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オアシズ・光浦さんの手作りブローチがなんだかスゴイ。「男子がもらって困る・子供がもらって、そうでもない ブローチ展」

アイコン乙女と母性をこじらせた結果は・・・プロレベル!?

2014/06/08(公開:2014/06/08)
オアシズ・光浦靖子さん。

普段は、数々の自虐ネタで笑いを取ることも厭わない彼女。しかし、高学歴、お料理上手、 美肌、美髪、そして意外にも(!?)スタイルも抜群。女子力が高いともっぱらの評判である。そんな女子力は、趣味の‘手芸’にも発揮されている。

ただただ手芸が好きで、見せたり売ったりすることを考えず、夢と希望と愛(と、たまに念)を込めて作ったブローチ。そして、その作品のクオリティは、何だかスゴイことになっている・・・!!



男子がもらって困る・子供がもらって、そうでもない ブローチ展 

06.05[木]~06.22[日] / 東京都 / 表参道ヒルズ 本館B3F OMOTESANDO HILLS POCKET



今回のイベントは、表参道ヒルズに新規オープンした『OMOTESANDO HILLS POCKET』の第一弾イベント。このスペースは新鋭プロジェクトの発表の他、若手クリエイター・アーティストたちの作品発表など、様々な情報発信を行う新スペースである。 

‘アートとファッションを発信する’場所としてオープンにふさわしい展示を、ということで今回の光浦さんによる作品展示が決まったそう。

ブローチというファッションアイテムでありつつ、カラフルな色合いとユニークな造形はアート作品でもある。 


ブローチ 写真:池田晶紀(ゆかい)

光浦さんは小学校の手芸クラブに入ったことがきっかけで手芸を始め、気付けば手芸歴30数年。「男子がもらって困るブローチ集」、「子供がもらって、そうでもないブローチ集」というエピソードも満載でエッセイのような、‘異色の’手芸本も2冊出している。

作品を見てみると、確かにこれは男性がもらったら、ちょっと、いや、かなり引いてしまいそうなデザイン。子供たちは喜んでくれるものの、光浦さん曰く飽きるのが早いんだとか・・・。

会場では光浦さんの愛情と母性がたっぷり注がれた、新作を含めた100点超の「手芸作品」を展示している。また、今回初めての作品販売(新作ブローチ5点)も行う。



インパクトありすぎな作品たち

  


   
(新作の一部)

とがらせた口や顔の皺がリアルなサル(チンパンジー?)、今にも飛びかかってきそうだけど花が添えられてメルヘンなトラ、アヴァンギャルドに富士山を表現したものなど、かなり個性的。どの作品にも思い入れがあり、可愛い子供を旅に出すような断腸の思いで販売を決定したそうだ。  

ほとんどの作品がニードル(羊毛フェルト)で作られている。羊毛フェルトの他にも、ワッペン、リボン、ボタン、スパンコール、パール、レースなど、可愛い素材から、ちょっと不気味なキューピー人形まで、色んなものがくっついている。

刺繍なども組み合わせてあり、3~10cm程度のブローチに色々な要素がてんこもり。ごちゃごちゃ可愛くて、見ていて飽きない。素材も、色彩も、デザインも、とってもユニークで、自由だ。額装や、マット(カラフルな布や人工芝)なども、全て光浦さん自らが選んだもの。作品との色のバランスなど、とてもセンスが感じられた。





手作りは重い、と言われてもめげない。

そもそも、‘ブローチ’というものはあまり身に着けるものではないと思う。しかし、光浦さんは敢えてブローチという作品を選んだ。『重い』と敬遠されがちな手作りだが、「手づくりを笑い飛ばしてしまおう。手づくりを笑いのネタにしてしまおう」と決めたそう。

『いらない』、『迷惑』と言われてもめげずに、コツコツと作り続けてきた。そしてついに、それらは趣味を超えた領域にまで達した。その高いクオリティと、光浦さんにしか作れないオリジナリティ。それは報われない愛、清らかな心の証であるかもしれない。  

会場内には光浦さん率いる「ブッス!!手芸部のパネルも(撮影可能)


   

メンバーの手作り作品も販売している。部長・光浦さんに負けないくらい、ハイレベルなクオリティーと、もらったら思わず絶句してしまいそうなくらい、インパクトがある作品たち。さすがである。



作りたくなる、そしてあげたくなる。

光浦さんにとっての手芸は、飽くまでも趣味だそう。人に強制されなくてもやりたいと思うことが趣味なのだ、と以前語っていた。毎日テレビに出ている人気者。忙しい時間の合間を縫って、一つ一つ作られた作品には、光浦さんのいろんな思いが詰まっているのだろう。

作品を見ていると、真似して自分も作ってみたくなってくる。しかし、このセンスとクオリティはなかなか真似出来るものではない。

そして一番の問題は、作ったところで誰にあげればいいか分からないということ。

それでも、何だか作って、誰かにプレゼントしたくなってしまう。それが手作り、手芸の魅力(魔力とも言う)なのかもしれない。

誰かもらってください。




2014.06.08 文・写真 篠崎夏美


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