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【どうしてこうなった】芸術を超えた、謎すぎる不思議な物件たち。『大トマソン展 超芸術トマソン観測センター31周年』

大トマソン展 超芸術トマソン観測センター31周年

大トマソン展 超芸術トマソン観測センター31周年 

東京・新宿眼科画廊 スペースM・S・E

 

 

超芸術トマソンとは・・・まるで、 展示するかのように美しく保存されているが、全く無用の不思議な物件。無用、役に立たないにも関わらず、そこにある。芸術のようだが、その役にたたなさ、非実用においては、芸術よりも更に芸術らしい「超芸術」という概念。「美学校」赤瀬川原平らによって発見された概念。1982年からトマソン観測センターが調査、観測を続けてきた。

 

途中までしかない階段、壁に塗り込められたドア、コンクリートで埋められた入口、窓がないのに残っているひさし、隣にあった家の形が残っている壁・・・。そんな誰しも一度は見たことがあるであろう光景。時代に取り残されたかのような、そこだけ違う空間に繋がっているような、不思議な物件たちが、トマソンである。

 

トマソンという名前は、読売ジャイアンツの元選手だった、ゲーリー・トマソンに由来する。元大リーガーからプロ野球に移籍し、活躍が期待されていた。しかし、2年目以降は当時の球団新記録となるくらいの三振の連続だった。それにも関わらず、4番バッターに据えられ続けたため、まるで空振りを見せるために4番にいるかのような状態だった。このことから、‘美しく保存された無用の長物’という概念を表す言葉として用いられるようになったという。

 


 


 

<展示内容>


1.最新の報告書を中心として、未公開物件、セレクト物件などの展示


※注意:撮影について確認したところ、報告書には個人情報が含まれている為、アップは不可だが遠目からの撮影であれば可能とのこと。

報告書には、写真、イラスト、地図なども掲載されていて、大変興味深い。自分が住んでいるところの近くで見つかったトマソンがあったり、報告書の文章も様々で面白かった。 時間を忘れてしまうほど、没頭してしまった。

 

 


2.全ての物件の報告書ファイル



31年間に集まった膨大な資料ファイル(報告台帳)があり、閲覧することが出来る。30年以上前から調査されてきたトマソンたち。全部見たかったが時間が足りない・・・。 

 

 

 


3.赤太郎ルーム



赤太郎とは・・・未知の生物状物件。車の接触を防ぐ目的で作られたと思われるが、ただの車止めでなく、実用を超えた姿が見る者の心に訴えかける。中には車に轢かれて身体がつぶれてしまっているものもある。しかし、赤太郎たちは健気に今日も立ち続ける。そんな健気な姿に胸をうたれる。今回の展示では、赤太郎に似ている物件も集められている。

 

 
部屋の隅にはミニ赤太郎が。下半身のビニールまで再現されている。

 

 

 


4.庇百選

 

窓や、ドアが塞がれてしまった後もその場に残されて、何もない壁を雨露、陽射しからひっそり庇い続けている。それはもはや庇としての役割を果たしてはいないが、ただただ、純粋な庇として存在し続けている。守るものがないのに、そこに居続ける庇は哀愁を誘う。 

 

イベント期間中には、参加者が持ち寄ったトマソン物件などを、お互いに検討し合うイベントも行われるそう。また、トマソン物件の報告書の提出所も設置されていた。 

 

 

 

正直、このような「変なもの」は、『VOW』、『珍100景』や、その他の投稿などで存在として知っていたものの、‘超芸術トマソン’という名前がある概念だとは知らなかった。そして、ごく一部の人が遊びでやっているのかと思いきや、きちんと調査、研究が31年もの長きにわたって行われていることに、失礼ながら大変驚いた。調べてみたところ、一大ブームが巻き起こったこともあり、数々の作品にも影響を与えているのだという。

もちろん、ここまで緻密な調査とデータ集積が行われているが、報告者も、見る人も、皆楽しんでいるのが分かるイベントだった。私も、「トマソン」探し、考察は楽しみながらやるものだと思う。どうしてこうなったのか?その理由と過程を想像し、街は生きていることを実感するのが超芸術トマソンである。

トマソンは世界中にある。ひっそりと、だが確実にそこに存在し、誰かに見つけられ、「超芸術」になる瞬間を待っている。

 

 

2013.11.01 文・写真 篠崎夏美 

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