最近、プロレスの人気が高まっているのをご存じだろうか?アントニオ猪木が立ち上げた有名なプロレス団体「新日本プロレス」のチケットは売り切れが相次ぎ、選手たちはリングの上だけでなくテレビのバラエティーやクイズ番組でも活躍しているのだとか。
そんな中、「美少年プロレス」なるものがあるという情報を入手。美少年がプロレスであんなことやこんなこと……、想像するだけで鼻血が出そう。プロレス観戦経験ゼロ、ルールもまったくわからない。でも美少年に会いたい!というわけで、実際に行ってみることに。
第4回 美少年プロレス
12.05[金] / 東京都 / 新木場1stRING
美少年たちのお出迎えで吹き飛ぶ不安
とはいえ、なんせ初のプロレス観戦なので「場外乱闘とか起きたら大丈夫かな」、「流血試合になったらどうしよう」なんて不安が頭をよぎりながら、恐る恐る会場へ。
今回試合が行われたのは「新木場1stRING」
が、入場口で待ち構えていたのはなんともフレッシュな美少年たち。
来てよかったーーー!!
来てよかったーーー!!
ジャ○ーズばりの美少年たち
美少年たちは「美少年プロレス」の練習生。まだ体ができあがっていないの、でプロレスはできないのだそう。彼ら目当てのファンも多い。
会場に入るとリングが(当たり前だけど)!生で見るのはこれが初めてなので、それだけでなんだか楽しくなってきた。ビール、ハイボールなどのアルコールを販売しており、飲食物の持ち込みもOK。飲みながら試合を楽しむことができるのはうれしい。
左)「美少年くつ下」(1,000円) 右)ポートレート写真(各1,000円)
パンフレットやポスターなどの物販コーナーでは、「美少年くつ下」や選手たちのポートレート写真が販売されていた。プロレスラーらしからぬ華やかな写真に驚かされるが、最近はイケメンレスラーが多く女性ファンが増えているらしい。
ストーリー仕立てで楽しめる「美少年プロレス」
ではここで、「美少年プロレス」について簡単に説明しよう。
美少年プロレスは、GM(ゼネラルマネージャー)である平
翔さんが立ち上げたプロレス団体。大富豪の一人息子である翔さんは生まれつき病弱だったため、夢であるプロレスラーになることができなかった。そこで翔さんは全国の名家から美少年を集め、プロレス団体「美少年プロレス」を設立。
が、翔さんのプロレス活動をよく思わない平家一族が美少年プロレスを解散させようと各策。下品な行動をするたびにポイントが減点されるシステムで、ポイントがなくなったときには有無を言わさず「美少年プロレス」の解散は決定する。
が、翔さんのプロレス活動をよく思わない平家一族が美少年プロレスを解散させようと各策。下品な行動をするたびにポイントが減点されるシステムで、ポイントがなくなったときには有無を言わさず「美少年プロレス」の解散は決定する。
と、これが本当なのかどうかはさておき、しっかりストーリーがあり、毎回進展していくのでドラマを見ているかのような楽しみ方ができる点が特徴。さっそく、パジャマと点滴がトレードマークという翔さんに「美少年プロレス」の魅力を聞いてみた。
病弱で毎回点滴をしながら、執事の神楽坂ひとしさん(右)に支えられて登場する平さん(左)
「プロレスは生で見るとその迫力とカッコよさに圧倒されます。中でも美少年プロレスは乱闘や流血が少なめなソフトな試合が多いので、初心者の方も入りやすいですよ。プロレスそのものが初めてというお客さんも少なくありません。結成当初は『全然美少年じゃない!』とツッコまれたりもしました(苦笑)。
でも、選手はみんなリングに上がると2倍3倍にカッコよくなります。イケメンであることには間違いありません!練習生は本当の意味で美少年ばかり(笑)。その成長が見られるのも美少年プロレスならではの魅力ですよ」
ちなみに、選手の中には覆面を被っている人もいる。「美少年なのに?」と言いたくなるところだが、「美少年とは心意気だ!」という定義だそう。もう、何も言えない。
「場外に出ると女性に抱き付くイケメンレスラーもいるので、気を付けてくださいね」と翔さんが笑顔で教えてくれた。より一層試合が楽しみになってきた!
男たちの戦う姿に目が釘づけ!が、まさかの「美少年プロレス」解散…?
リングに上がる選手たち。イケメンばっかり!
そうこうしている間に試合の時間に。レフェリーによるなごやかなトークの後、練習生とせんぱい達(プロの人)が入場。気づけば立見が出るほどの盛況ぶりで、美少年効果か女性客がかなり多い。
会場に用意されていたスクリーンに、平家理事会の一員であるGM翔さんの叔父が登場し物語が展開。詳しいことがよくわからないけれど、なんだかさらに解散の危機が迫ってしまったっぽい。選手代表の挨拶を務めたのはエースと呼ばれる藤田峰雄さん。
「本日は第4回美少年プロレス、たくさんのご来場誠にありがとうございます。
今日も熱く激しいオ●ニーがしたくなるような……」と言いかけ、みんなに止められそのまま第一試合がスタート。
真の美少年とされる13歳の少年とエースが戦って負けたり、
まだプロレスができない練習生が相撲をとってその細さに驚いたり、キュンとしたり、
休憩時間に練習生がポートレートを売り歩いたり、
かと思いきや白熱した試合でハラハラしたり、
目の前に座った試合真っ最中の選手(円華せんぱい)の筋肉美に見惚れたり、
とにかく内容盛りだくさん。
さらに4回目の開催となるこの日、「美少年」コールが会場に響き渡る中、翔さんが「みんなありがとう。僕はやるよ。手術して必ず元気になって美少年プロレスを復活させるよ。だから皆さん、僕に力をください。じいのためにも僕は必ず復活するよ。1,2,3,美少年、ダー!」で締めて「美少年プロレス」がまさかの解散……。
泣きだすファンもいてもう何がなんだかわからないが、「プロレスって楽しい!」ということが身をもって体感することができた2時間だった。
大阪、京都、山梨など遠方からかけつけるファンに話を聞くと、美少年プロレスがきっかけでプロレスにはまったという人も。「選手たちの頑張っている姿を見ると元気が出る」「技が決まったときはすごくスカッとする!」今では毎月観戦しているのだとか。
「美少年プロレス」はひとまず解散してしまったが、今回登場したイケメンレスラーのみなさんが活躍する「魔界錬闘会」が1月31日に予定されている。 プロレスは今回のようなストーリーものから、流血だらけでのデスマッチまでいろいろなタイプの試合がある。
まずはイケメンたちの雄姿が堪能できる「魔界錬闘会」に足を運んで、その魅力を肌で感じてみるのもいいかもしれない。
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2014.12.06 文・写真 田村里佳