J-WAVE ART PROJECT with大宮エリー 星空からのメッセージ展
新宿 コニカミノルタプラザ
大宮エリーさんは、作家、脚本家、映画監督、演出家、CMディレクター、CMプランナー、詩人、アーティストなど、びっくりするぐらい幅広い分野で活躍されている方です。そんな大宮エリーさんの展覧会、"星空からのメッセージ展"初日に行ってきました。
テーマは、“歩く・感じるプラネタリウム”。コニカミノルタプラネタリウム「天空」、「満天」でそれぞれ上映される、こちらも大宮さんがプロデュースした「プラネタリウムのためのソナタ」と連動した企画です。
展示入口
フラッシュ無しなら撮影可
“歩く・感じるプラネタリウム”ということですが、一般的なプラネタリウムという概念は取り払ってください。ここで見られるものは星というより、星たちの言葉です。『星空からのメッセージ』というタイトル通り、星たちが語りかけてきます。
沢山の星がそこに
天の川に入ってみる。静かで、キレイで、心が落ち着く。
星の中を歩ける部屋
宇宙の中を歩いている気分
ずっとここにいたい
色々な人と星の物語が語られる
星と梯子
この梯子に登れば、星に手が届く
小屋の中には小さな宇宙が。星が飼われているようにも見えるし、窓から宇宙を覗いているようでもある。
北極星はいつもそこにいて、人を導く
映像コーナー 足を踏み入れてびっくり。藁が敷き詰められている。
遊牧民のテントのようでもある。藁の匂いが懐かしい気分にさせる。
月が傍にいて、ゆっくり呼吸している。まるで家畜小屋で動物が休んでいるみたい。足元の藁の、少し不安定な柔らかさと、優しい匂い。今、自分が全身の感覚を使っている、という実感が湧く。
月はここで休んで、また空に昇るのかな。
人はなぜ星を見るのか?星に祈るのか?さらには、何のために生きるのか?ということまで考えさせられます。
星よりも、言葉が多いのでは、というくらい多くのメッセージがありました。どの言葉も優しくて、悩んだり、疲れたりしていた心に寄り添うような、思わず涙ぐんでしまうような温かさ。何だか絵本や詩集の中を星と一緒に歩いているような、不思議な体験でした。出てきたときには、心が浄化されたようで、色んなことに感謝したくなるはず。
お金の事はとやかく言いたくないんですが、これで無料、なんですよ。展示としても面白かったし、言葉も素晴らしかったので、またふらりと行って癒されたくなるようなイベントです。
2013.09.11 文・写真 篠崎夏美