日比谷公園 変化朝顔 & 大輪朝顔 共催展示会
「朝は得意ですか?」
この質問に胸を張って“はい”と答えられる人は何人いるでしょうか?『早起きは三文の得』大昔から朝は早く起きたほうが良い、と言われ続けていて、最近では『朝活』なんて言葉もメジャーになってきました。
でも!!やっぱり朝は眠いし、ちょっとでも寝たいんですよね・・・。早起きが良いことは分かってる、でも眠い・・・。我々はこのジレンマを今まで何回繰り返してきたことか。そしてこれからも繰り返していくことか。
しかし、今回のイベントは「朝」行かなければならないのです。イベント自体は正午までやっていますが、「朝」でないといけないのです。なぜかって?それはこのイベントの主役が“朝顔”だから。
早朝に取材して来なさいと言われて思ったこと・・・「えー、朝顔?地味じゃない?」
まだ人もまばらな銀座の街を歩き、やってきました日比谷公園。それにしても朝だと随分人も少ないですし、涼しいですし、なんだかいつも見ている銀座とは雰囲気が違って面白かったです。日比谷公園はさすがにウォーキングをしたり、ジョギングをしたり、はたまた既に出勤途中の人がいたりもしましたが、平日ということもあり人は少なく、蝉の声だけがあたりを包み込んでいました。東京の蝉が全部集まったんじゃないか、というくらいの大合唱。そういえばこんな大音量で蝉の声を聴いたのは久しぶりです。
会場入り口のポスター。日比谷公園名物なのですね。しかも‘超’大輪朝顔だそう。
会場には「大輪朝顔」と「変化朝顔」という文字。
「大輪朝顔」はでっかい朝顔なんでしょう。
「変化朝顔」って何??
・・・変化朝顔とは、江戸時代から現代まで200年間の長きにわたり伝えられてきた「古典園芸植物」の一つ。まるで朝顔には見えない変わった花を咲かせるのが特徴で、日本が誇る特殊な植物なのだとか・・。そんな変わった変化朝顔と、大輪朝顔の逸品が集まるのがこの日本有数の朝顔展示会!なんだそうです。
ここが会場です。既に鉢が並んでいますね。
まずは「大輪朝顔」です。
一見普通の朝顔に見えますが、でかい。とにかく花がでかい。大人の手のひらを目一杯開いたくらい、子供の顔くらいはありそうです。普通の朝顔の花の大きさはせいぜい5cmくらいですが、これは20~25cmくらいあるでしょうか。 朝顔と言われてもにわかには信じられない大きさ。私が今まで持っていた“朝顔”の概念が覆りました。
プール(?)に浮かぶ大輪の花。これは涼しげで素敵!花が大きい分ゴージャスです。
全体の大きさに対して花がとても大きいのが分かります。これは短く切って植えてあるのかな?
コンテストの出場者たち。審査を待っています。
ずらりと並ぶと壮観ですね。
そして、これが「変化朝顔」!
正直、ちょっと変わった形程度の朝顔でしょ、とか思ってたんですが見てびっくりです。
信じられないだろ、これ朝顔なんだぜ・・・・。
牡丹のようですが、これも朝顔なんです。信じられない。綺麗だなぁ。朝顔とはまた違う華やかさがありますね。
これも朝顔に見えない不思議な形。葉の形も普通の朝顔とは全く異なります。でも綺麗。
これはナデシコみたいな朝顔です。私の知ってる朝顔と違う・・・。しかし、その美しさは本物。
まるで絞りぞめみたいな色です。刷毛で色を塗ったみたいにも見えます。昨日こういう柄の服売ってたなぁ。夏らしくて素敵!
今回一番感動したのがこれ!2段目、右から2つ目。まるでスプレーを吹きかけたように、星が
散らばっているように見えます。不思議な柄です。ロープで仕切られているので、あまり近くで
撮影できなかったのですが、細かい斑点があるの分かりますか?
オーソドックスな朝顔。・・・と思ったら右手前はなんだかサボテンみたい。
支柱につるを這わせるのではなく、壁に沿ってつたわせる方式。これもいいですね。
会場内にはまだまだ朝顔が沢山!日が昇ってきたせいかちょっと花が元気ないかな?
でも、あれだけ大きい花を咲かせるのは本当に大変そうです。
こちらでは審査の真っ最中。
入賞した朝顔の横には札が立てられるのですが、毛筆で手書きです。達筆!!
会場の真ん中にいたキリンさん。朝顔に囲まれてくつろいでいるみたい。
朝顔をまじまじ見たのは小学校以来。
そして、大きさ、形、色あんなに多様な朝顔を見たのは初めて。あるとは・・・。そして、あそこまで大きな花が咲くとは・・・。これだけいろんな朝顔が一堂に会するイベント、なかなかないのではないでしょうか。
正直、朝顔ナメてましたわ、と言わざるを得ないです。
身近な花と思っていましたが、こんな一面もあったとは。このイベントに行って朝顔の奥深さに触れることが出来ました。出来たかな?
少し大げさかもしれませんが、ちょっと早起きすれば、自分の知らない世界を見ることが出来る。そんなことに気付いた夏の朝でした。都会の真ん中とは思えない、緑に囲まれた中を散歩するだけでも良い気分転換になります。少し早く家を出て、通勤の途中に寄ったりしても良いですよね。まだまだこういう“ちょっとした時間”で、色々な体験が出来るイベントはありそうです。
涼しい夏の朝、緑にあふれる公園。ちょっとベンチで一休みして仕事に向かう。なんだか頭の中が浄化された気分です。
2013.08.02 文・写真 篠崎夏美