02.16[月]~04.05[日] / 東急ハンズ渋谷店 7Fフロア「HINT7」ハンズカフェ
寒さが少しずつ緩み、植物が芽吹き出すこの季節。何となく緑に触れたくなる。そんな中、大宮盆栽美術館、東急ハンズ渋谷店、さいたま市大宮盆栽協同組合による盆栽にスポットを当てた期間限定の「盆栽カフェ」がオープン。
正直、盆栽はお年寄りの趣味というイメージがあった私。「盆栽美術館」があることも初めて知った。「さいたま市大宮盆栽美術館」は世界で初めての公立盆栽美術館だそうで、大宮には『盆栽町』という地名まであるそう。
実際に盆栽カフェに足を運んでみると、とてもカジュアルでオシャレな雰囲気。これなら若い人も立ち寄りやすいだろう。また渋谷と言う土地柄、海外からのお客さんも多そうだ。
リアル盆栽、盆栽手ぬぐい、盆栽エプロン・・・。盆栽尽くしの店内。
片手で持てるくらい。可愛い大きさの盆栽たち
これも盆栽・・・?
盆栽は高いものだと何十万円もするらしいが、ここでは手ごろな値段の盆栽も販売されている。写真の『苔石』は、なんと500円(税抜き)。敷居が高いイメージだったが、これなら今日からでも盆栽を楽しめそうだ。
盆栽の他にも、様々な関連グッズが売られている。
右)さいたま市大宮盆栽美術館のエプロン。ガーデニングで活躍しそう。
左)水を入れると“さかさ富士”が見える水盤
さいたま市大宮盆栽美術館の写真はがき、盆栽手ぬぐい、などバラエティ豊か
精巧なミニュチュアも。これなら世話も不要なので気軽に楽しめる。
色々な種類があるのでコレクションしてもいいかも
盆栽づくりに欠かせない道具や土まで
器も可愛らしい
ただ盆栽やグッズを置くだけではなく、盆栽についての説明もある。こうした説明を読んでいるだけでも、非常に面白い。盆栽の奥深さが少しだけ分かった気がする。
英語の説明文も
土や肥料も揃う
窓には盆栽のフィルム
※「五葉松 銘 千代の松」は原寸大
テラスにもたくさんの盆栽が
一つ一つ丁寧に水やり
繊細な盆栽を長期間展示することは初めての試みとのこと。放置しておくと弱ってしまうため、 時々大宮盆栽共同組合の方も来るそう。この日は東急ハンズスタッフの方が雨に当たらないよう鉢の配置を変えたり、霧吹きで水をかけたり、細やかな世話をしていた。
春らしい花も楽しめる
苔や土をリアルに再現!限定メニュー
盆栽カフェでは、期間限定で盆栽のラテアート(五葉松)が描かれた抹茶ラテ、盆栽をイメージしたスペシャルスイーツ2種類(パフェとティラミス)も販売されている。
左)BONSAIティラミス ~芽吹き~ 490円(税込)
右)抹茶ラテ -BONSAI-480円(税込)
まずは抹茶ラテをいただく。鮮やかな緑でさいたま市大宮盆栽美術館を代表する盆栽「五葉松 銘 千代の松」の形が浮かび上がる。何とも日本的なラテだ。マグカップに口を付けた瞬間に“和(わ)っ”と抹茶の香りが広がる。あっさりした甘さでとても飲みやすい。
そして、まるで土がマグカップに入っているかのような、衝撃的なビジュアルのティラミス。ご丁寧にスプーンもスコップ型。可愛らしい双葉も顔をのぞかせ、“土感”たっぷり。小さいころおままごとで作った泥のご飯を思い出した。
土の部分はオレオクッキーを砕いたもの
スコップスプーンで食べ進めると、クリーム、スポンジなど何層にも“地層”が出来ている。様々な食感や味があって、美味しくて面白い。 5層、いや、7層はあるだろうか?スタッフの方曰く、地層は「『掘ってみて初めて分かる』ものなので是非探険してください!」とのこと。
美味しい“土”を食べて、大地のパワーがもらえた気がした。この他にも、モサモサっとした苔がリアルに再現された『苔 -BONSAI- パフェ』も味わえる。こちらもかなり食べごたえがありそうだ。
※盆栽メニューは4月5日(日)までの期間限定商品
東急ハンズ渋谷店ハンズカフェスタッフの方に聞いてみた。
●売れ筋の盆栽やグッズは?
「梅など、花がついているものが人気です。さいたま市大宮盆栽美術館のミュージアムグッズでは『かまわぬ』さんのオリジナル手ぬぐいが注目を集めています。
開催期間後半には盆栽の剪定用ハサミや盆器(鉢)など、道具類も増える予定です。コーナーをじっくり見られている方が多いですね」
●限定メニュー人気ランキング
1位:盆栽ラテ 2位:BONSAI ティラミス ~芽吹き 3位:苔 BONSAI パフェ
「盆栽スイーツ2種、ラテはどれも人気です。見た目以上に(!?)美味しいとリピーターになられる方もいます。他のお客様の目に付くようにお持ちすると、例外なく『何だあれは?』と視線が集中します。見た目にも、味にもインパクトがあると思います」
●盆栽カフェ 全体としての見どころ
「さいたま市大宮盆栽美術館の『五葉松 銘 千代の松』を原寸大で窓フィルムにしています。迫力を感じてください。
また、さいたま市大宮盆栽美術館の『座敷飾り』を再現した、ミニ床の間も見どころです。
ただ“見る”だけではなく、“体験できる”ワークショップも多数開催しています。詳しくは東急ハンズ渋谷店のホームページをご参照ください。
店内は盆栽をはじめ、盆栽モチーフのグッズ、盆栽用の土や道具など、まさに盆栽尽くし。縁遠いものだと思っていた盆栽だが、盆栽カフェでは身近に盆栽を感じることが出来る。
盆栽は一つとして同じものはなく、それぞれに違った魅力がある。小さな空間に表された“宇宙”を自分の家で楽しんでみるのも良いかもしない。
2015.02.25 文・写真 篠崎夏美