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その美術館に行けば、‘光’の能力(チカラ)手が手に入る・・・

アイコンそれは光と影の魔法

2014/04/16(公開:2013/09/10)

光のイリュージョン 魔法の美術館 ~Art in Wonderland~

東京 上野の森美術館

 

 

「光のアート」をテーマとして、光で遊ぶ新感覚の体験型ミュージアムです。これまでに、日本全国で約50万人を動員しているそう。アンコール開催も含めると、なんと今回は23会場目。そんな話題の展覧会が、やっと東京にやってきました!

日本で活躍しているアーティスト11組による、光をモチーフにした作品19点が展示されています。見るだけではなく、自分が作品の一部になれる体験型の展示。フラッシュをたかなければ撮影もOK!作品によっては触って楽しむことが出来ます。

 


 

 

『光の波紋』
青い光の壁。小さなパネルがたくさん集まってできています。光この前に立ち、手をかざすと、基板に取り付けられたセンサーが反応して、光り方が変わります。

 

 

 

 

『Secret Garden』
鳥が植物になったら、というテーマで作られた作品たちです。


くるくる回りながら、空中に浮かんでいます


鳥と卵をイメージしているそう


タンポポの綿毛みたい


微風にそよぐ繊細な作品

 

 

『光で遊ぶ』
大きな布にビー玉をたくさん載せて、それを下から見上げる展示。こんなビー玉の見方初めてしましたが、綺麗です。


ビー玉ってこんなに綺麗だったんだ、と気づかされます


布を下から押し上げると、ビー玉が散らばって・・・


そしてまた中央に集まってきます。


光と、ビー玉がぶつかり合う音が楽しめます。布、ビー玉、こんなにシンプルな道具で、ここまで面白いのか、という新鮮な気分。子供たちが寝転んで見上げていて楽しそうでした。

 

 

『???』
この展示は公式HPにも、ポスターにも載ってなかったのですが、スクリーンに映った映像が、ちょっと遅れて勝手に動いたりして面白かったです。スローモーションになったり、前後に動いたり、コミカルな動きをします。

 

 

 

 

『inside-out』
真っ暗なおもちゃの町の中を、ゆっくりと車が走ります。車のライトによって出来た影もゆっくりと動きます。自分が車に乗っているようにも、町を外から見ているようにも見えます。

 

 

 

『happy halloween!』
自分の顔がリアルタイムでコンピューター処理され、仮装メイクされちゃいます。猫、京劇役者、ドラキュラなどにあっという間に変身!自分で撮影しようとするとカメラが邪魔になってしまうので、友達にカメラマンになってもらった方がいいと思います。単に顔に映像を写すだけでなく、表情に合わせてちゃんと画像が動くのがすごい!

 

 

 

『Kage's Nest』
光に足を踏み入れると、自分の影から謎の影が飛び出してきます。そして、また暗闇に消えていく・・・。ちょっと怖くて面白い展示です。

どこかで見たような作品だなぁ、と思ったら先日POLAミュージアムアネックスで「ハナハナのハナ」を開催していた、プラプラックスによるものでした。


ウミガメ


 
エイ


人影も!


木がにょきにょき伸びてきました

 

 

 

『台風の夜/記憶と想像の境界』
カラフルな温かい光が灯るLEDキャンドル。暴風雨の夜に、蝋燭の光で過ごした思い出から作られた作品だそうです。ライトに息を吹きかけると、明かりの強さが変わったり、音に反応します。風鈴も吊るされていて、それを団扇で仰ぐと灯りがつきます。

 

 

 

 


途中にはカフェや、グッズ売り場も(観終わってからも入れます)

 

 

 

 

『anther shadow』
壁に映された自分の影が、もう一つの影となってスクリーンに残ります。自分の数秒前の影と、今映っている影、両方が存在する不思議な体験。


自分の影が重なります。一人EXILEも夢じゃない!


しかも、縁取りや、縞々の模様が入ったりしてアートな感じ。

 

 

 

『そらだま』
光るボールを転がすと、床のパネルがパタパタめくれて、模様が現れます。

 

 

 

 

 

『Hop Step Junk』
台の上で足踏みすると、リズムに反応して映像が変化するらしいです。体重とか、履いている靴とか、動作の癖まで反映するらしのですが、よく分からず・・・。

 

 

 

『Cage for Kage』
スクリーンの前に立って、手を動かしたりすると、鳥や動物の影が現れます。これもプラプラックスの作品でした。


おいで、小鳥たち。


象まで来た!!!

 

 

 

『Tea for Angel』
テーブルに手をかざすと、緑色に光ります。べたーっとテーブルに手をくっつけてしまったのですが、テーブルに触れず、上にかざすようにすると手の形がはっきり見えて面白いと思います。


フォース的な何かが出ているようにも見えます。

 

 

 

『ミラボン』
これはなかなか衝撃的でした。


真っ暗な部屋に、真っ黒な毛むくじゃらのボール


手で動かしてみると・・・


まさかのミラーボール出現!


部屋中にキラキラした光を放ちます。毛深くて、地味で、朴訥なクラスメイトが、いきなり華麗なステップで踊りだしたかのような驚き。お前、輝いてるよ!!

 

 

 

『shadow-graphy』
自分の姿を上から撮影され、目の前のプロジェクターに映し出されます。自分を上から見ることはあまりないので、新鮮。でも、これだけではありません。


振り返ると、自分の影に自分の顔が映っているのです。

 

 

 

『イシムシの標本 リク/ウミ/ソラ』
机の後ろにはたくさん石があり、それを引き出しに入れると、パソコンの画面上にムシが現れます。しかも、それぞれ名前が付いています。


3つのパソコンはそれぞれ、陸、海、空を表していて、違うムシが誕生。


パソコンからムシが這い出して、壁を歩き回ります。


誰ですか、スマホムシを作ったのは。

 

 

『Lifelog_シャンデリア』
ガチョウの羽で作られたオブジェ。今までの巡回の中では一番大きなものだとか。


オブジェそのものも綺麗ですが、壁に映った影も常に移り変わり、とても幻想的。


風を受けてくるくると回っています。

 

 

光があるところには影がある、楽しい作品ばかりですが、どこか得体のしれない‘影’の怪しさもあり、それも魅力の一つになっていました。

また、これらの作品は皆「現代アート」と呼ばれるものたち。その言葉からは、なんとなく『前衛的で難解』、というイメージを持ってしまいがちですが、この展覧会ではこれが‘アート’であることすら忘れてしまいます。子供も、大人も、見て、触れて、動いて、作品と遊んでいるような気分で楽しめるイベントでした。

アートって敷居が高い、と思っている人、ぜひ行ってみてください。新しい体験があなたを待っていますよ。

 

2013.09.10 文・写真 篠崎夏美

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