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開催場所を変えるだけで、イベントはもっと面白くなる!!

アイコン予算がないからこそ、場所にこだわってみる

2014/04/16(公開:2014/01/15)

イベントをするには場所が必要だ。

しかも、その場所自体が面白くて、安く借りられるなら言う事はない。

イベント会場を借りるための料金は、一般的に安いものではない。複数の人が集まるならそれなりの広さが必要だし、内容によっては音響設備なども必要になる。 さらには安全面、衛生面など様々な条件をクリアしなくてはならない。こうした諸々の条件から、ライブならライブハウス、講演会ならホールなど、行うイベントによって場所が限定されてしまう傾向がある。

 しかし、お金がかかるうえに、いかにもありきたりなところでイベントやってもつまらない。かと言って、会場自体が面白いところもそうそうない。

今回は開催する場所を工夫することによって、斬新で、面白いイベントを、低予算で実現するための会場アイディアについて、実際に行われたイベントをもとにご紹介したい。

 

 2013年08月24日~2013年08月25日

空きビルの一室を使ってキャンプするイベント。電気、ガス、水道が使えない空き部屋にテントを張って泊まる。食事は近所の商店街などで割安してくれる。

○空きテナントを上手く活用した例。電気、ガス、水道が使えないという不便も、キャンプということであれば問題ない。完全な野外ではないので、親子連れやキャンプ初心者も安心できる。また、地元の商店街で食事を提供することで、地域活性化にもつながる。
 

 

おやこでお泊り水族館-おやすみだ- 2013年11月19日~2013年11月20日

夜の水族館で行われるお泊りイベント。ただ宿泊するだけではなく、普段とは違う暗い水槽の生き物を観察したり、飼育スタッフと行く見学ツアーも。

○夜間のほぼ貸し切りの水族館を体験、夜の生き物を観察出来る特別感が人気。多くの他の水族館でも同様のイベントが行われている。子供だけでなく、癒しを求める女性限定のイベントなどもある。

こうした‘お泊り’イベントは、水族館以外でも行われている。最近ではIKEAが実際の商品である、ベッドで眠れるお泊り会イベントを開催し好評だったようだ。http://www.ikea.com/ms/ja_JP/campaigns/otomari_2013.html

 

 

 2013年11月02日

スキー場のゲレンデおよそ20kmを逆走するというイベント。福島観光復興イベントの一環で行われた。

○非常にシンプルながら、斬新な発想。シーズン前のスキー場を利用出来る上、大自然の中で汗を流して、雄大な景色を楽しむことが出来る。坂道を上る、という逆境を超えていく様子が、福島が復興に向けて一歩ずつ歩んでいくイメージにも重なる。

 

 

 2013年08月03日~2013年08月04日

夏休み中の小学校、中学校に武蔵野美術大学の学生たちの作品を展示するイベント。油絵、版画、日本画、彫刻、映像、インスタレーションなどの作品や、児童生徒の作品も展示。

○学生によるワークショップも開催され、アートを身近に楽しめる。学生たちにとっては発表の場、児童生徒にとってはアートを体験する場となる。
 

 

どのイベントも、奇抜な場所で行っているわけではない。ただ、このイベントがこんなところで、というちょっとした意外性が面白い。重要なのは『普段使われていない場所』に注目することなのではないか。他のイベントと開催が重ならないうえに、時期や時間帯によっては通常より安く利用できる場合もある。また、お決まりの会場で行うより、新鮮味と話題性がある。 施設側も、これまでとは違った顧客を獲得できるかもしれないし、使っていない時期、時間帯を有効に活用することが出来る。

開催実績がないところでイベントを行うためには、多くの苦労や困難も必要となる。しかし、少しの工夫で、従来のイベントを何倍にも面白くして、新しいメリットまで生み出せるのだ。場所をもっと自由にすることで、もっと面白いイベントが出来るに違いない。

 

2014.01.15 文・篠崎夏美

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