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マジでこれ食べるの!? 見た目はコワい。食べたらウマい。珍しくて怪しい『珍怪魚』を食べてみよう。

アイコン珍肉の次は“珍魚”! 衝撃グルメイベントで『珍怪魚』を食べまくり。

2016/04/20(公開:2016/02/13)


珍しい&怪しい魚を食べてしまうイベント「珍怪魚を食べにいこう」を体験してきました。コンセプトはタイトル通り、「珍しく怪しい魚、今まで食べたことない魚を食べる!」。

珍しい肉を食べる「珍肉 BBQ(ワイルドバーベキュー)」に続き、 今回もかなりインパクトのあるイベントですが、いったいどんな内容なのでしょうか? Holiday Jack株式会社代表の矢野さんにお話を聞きました。

矢野さん:
見た目に特徴がある、普段なかなか食べられない魚を集めました。今まで食べたことがないものを食べるという非日常を体感して欲しいですね。珍肉バーベキューの時からも魚をやってほしいという要望はあったので、今回は満を持しての開催です。

魚は築地の仲卸業者から直接仕入れています。普段市場に出回らない魚ばかりなので、仕入れが大変でした。海が荒れて漁に出られない日もありましたから……。貴重な魚が多く値段も高いのですが、「えっ、これも食べられるんですかっ!?」という、魚自体の宣伝効果も狙っています。今後は季節ごとに仕入る魚も変えて、オールシーズンで開催できるといいですね。今回は残念ながらお披露目ができなかったのですが『リュウグウノツカイ』も次の開催時には出したいですね(笑)。

魚だけでなく料理にもこだわっています。洋食は洋食の、和食は和食のプロに調理をお願いしているので、味は保証できますよ。

<珍怪魚ラインナップ>

①ウツボ:ご存じ、海のギャング。獰猛なルックス、まるでアナコンダのようなにょろりとした身体。ダイビング中に出くわしたことがありますが、あまりの恐ろしい顔つきに一瞬息が止まりそうになりました。今日は思いっきり食べてやるぞ!



②アブラボウズ:深海に住んでおり、最大で全長183cm・体重91kgに達することもあるとか……。名前の通りかなり脂が多いため、なかなか市場に出回らない怪魚です。


③アカマンボウ:身体の形はマンボウに似ていますが、実はあのリュウグウノツカイの仲間! あまり人目に触れないところに生息しており、謎の多い魚でもあります。マグロに味が似ているらしく、ネギトロに混ぜられることもあるらしいので、知らないうちに食べているかも!?



④ゲホウ:大きな頭、大きな目、大きくとがった鼻を持った深海魚。なんとも不思議な見た目です。三重のあたりでは『ネズミ』という名前で呼ばれることもあるとか。つまり『海のミッ○ーマウス』ってこと!?


⑤ヤガラ:めちゃめちゃ細長い!! パッと見、赤っぽい色のホースのよう。口が長くとがっていて、ますますホースっぽい……。『大砲魚』、『笛吹魚』という呼び名もあるそうです。ユニークな見た目ですが、実は高級魚みたいですよ。


⑥モウカザメ:小さいながらも“THE サメ”。今にもジョーズのBGMが流れてきそう。筆者の地元は北関東なのですが、煮つけなどで食されていた『モロ』がこのサメだと知ったときは驚きましたね。祖父母に伝えても「んなことあんめぇ! (訳:そのようなことはあるはずがありません)」と信じてもらえませんでしたが。 



⑦オキギス:なぜか内臓がきんぴかというゴージャスな魚。天ぷらなどでおなじみのキスとは違う種類です。実際はウナギやアナゴの仲間で、身体も柔らかく、大きさはキスの約6倍! 矢野さんは「今度、オキギスで天丼を作ってみたいですね~。かなり迫力がでそうです」ともおっしゃっていました。いつかイベントで食べられる日がくるかも!?



◆ポイントは珍怪魚だけじゃありません。なんと、お酒も飲み放題♪

スタッフの方たちはオリジナル『珍怪魚前掛け』を付けていました。紺地に白で文字と魚のシルエットが描かれたカッコいいデザインです。前回の「珍肉BBQ」ではお揃いのTシャツでしたね。


まるで水族館のようにさまざまな魚の写真が並んでいますが、このお魚たちは美味しく調理されて、再びここに登場するのです。


珍怪魚ビュッフェのほか、お酒も飲み放題。バーカウンターではビールやカクテル、ワインが提供され。さらに日本酒は熱燗も冷も楽しめます。魚の仕入れ値も決して安くはなく、お店を貸し切り、ドリンクも飲み放題。6500円のチケットですが、あまり儲けはないかも!?



◆調理前に珍怪魚を観察。すでに美味しそうなやつも……。

まずはウツボ。鋭い歯がたくさん並んだ口、頑丈そうなアゴ、爬虫類のような眼……。ちょっと怖いです。外から見える口以外にも、喉にもうひとつの口があり、獲物をくわえて引きずり込むのだそう。


アカヤガラ。発泡スチロールの板から大きくはみ出すくらいの長さ。実際に見てみても、やっぱり不思議な形です。


ピンク色のキレイな切り身。これがモウカザメ。調理スタッフの方たちも、サメやウツボなどを調理するのは初めてとのこと。


ウツボが切り分けられ、こんがりと焼きあがっていました。これならもう怖くないです。むしろ美味しそうです。



◆「大漁~!」さかな芸人・ハットリさんって何者?

本日は特別ゲストとして、さかな芸人のハットリさんも登場。「た~いりょう!」がキメゼリフな、お魚検定1級のナイスガイ。幼いころ釣りで魚に目覚め、自分が釣った魚以外食べられないというチャレンジ生活をしたこともあるという、生粋のお魚野郎です。

今日のメニューはそんな魚を知り尽くしたハットリさんですら食べたことがない魚ばかりだそうで、実際に試食するのが楽しみです、とおっしゃっていました。


頭にはゴーグルと魚をつけています。この魚はお手製のメバル(原材料:100均の中敷きなど)。以前は自分が好きな魚ということで、ハゼをつけていたそうですが色が地味なため変更したとのこと。

普段はマグロ解体ショーなどのイベントに呼ばれることが多いそう。ご本人曰く「魚がいるところにボクはいます」。 お魚博士といえば“さかなクン”が有名ですが、仕事柄ハットリさんと一緒になることも多く、毎回弟子にしてくれるよう頼んでいるそう。しかし、いつも『ギョめんなさい!!』と断られるのだとか……。


◆老若男女が“珍怪魚”目当てに集まった。海外からの参加者も

ある意味“ゲテモノ”の雰囲気もある、今回のグルメイベント。会場には若者からナイスミドルまで、さまざまな年齢層の方たちがいらっしゃいました。大体みなさん2~3人で参加されているようです。さらにベネズエラやコロンビアなど、海外からのお客さまも。 

・男子大学生二人組
今回のイベントはネットで知った。中国に行った経験もあるので、ゲテモノ系はいける自信がある。どんな魚が食べられるかについては、特に調べることもなく参加。普段はあまり魚を食べないが、どんな魚が出てくるのか気になる。

・会社の同僚男性二人組
魚が好きでお魚検定も持っている。珍しい魚を食べてみたいので参加した。(お連れの方は「飲み放題」にひかれたそう。)

・男性三人組
もともと深海魚が好きで、沼津の深海魚水族館に行ったこともある。色々な種類の変わった魚を食べられるのが面白そう。


◆参加者の前にも、本日の主役たちが登場!

バット容器に入れられ、珍怪魚たちが登場。これ、本当に料理に使うんですか……? と尋ねたくなる個性的なルックスばかり。みなさん一斉に集まって、記念撮影をしていました。

ハットリさんによるお魚紹介。

見た目になかなかのインパクトがあるアブラボウズ。実は高級魚のクエに近いのだとか。ちなみにクエという名前は、成長と共に模様がどんどん変わり、「9回絵になる」ところからついたらしいです。

ヤガラの仲間には、アカヤガラ・青ヤガラ・ヘラヤガラがおり、その中でも、高級・美味しい・漢方薬の材料になる、と3拍子揃ったのが今回のアカヤガラ。長い口からストローのようにエサを吸い込むのですが、この方法はタツノオトシゴと同じなんだとか。

別名唐人。とがった高い鼻、大きな目が当時の人たちには外国人のように見えたのでしょうか?

 

◆タッチ&一緒に記念撮影! 珍怪魚がアイドルに!?

せっかく珍しい魚が目の前にあるんだから、実際触ってみたい! 記念に写真も撮りたい! と思うのは自然な流れ。軍手をつけて珍怪魚を持ってみました。

アブラボウズは重い、とにかく重い。こんなに大きな魚を持つこと自体ないので、手がぶるぶるします。一方、まるで魚市場で働く人のようにしっくりなじむ方も……。

 

ウツボは弾力があります。かなり長いので手に余る感じ。このあたりがやっぱり蛇っぽいですね。皮は固いですが、身は柔らかくコラーゲンたっぷりです。



普段見慣れない珍怪魚たちと、次々に写真におさまる参加者たち。「ウツボ顔」でポーズを決めてくれた人、美術品を扱うかのように落ち着き払った表情でウツボを持つ人、アカヤガラを手に妖艶な笑みを浮かべる人、喜々としてアカヤガラの口をのぞき込む人。女の子たちもキャアキャア言いつつ、とても嬉しそうです。なんでしょうか、この空間は。 

写真撮影されたり、持ち上げられたりして、アイドル化する珍怪魚たち。会いたくても会えないアイドル(珍怪魚)にやっと出会えたら、そりゃあテンションも上がりますよね。食べる前に見た目や重さなど、リアルな存在感を存分に楽しむことができました。 


◆いよいよ、珍怪魚料理を食します!

本日のメニューは以下の通り。

<珍怪魚メニュー>
・あかまんぼうのタルタルサラダ
・あかまんぼうのムニエル~香味野菜ソース~
・ウツボのタタキ 焦がしネギ仕立て
・げほうの煮つけ
・ヤガラの刺身
・オキギスとネギのアリオオーリオ
・あぶらぼうず鍋
・あぶらぼうず岩塩兜焼き
・モウカザメのオーブン焼き~ローズマリーとレモン風味~

和洋の幅広い調理で珍怪魚をいただきます。

ビュッフェコーナーに並べられた珍怪魚料理。パッと見はいたって普通の料理。これだけだと、どの魚を使ったのか全然分かりません。どんな魚が使われているのか当てる楽しみもありますが、料理前の魚の写真や、メニューのプレートがあると分かりやすいかもしれませんね、ただ、ウツボは尾頭付きで盛り付けられていたので、ばっちり分かりました。

 


<お味の感想>
・アカマンボウのタルタル・・・見た目も味もシーチキンのよう。
・ウツボのタタキ・・・身は真っ白。小骨があるものの、身は真っ白でぷりぷり。弾力がすごい!
・モウカザメ…カジキマグロ風のさっぱりとした味わい。そういえば、地元で食べた煮つけもこんな触感でした。あの時はカジキと思い込んでいた……。
・アカヤガラ刺身・・・ものすごく淡泊であっさりした味わい。コイのあらいに触感が似ているかも?
・アブラボウズの兜焼き・・・顔が怖い! けれど、脂たっぷりで美味しい。

白身の魚ばかりだったので、クセやニオイもなく美味しかったです! どの珍怪魚も見た目から想像もつかないおいしさ。ただ、かなり早い段階でお腹がいっぱいになってしまいました。身に脂が多い魚が多いからなのか、調理前の姿のインパクトが少なからず影響しているのかは謎です。


◆さかな芸人によるさかなネタの披露。とことん魚を堪能します。

食事の合間にハットリさんによるネタ披露。曲の歌詞を、すべて魚の名前や魚の豆知識に置き換えて歌うというもの。

MONGOL800 「小さな恋のうた」  、大黒摩季「ら・ら・ら」などなど、ヒットソングにのせて畳みかけられる魚の名前!  スケッチブックを瞬時にめくる技にも注目です。どれも有名な曲ですし、魚の名前や生態がすんなり頭に入ってきますね。

お魚クイズも行われました。すべて解けると豪華なプレゼントがもらえます。トビウオが飛べる距離、サメに二つある身体の器官、実際にいる変な名前の魚、などマニアックな問題が出題されました。4択とはいえかなりの難易度で、全問正解者はたった一名!




気になる優勝賞品は「ワラスボ」。別名海のエイリアン!! ぬめっとしていて、鋭い歯がたくさんついた大きな口があって、かなり気持ち悪い&怖いです……。後日自宅に郵送してもらえるそうですが、どうしたらいいの、これ……。ちなみに、干物にすると美味しいそうです。



これまで見たことも、食べたことのない魚を食べつくす前代未聞のイベント。見た目は怖くてグロテスクな珍怪魚ですが、その美味しさに驚きました! 見て、食べて楽しめる 、珍怪魚グルメのブームがやってくるかもしれませんね。

今後開催予定の「珍怪魚を食べよう!」
2016年2月21日(日)12:00~14:30
2016年3月6日(日)11:30~15:00
2016年3月19日(土)10:30~14:00
2016年4月16(日)11:30~15:00
2016年4月17(日) 11:30~15:00

詳細はHPで確認  http://event.holiday-jack.co.jp/#_1 

取材/篠崎夏美



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