!!注意!!
この記事は、ややホラー要素が強めです。
グロテスクな写真などがありますので、苦手な方はご注意ください。
クラブ “ナイト” オブ ザ リビング デッド~Club Knight of the Living Dead
12.12[金] / 東京都 / GYOEN ROSSO 198
「GYOEN ROSSO 198」の入口。扉に貼られたポスターが目印。
真っ暗な店内にランプが灯る受付。
うわ…真っ暗。なんだかお化け屋敷に入って行くような感じ。この時点でけっこう怖い。
受付の方々の明るい笑顔が天使のように見える。
右の女性、かなり頼りになりそうなので、なにかあったら助けてもらおう。
エントランスフィーは、2ドリンク+ゾンビンゴの参加権が込みで、女性3,000円、男性4,000円。(※ゾンビンゴとは、ビンゴに当たったら入手困難なゾンビグッズがもらえるというもの。)
受付をすませ、暗がりを進んで行くと…何か、見えてくる…。
もしや…あれが…?
いる!複数体のゾンビがいる!!
うわ!!見つかった!!
ぎゃー!!!!やめてー!!!!
脳みそ食べられるーーーー!!
…と思いきや、本日のゾンビ、脳みそは食べない。
彼らは、マッドサイエンティストDr.マイティーによって作られたゾンビ。
Dr.マイティーは、DNA実験によって「究極のイケメン」を作ろうとしたが、失敗して「ゾンビのイケメン」ができてしまった…(という設定なのだ)。
失敗ばかりで研究費が底をつき、イケメンではあるがゾンビが増えてしまい、困ったDr.マイティー。仕方がないのでイケメンゾンビたちに接客させる前代未聞の「ゾンビナイトクラブ」をオープンしたのだ!(イケメンには、女性を楽しませるサービス精神は必須!ということで。)
なるほど…。とりあえず、脳みそは大丈夫!
気をとりなおしてゾンビをかき分け、お店の中を進んで行く…。
マジで怖いよ!ゾンビの世界!!
ゾンビがうごめく店内
バーカウンターの中のバーテンさん。もちろんゾンビ。
生前イケメンだった名残がある!
お店に入ってすぐにあるバーカウンター。いくつかテーブルとバーチェアーもある。ここまでは入場料だけで入れるスペースで、お酒を飲んだり、ゾンビフードを食べたりできる。
ゾンビ、ゾンビ。ゾンビだらけのゾンビパラダイス!慣れるまでかなり怖い。
そして、ゾンビたちに負けずにすごいのが、ここのホラー空間。
究極のイケメンゾンビ製造過程での何かと思われる…。
ホラー要素満点。かなり精巧なつくりの小道具の数々。
ホラー映画もゾンビも大好きな筆者ではあるが、正直言ってかなり怖かった。リアルな人間の手がぶらさがり、爪には髪の毛がからんでいてとてもリアル。ゲームに使う小道具でさえ隙なく怖い!
黒ひげ危機一髪(グロヒゲ危機一髪)も、バービー人形(ゾンバービー)もこの怖さ。子供ならトラウマレベル!
ゾンビメニューを食べてみよう!
フードメニューにもホラー要素がいっぱい。
チョコレートファウンテン♪
チョコにつけるマシュマロやバナナ、クッキー。
ウジ虫的ななにかが…※食べても大丈夫!エビ味とのこと。
解体したなにかの内蔵が…
こんな感じででてくる
虫や生肉なんかは、だいぶグロいが味は確かなようだ。
イケメンゾンビたちをご紹介
だんだんこの世界に慣れてくると、ゾンビを判別できるようになってくる。そしてイケメンゾンビといっても、いろんなタイプがいることに気がついた。
イケメンゾンビたち。年代も服装もいろいろ。
和服のゾンビ。源氏名はリョーマ。幕末風。
執事風ゾンビ。源氏名はセバスチャン。←勝手に命名
(実はゾンビロリータというバンドのベース担当・わんたろうさん)
狩野英孝似(?)ゾンビ。
源氏名・ピカルくん。※マイティーさん曰くトロピカルの‘ピカル’とのこと。頭のストローから脳汁が飲める!
中には元のイケメン具合が判別できなくなったゾンビもいるが、やはりみなさん、どことなくイケメンの香りがする。ゾンビでも放つオーラは、イケメンのものなのだ。
さて、場に慣れてきたところで、さらに奥へと進んでみよう。
バーカウンターの奥には、ソファールーム。
ここは「ゾンVIPシート」のあるステージフロア。2〜3人掛けのソファーがいくつかありラグジュアリーなスペースとなっている。こちらは1時間につき1席3,000円の別料金がかかるが、専属でゾンビホストがつけられ、お気に入りのゾンビと記念撮影したり、ゲームしたり、戯れられるという仕組みになっている。
ゾンビに餌付けをするための特別メニューなんかもあり、かなり楽しめるスペースとなっている。期待に胸をふくらませていた「壁ドン」、「顎クイ」も、し放題というわけだ!
ということで、われわれ取材班もゾンVIPシートへ移動。
いよいよ、ゾンビとのお戯れを楽しむ!
案内人のスズキさん。しっかり者のイケメンゾンビ。本人いわく半分ゾンビで半分人間。
楽しむ…とは言っても、ホストクラブなんて、行ったことないのだが、いったいどうしたらいいのだろう…?しかも相手はゾンビなんですけど。
ゾ、ゾンビさんが、いらっしゃいました。どうしよう、何を話せばいいのだろう。そもそもゾンビとお話しなんかできるの…?
イベニアライター「こんにちはー。あのぅ…お名前は…?」
ゾンビ「ウゥゥゥ…アァァ…」
…あ、やっぱり喋れない…。
ここのゾンビは『ゾンビワクチン(一定量のアルコール)』を摂取しなければ普通の会話ができないらしい。
ゾンビ「ウゥゥ…オ酒…欲シイ…」
ということで、脳みそではなくお酒をあげよう。(※しつこい要求はないのでご安心を)
仲良く乾杯。お酒を飲んだら会話ができるようになった。ちなみに彼は源氏名セバスチャン(ゾンビ達は自分の名前も良く分からないらしいので、勝手に命名した)
腐ってから(ゾンビ歴)3年で、生前はバンドマンでベーシストだったそうだ。ゾンビ声は喉が痛くなって大変とのこと。苦労も多いようだ。
お気に入りのゾンビと手錠で拘束なんてこともできる。
特にご指名がない限り、いろんなゾンビが交代でやってくる。お酒を飲ませて会話を楽しもう。(※基本的にはゾンビなので、片言の日本語です)
ドリンクはアルコール抜きにもできるので、お酒の弱い人でも大丈夫。右はゾンビ耳カクテル。味はジンジャーエール風。
気に入ったゾンビを見つけたら、「壁ドン」「顎クイ」やってもらおう。
これがゾンビの壁ドンだ!!
そしてこれが顎クイ(喰い・・?)
ち、近い…。かつてゾンビとこんなに近づいたことがあっただろうか…。そしてかなり怖い。本気で顎を喰われるんじゃないかという気がしてくる。
なんだろう…イケメンの持つオーラにゾンビの威圧感が加わった感じ?
これは、やってみないと分からない。
ゾンビ「ボクモ…ハジメテ…カベドンシマシタ…」
あれ、ゾンビくん、照れちゃってけっこうかわいい。
店内を見回すと…みなさんおのおのゾンビと戯れている。
左)タバコに火もつけられる 右)ゾンビハーレム
餌付けするとゾンビも喜ぶ
「ゾンビワクチン入りましたー!」ゾンビワクチン、1,000円也。
…とそこへ、VIP客が到着。全員にシャンパンが振る舞われた!
シャンパンタワーだ!!
ゾンVIP中のVIPのお嬢様。遊び慣れてかっこいい。
研究費が手に入って喜ぶDr.マイティー。
ゾンビたちがシャンパンを配ってくれる
みんなで乾杯!シャンパンタワーなんて結婚式のときしか見たことなかったけど、店内一体となって、人間もゾンビも一緒に盛り上がった。シャンパンも美味しい!
他にもアトラクション満載!見所盛りだくさんのパーティは進む。
ゾンビストロ登場!1体のゾンビを連れて去って、代わりに内蔵を持って来た…。
あのゾンビは戻ってこなかった…。
くじ引きやビンゴゲーム。Dr.マイティーが持つのはぴくぴく動く…ゾンビの手。
ゾンビンゴの景品。歯型のブレスや、ピカル君愛用の恐怖のゾンバービー人形など。
(ピカル君は相当ゾンバービーちゃんがお気に入りだったらしく、“しぶしぶ…”と言った感じで提供していた )
なぜかゾンビストロの料理長がビンゴ!血塗れの手の景品もある。
大丈夫か?!ゾンビとの店外デート!
ゾンビとの戯れも佳境に入り、ゾンビとの店外デートをかけたゲームをやることに。おなじみのパーティゲーム「噛みつき がぶりんちょ」。がぶりとされたら勝ちで、イケメンゾンビとふたりっきりで店外デートができる。
これに手を入れるんですか…?命の危険を感じる。
なんとここで、同伴のライターが当たりを引き、ゾンビと店外デートをすることに!!彼女、怖いものに大変弱く、ゾンビどころかお化け屋敷も大の苦手。だが、店外デートを体当たり体験できる絶好のチャンスでもある!ここはプロ根性で、行ってくれることになった!
ちなみに店外デートは、近所のコンビニまで行って、好きなもの(500円まで)を何でもゾンビが買ってくれるというもの。(※500円はDr.マイティーより支給)
デートのお相手、源氏名はセイヤくん。やんちゃなゾンビ。
夜空を見上げ「星キレイ…」意外にロマンチック。
さて、ミニストップへ。
ソフトクリームを購入。コンビニのおにいさんは、意外と冷静だった…。
※パニックにならないよう、取材であることは伝えてあります。
ソフトクリームゲット!
うれしそうなセイヤ君。
お店に戻るまでが店外デート。夜道を帰ります。
あれ?ゾンビの手に鎖が…。じゃ帰りはこれで、引っ張って行くよ。
「ホントハ…ヒッパッテイキタイ…タイプナンダケドナ…」
無事生還!
同伴のライターに、店外デートの感想を聞いてみた。
「最初は、周りの目が気になったり、通報されたりしないか不安で…。でもゾンビさんが徹頭徹尾ゾンビで、自分もいつの間にかその世界に入り込めた感じ。
デートの途中でつぶやいた『星…キレイ…生キテルウチニ…コウイウコト…シタカッタ…』とか、なかなか感動的な言葉も聞けた(笑)ゾンビは正直苦手だったけど、なんだか愛おしくなった!」
確かに意外にも、セイヤ君のロマンチックな一面にドキッとしてしまった。そして、ゾンビの悲哀を感じる「生キテルウチニ…」という一言にホロっとさせられた。
おっと…彼らはゾンビだけど、ホストでもある。
ここで、ハマったら危険!
盛りだくさんのゾンビイベントを堪能し尽くした!
今回のイベントの演出を手がけたDr.マイティーことマイケルティー・ヤマグチ氏は、いくつものお化け屋敷をプロデュースしてきたお化け屋敷のスペシャリスト。テレビや映画でも活躍しているそう。演出だけでなく、ゾンビメイクや特殊造形など、多岐にわたって活動されている。新進気鋭のホラー界のクリエイターが、作りあげた緻密なゾンビの世界観に、非日常を充分に味わえた。
マイケルティー・ヤマグチ氏。ご本人もイケメン。
このイケメンたちのゾンビメイクを手がけたのが、特殊メイクのスペシャリストである辻さん。
映画の特殊メイクなどでも活躍中。「進撃の巨人」実写版のメイクも手がけたそう。ご本人もゾンビ好き。
メイク道具とメイクのお直し風景。
簡単な傷メイクは500円からやってくれるとか。
ゾンビが苦手でもゾンビたちのホスピタリティに、忘れられない夜が過ごせた。
ゾンビとはいえイケメン。腐っても鯛!
彼らの心はイケメンそのもの。がんばって女性を楽しませようとしてくれる姿はかっこ良かった。
ゾンビホストクラブ…やっぱりハマりそう!
http://obakeyashiki.jimdo.com/
2014.12.15 文・写真 橋村望