テレビ朝日本社ビル1階 アトリウム
14年続いた人気ドラマシリーズ「トリック」が遂に完結する。これを記念して、テレビ朝日本社1階アトリウムが、‘まるっと’トリックづくしになっている。
この扉の向こうはどうなっているのか・・・
←出口 ブラジル→ トリックと言えばこの看板。入口から既に溢れるTRCK感。小さな看板が色んな所にあり、細かいネタが満載で追いきれないくらいである。
受付・スタンプ台。さりげなく?上田さんの著書が・・・。TRICK 村めぐり スタンプラリーでは、会場内に15の村スタンプがあり、全てめぐると景品がもらえる。
奈緒子の部屋。混沌としている。歴代ペットの遺影、位牌があったり、マジックの道具が置いてあったり、「赤道 スンガイ共和国 地球のしばき方」があったり色々な発見がある。
上田の部屋。自分大好きなのが良く表れている。 部屋の前には、上田がこれまでに出版した本の年表などもあり、かなり芸が細かい。
TRICKと言えば卵。出演者のサイン入り。
かなり大きな亀の石像(?)
奈緒子の母親・里見の書。達筆。
TRICK美術展示。主に紙ものの資料、小道具。
象の像の図
鏡魔術の術の図説。「スリスリスリット」、「どんと来いベスト」、「何故ベストを尽くすのか」、などなど、かなり細かく書き込みがある。おそらく作中では一瞬しか映らないのであろうが、制作スタッフの気合いと遊び心が詰まっている。
血の涙を流す落ち武者の掛け軸。なかなか不気味だ。
新作映画の衣装。奥の霊媒師の仮面が怖い。
海外ロケで使われた看板も。日本語でなくてもやはり破壊力抜群。
天井にも小ネタがあるので油断できない。
一見ネタにしか見えない看板も、日本のどこかの村にはあるのではないかと思えてくる。
ステージの両脇にも、書道教室で子供たちが書いた文字。
TRICKと言えば卵。中央に立てば自分が卵から出てきたような写真が撮れる。
こちらも宙に浮かんだようなTRICK写真が取れる。
<コツ>
①そばに置いてある座布団を2つ折り、頭の後ろに持つ
②縁側に背を向け、額縁の方を向いて立つ
③縁側より少し額縁側に立つと‘浮いている’感が出る
④足を組む、目をつぶるなどリラックスした雰囲気を出すと尚よし
会場案内の看板もこんな感じ。面白いが読みにくい。
ご休憩処 カフェ鳥越九郎商店。CHEZ MADU(シェマデイ)が、“カフェ鳥越九郎商店”に模様替えされている。作品にちなんだメニューが味わえる。
テーブルにもTRICKが。見る角度を変えると絵柄が変わる。
いたるところに謎のメニューが
どんなものなのか気になる
残念ながら手書きメニューは偽物
本物はこちら
TRICKラテ。綺麗にロゴが入っている。生クリ―ムが美味しい、ごく普通のラテ。
いちじく茶。本物は「白」イチジク茶らしい。ちょっとクッキーのような香りがするが、味は普通の緑茶。乾燥イチジクは甘みがあった。
カフェの中にも謎看板
店員さんは1人だけ鳥越九郎商店の法被を着ていた
スタンプラリー制覇。
会場内の様々な場所に散らばってスタンプ台があるうえ、展示物が多いのでなかなか見つけにくいところもあった。 村スタンプはそれぞれが村の特色を表しており、シンプルながらも面白い仕上がり。
景品のティッシュ。最後のトリックは「泣ける」トリックということらしい。
そこかしこに小道具、セットがあり、見ていて飽きない。ドラマや映画のために折角作った小道具、セットは作品が終われば処分されてしまうことも多いそうだ。だが、ぜひこうして公開してほしいものだ。ファンにとっては好きな作品を間近で感じられる貴重な機会だし、これをきっかけにまた見返したくなるかもしれない。
アトリウム全体がTRICK一色。テレビや映画という作品の世界と、自分たちがいる現実の世界を繋ぐ、橋渡しのような楽しいイベントだった。かなり細かく作りこまれており、テレビでは一瞬しか見えず、何が書いてあるのか気になるものも多かったので、非常に興味深かった。また、一つ一つの小道具のスタッフの愛を感じた。「なんて手間のかかることを・・・」 という一言に尽きるが、こうした熱意が作品の独特の世界観を作り上げ、見るものをその世界に引き入れるのだろう。小さなネタにすら全力投球する気合が伝わってきた。TRICKが長い間、多くの人に愛されてきた理由が分かる気がする。
2014.01.07 文・写真 篠崎夏美