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ヲタク女子の伏魔殿〝天水館″が渋谷パルコに登場!男は女装必須の「海月姫展」に行ってみた。

アイコンあの『目白てんて~い、ご託宣お願いいたしまする~!!』も体験してみた。

2014/12/24(公開:2014/12/24)
 
12.19[]01.12[] / 東京都 / パルコミュージアム(渋谷パルコ・パート13F)


©2014『海月姫』製作委員会 ©東村アキコ/講談社
 
現在、渋谷パルコ・パート1のパルコミュージアムでは、能年玲奈さん主演の映画「海月姫」の公開を記念して、オタク女子の館・天水館を再現。オタクパラダイスの世界にどっぷり浸れる展覧会が開催されている。
 
尼〜ず(同作品に登場するオタク女子たち)から見ると、魔物(おしゃれ女子)ひしめく渋谷の町での開催!?しかも、男を必要としない展覧会って…?
さっそく行ってみることに!
 
「海月姫」は、東村アキコ原作の人気漫画。漫画雑誌「KISS」にて連載中で、単行本は14巻まで刊行。(14巻までで290万部突破)。2010年にはアニメ化もされている。
 


【あらすじ】
主人公・月海(つきみ・主演:能年玲奈)は、イラストレーターに憧れ上京した、クラゲ好きのオタク女子。月海の住むボロアパート「天水館」では、ジャンルは違うけれど、独身・彼氏なし筋金入りのオタク女子たち(自称「尼〜ず」)が、ゆるく楽しく共同生活を送っている。
 
天水館の入居条件、それは「男を必要としない人生」。
 
ある日、月海は女装子(女装趣味の男子)蔵之介の(主演:菅田将暉)とクラゲを救ってもらった縁で知り合う。天水館や月海を気に入った蔵之介は、男性であることを隠し天水館に出入りする。おしゃれや恋愛に全く興味のなかった月海だが、蔵之介や童貞エリートである蔵之介の兄・修との出会いによって、気持ちに変化が…。
 
そんな中、天水地区の再開発計画で天水館の取り壊しが決まる。聖地・天水館を守るため、戦う決意をした尼〜ずと蔵之介。どうなる天水館?どうなる月海の男を必要としない人生?
 
 
では、男を必要としない展覧会へ。
 


入場料は500円(学生400円)。受付で、チケットと一緒に「尼〜ず適正検査」と書かれた解答用紙を受け取る。展示物を見ると同時に、尼〜ずや原作に関連する48問のクイズを解きながら進んでいくのだ。
 
このクイズは、天水館の入居に見合うオタク女子かどうかの適正検査でもあり、最後は天水館の主・目白先生に入居資格を判定してもらうというもの。
 
クイズはさりげなく壁に貼られているので、見逃さずに回答していこう。
 

クイズを探しながら進むことで、自然と部屋のすみずみまで展示物を見られるようになっている。
 
入場してすぐ目につくのが、映画の中で実際にキャストが着用した衣裳の展示。衣裳にはおのおののキャラクターの個性が表れている。オシャレに関心のない尼〜ずと、ファッション大好き蔵之介の差がすごい。
 

まやや着用の緑ジャージには毛玉まで再現。

 

さらに進むと天水館の入り口近辺には、映画のスチールが並ぶ。
 

さっそく天水館へ…。とその前に、オタク女子の巣窟でもある天水館は男子禁制。もちろん、ここも例外ではない。中を見るためには女装が必須という、前代未聞の展覧会なのだ。
 

 
でもご安心を。入口付近には、女装グッズが用意されているので、男性はここで着替えてから天水館に入ろう。
 

服はスカートやケープ(?)など簡単に着替えができそう。ここから目覚めてしまう人もいるかも…?



(左)男性でも着用可能なXXXXLサイズ!
(右)「女の武装はヒールなしじゃはじまらない。(by蔵之介)」ヒールも大きい!

 
 
いよいよオタク女子の巣窟、天水館へ。


昭和レトロな雰囲気漂う天水館。
 
スリッパに履き替え、天水館に入ってみよう。
(あれ…ヒールの意味は…?きっとヒールに慣れない男子の為の配慮なのだろう)
 

(左)天水館スリッパ  (右)尼〜ずの「尼」!
 

正面には、映画で使われた月海の部屋を再現したコーナー。
 

レトロな雰囲気だが、レースのカーテンやぬいぐるみなど可愛らしい月海の部屋。
 
クラゲオタクゆえ、壁にはクラゲのイラストが貼られ、あちこちにクラゲやグッズが置かれているなど、クラゲだらけ。原作のイメージが忠実に再現されている。
 

水彩や鉛筆画、パステルなどで描かれたクラゲの絵がびっしり。



(左)月海の机    (右)クラゲグッズがいっぱい

 
ベッド横の水槽には、月海の飼っているタコクラゲのクララがいる。
 

蔵之介との出会いのきっかけにもなったクララ。元気よく泳いでいる。
 
まさか、クララまでいるとは驚いた。それにしても、クラゲが漂っているところを見ているだけで、なんだか癒される。思わず見入ってしまい、クラゲに魅了された月海の気持ちも分かる気がした。
 
月海の部屋から廊下に出ると様々なジャンルのオタク女子、尼〜ずの小道具が見られる。
 

(左)三国志オタクのまやや(出演:太田莉菜)のフィギュア
(右)横山光輝の三国志もずらり。なぜか花森さん(鯉渕家のお抱え運転手。ベンツオタク)お手製と思しき、ベンツのエンブレムも…。



電車オタク・アフロのばんばさん(出演:池脇千鶴)の電車の模型。



枯れ専(枯れたオジサマに萌えるオタク)のジジ様(出演:篠原ともえ)の
名曲喫茶のマスターの写真と、「枯れ専雑誌」。



和物オタクの千絵子抄(出演:アジアンの馬場園梓)の市松人形と和小物。

 
廊下から見上げると東村アキコ先生の複製原画が展示されている。名場面がピックアップされているようで、原作ファンにはうれしい。
 

1話目、渋谷に行った月海がおしゃれ女子たちを見て、目まい・動悸に襲われ、引き返すところ…。
まさかその渋谷で展覧会をやるなんて、尼~ずも驚いていることだろう。
 
映画の山場となるファッションショーで蔵之介が着用する、クラゲモチーフのドレスも展示されている。
 

ハナガサクラゲをもとに月海がデザイン。
 
 
ところで、目白先生のご託宣はいかに…?
 
天水館を一巡りしたら、クイズもいつの間にか48問終了。いよいよ目白先生のご託宣を体験。
 

天水館の4号室。目白先生の部屋の前
 
ちなみに、目白先生とは天水館に住む売れっ子BL漫画家。対人恐怖症で夜行性なので、その姿を見ることはほとんどない。尼〜ずは、締め切り前の漫画の手伝いが収入源となっているので、目白先生は神のような存在。そして、尼〜ずが、目白先生にご託宣を求めるときは、ドアと床の隙間から手紙を入れ、返事を待つのだ。
 
「ご託宣お願いします!」と言いながら回答用紙を入れると…。
 

 
「チャリーン」と鈴の音。受け取ってくれた印のようだ。その後ドキドキしながら、待つこと約30秒。ご託宣がきた!
 

ドアの下から勢いよくでてきたが…
 
「ちょっとだけ…おかわり?」
 
一瞬、「ちょっとだけおわかり」と読めて、少しは当たっていたのかな…と思ったが、おかわりって?入居は無理そうな雰囲気はあるが、どういう結果だったのだろう…。

※極秘情報だが、解答欄を塗りつぶすと‘あるもの’が浮かび上がるらしい。


 
天水館を出ると、記念撮影のスペースとグッズショップ。
 

Tシャツやマグカップ、クラゲのぬいぐるみキットなどが買える。
 
これで終わりと思いきや、原作の単行本1巻にもでてきた渋谷パルコで行われた(という設定の)「クラゲの写真展」が再現されていた。クラゲを見るために渋谷まで行った月海だったが、オシャレ女子の勢いに負けて、パルコまでたどり着けなかったといういわくつきの展示会。
 

それにしてもクラゲってキレイ。



本物のミズクラゲ。ぷかぷか浮いていてかわいらしい。
 
隅々まで、「海月姫」の世界観が再現されていて、大満足の展覧会だった。映画の半券を提示すると入場料が半額になるので、ぜひ映画帰りに行ってみてほしい。
 
それにしても、クラゲ…かわいいなぁ。
 

※筆者が持参したアニメ版ブルーレイ初回特典のクララのぬいぐるみ(非売品)


2014.12.21 文・写真 橋村望
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