖になりそうな面白さがある。べつやくさん曰く「ボケて!」のお題になりそうなシーンが多いとのこと。
7.萩原雅紀「セクシーすぎる線路」
今回一番セクシーなプレゼン(?)
もともと車両基地が好きだったのだが、線路に魅せられてしまったそう
分岐のカーブがたまらないそう
夜の車両基地も綺麗
最初は線路の分岐が好きという話だったが、だんだんと広がり、カーブ、設備、タンク車、夜の車両基地も好き、ということで、全般的に鉄道が好きというプレゼン。愛ゆえにかちょっと焦点がボケてしまったように感じるのは、私の鉄道愛がまだ未熟だからか。
8.西村まさゆき「味わい深い切手」
既に味わい深い
今回扱うのは土候国切手というもの。小さな国が切手マニア向けに発行したもの。勝手に乗っかったり、絵が下手だったり、意図が不明だったり、味わい深い。
大阪万博の切手。しかし、発行は海外。
それ以外にも突っ込みどころ満載
絵が微妙に下手なのも特徴。西村さん曰く、「中学校の廊下に飾ってあるレベル」
表情は良い
そして、挙句の果てには・・・
多分漢字を分解している。「札→木し」 ギャルか!!
偉い人の生首シリーズ
ちなみに、大統領がクーデターで失脚すると、また別の人の生首が切手に入ってくる。切手マニア用に発行された切手があることは知っていたが、芸術的なものばかりではなく、こんなシュールなものもあるとは。ある意味これも芸術的だが・・・。
最後には出演したライターさんたちがステージに上がってご挨拶。
「フェティッシュ」と言うと、もっと閉鎖的なものを想像していたが、今回のイベントは自分の好きなものをみんなに知ってもらいたい!というオープンなものだった。
誰にでもこだわりや、気に入っているものがある。特に人に言うほどではないと思っていても、実は他人からすると発見が沢山あって、とても興味深いものだったりする。それをきっかけに新しい世界が広がる可能性もある。
1人でこっそりと楽しむのもいいけれど、○○の良さを皆に伝えることで、よりフェチなものの良さを再認識出来るかもしれない。帰り道、自分ならどんなフェティッシュを、どう伝えるかについて真剣に考えてしまった。
2013.12.06 文・写真 篠崎夏美