東京・ポーラミュージアムアネックス
スイーツで出来た動物たちがお出迎え
お菓子、フルーツ、クリームで出来た鹿
ティーカップの池
日本風のお城はチョコレートでしょうか?プリンのような水面には小舟も浮かんでいます。
街も、建物もスイーツで出来ています
まるで雪が降ったようなクリームの地面。あれ、なんだか見たことがある建物も・・・
ロココ調の可愛らしい調度品
細かいスイーツで装飾されています
晩餐会会場
スイーツのキャンドルスタンド、ティーカップ 微妙に色合いが違って可愛いです
お皿(もちろん模様もスイーツ!)には趣向を凝らしたお菓子の家
こちらは本日の晩餐会限定の、メレンゲとアイシングクッキー(本物)
本日の晩餐会限定 色とりどりのマカロン(本物)
本日の晩餐会限定 ユニコーンのクッキーも!(本物)
スイーツの国の王子様!!お菓子のユニコーンに笑顔で寄り添っています。
何ともメルヘンチックで、ロマンチックな光景に、脳内処理が追いつかずクラクラしました。
私、この国で暮らします!!
ユニコーンの尻尾の部分。様々なスイーツが集まって出来ています。かなり細かいものもありますが、ぜひ一つ一つの精巧さにも注目してみてください。
色々なケーキを張り付けた作品。ケーキをこの角度から見ることはないので新鮮。
同様のケーキの作品ですが、こちらはモノトーン。色が無くなることでケーキという‘物体そのもの’だけになったという印象。色素がなくなるだけで、ここまで与える印象が違うということを分かりやすく示しています。とても現代アートらしい作品。
「考える人」がモチーフの作品 『atlas』
非現実、異なる事物の組み合わせという、シュールレアリズムの要素もあります。
クリームの髭を付けたモナリザ。マルセル・デュシャンの、「L.H.O.O.Q.」 へのさらなるオマージュ、といったところでしょうか。額縁もクリームでデコレートされています。モナリザが額のクリームをつまみ食いして、口についてしまった?という想像も出来て面白いです。
イケメン‘スイーツ王子’、そしてメルヘンチックな作品に目が行ってしまいがちですが、やはり渡辺さんの魅力は「フェイク・クリーム・アート」という新しいジャンルを確立したこと。リアルなモノ(実在の建物、彫刻、絵画など)に、リアルなスイーツをデコレートすることにより、リアルなのにファンタジックという、不思議な世界観が生まれます。
アートとして楽しめることはもちろんですが、もっとシンプルにただ見て「可愛い!」、「美味しそう!」と感じられる作品たち。美味しそうなお菓子やフルーツは見ているだけで、何だか幸せな気分になります。スイーツを食べると幸せな気分になりますが、その記憶が甦ってくるような感覚です。
これまでいくつか東京での展覧会は開催されていましたが、これほど大規模なものは初の試み。写真、大型の作品や、晩餐会を表現したインスタレーションなど、34作品が展示され会場全体が「スイーツワールド」となっています。現実のような、夢の中のような、素敵で不思議な世界をぜひ体感してみては?
2014.02.07 文・写真 篠崎夏美