「大人向け」のイベント【2013秋編】
『大人の○○』というネーミングを良く目にする。
古くは「大人のふりかけ」から始まり、「大人の休日倶楽部(会員サービス)」、「おとなの週末(雑誌)」、「大人の社会科見学」など幅広い。
最近では高級感を前面に押し出した、「大人のたけのこの里」、「大人のきのこの山」が販売され、何となくアレな雰囲気を感じてしまうネーミングも話題になった。
『大人』という響きにはいくつかのイメージがある。
落ち着き、ラグジュアリー、洗練、熟成、高級、品質が高いもの
これらは、少子・高齢化社会でターゲットを広げるためのフレーズとしても利用されている。「シニア」、「熟年」、「お年寄り」などの言葉よりもイメージが良いからだ。
また一方で、こんなイメージもある。
成人向け、アダルト、セクシー、エロ、卑猥、危険、いかがわしい
大人のおもちゃ、なんて言葉があったが、そこからのイメージを未だに引きずっているのかもしれない。とにかく何だか怪しい、秘められたもの、という感じもする。だが、それゆえに何だか気になる、というのも確か。
さらに最近では、「オトナ女子」、「オトナカワイイ」、「オトナ思春期(更年期のこと)」など、子供っぽさやマイナスイメージをなくすため、もしくはただ単にイメージを良くするためだけにつけられており、ちょっとした「オトナ」カオスの様相を呈している。
そうした「オトナ」の乱用はともかく、今回はワンランク上、そして少しキケンな(?)大人のイベントを紹介する。
LE NOIR ルノア ~ダークシルク THE DARK SIDE OF CIRQUE~
2013.11.01[金]~11.30[土] /東京都 /Club eX(品川プリンスホテル内)
大人向けのシルク(サーカス)の草分け的存在。一番近いところで、なんと客席からの距離は1メートルという至近距離の舞台では、世界最高レベルのパフォーマー20名による驚愕のアクロバットが繰り広げられる。赤、白、黒をテーマにした魅惑の世界がそこにある。VIPルームなども備えた、大人のムード漂うサーカス。
GENJI - The other side of the story
2013.11.19[火]~02.18[火] /東京都 /THE FACTORY
海外でも活躍しているアクロバティックダンスアーティスト、Lu Nagata(ルゥ ナガタ)監督の作品。日本文学を代表する名作「源氏物語」がテーマのフュージョンストーリー。ポールダンス、アクロバット、エロス、ゴージャス、ユーモア、全てが新しい大人のためのエンターテイメントショー。
2013.11.21[木]~12.01[日] /東京都 /MOTOYA Book・Cafe・Gallery
仕掛け絵本、海外の絵本、手づくりの絵本、豆本サイズの絵本など、大人も楽しめる絵本を集めたイベント。絵本は子供だけのものではなく、大人だからこそ楽しめる絵本もある。癒しや、ワクワク感を与えてくれる絵本があなたを待っている。
ResoArt(リゾアート)企画第1弾「光の森」アートイベント
2013.11.22[金]~12.25[水] / 群馬県 / ホテルグリーンプラザ軽井沢
リゾートで寛ぎながらアートを楽しむ、“ResoArt(リゾアート)の一環である。大人メルヘン “リアル×ファンタジー”がテーマ。まるでお伽話のような、森の中に光る風船が浮かぶ、「光の森」が出現。幻想的な森での不思議な体験は、大人たちに子供のころの好奇心や、高揚感を思い出させてくれる。
2013.12.05[木] /東京都/東京カルチャーカルチャー
大人達が日ごろ隠している、ディープでフェティッシュなものを披露する。フェティッシュとは、フェティシズムの対象物。何かを妄信的に崇めることや、異常な方向性の性欲を指すが、ここでは単なる○○好き、という意味で使われている。エロと下ネタは禁止されているので、誰でも安心して参加出来る。
2013.12.20[金] / 東京都 / 阿佐ヶ谷ロフトA
理科をマッドサイエンスで学ぶ、がコンセプト。学校では絶対に教えてくれない爆発、猛毒、兵器、放射能など、キケンな知識が盛りだくさん、オトナのための最も刺激的な理科の教科書「アリエナイ理科ノ教科書」のイベント。最強ドーピングで美貌や若さを手に入れる、かつてない超兵器、偽装肉が可愛く思える特別ケミカルブーストメニューなど。文部科学省不認可教科書という副題もあり、実際に有害図書指定もされている。まさに『子供お断り』な大人のイベント。
CLUB CHIC 20th Edition
~Returning back to the good old days once again~
2013.12.27[金] /東京都 /グランドハイアット東京 グランド ボールルーム
1,500人規模の大人の為のディスコイベント。「大人が遊べる夜遊びスポットがない」という声から始まった。1970年代に世界中で大流行したダンスクラシックスを、シックにアレンジし、DJがノンストップでお届け。大人の紳士淑女が楽しめるディスコイベント。また、ホテルの開業年2003年のドン ペリニヨン ヴィンテージ 2003、アンリ ジローNV限定ボトルなど、最高級シャンパンも大人のイベントならでは。
開催時間が深夜だったり、アルコールを提供したりするイベントなどではもちろん未成年お断りになっているが、それ以外にも『大人』向けのイベントがかなり増えている印象を受ける。
‘大人向けのイベント’と言われると、高級感もあるし、何よりちょっと怪しげな感じがして、ワクワクしてしまうのは私だけではないだろう。これからどんな『オトナ』のイベントが出てくるかにも注目したい。
2013.11.19 文・篠崎夏美