面白いイベント情報を求めてイベニア

| レポート&ニュース |



SHARE

facebook

Twitter

グラビアは他誌より5ミリでも肌を出せ!? 『プレイボーイ』のすべてがここに「熱狂 50+1」展

アイコン華やかなグラビアと時代を写した誌面が心を揺さぶる

2018/01/20(公開:2018/01/16)
創刊51年を迎えた『週刊プレイボーイ』。どんな印象をお持ちですか?

女性は本屋で見ても素通りが多いかもしれません。しかし、表紙を飾るアイドルらの豊かな表情は印象に残っているのではないでしょうか。



実際に読んでみると、セクシーなグラビアはもちろん、記事も面白いんです。例えば、ダウンタウンの松本人志、漫画家の赤塚不二夫、文豪の開高健や柴田錬三郎といった大物が、これまでに人生相談を担当していました。

その他にもサブカルチャーの紹介や体験取材、硬派なニュース記事など、実は時代に深く切り込んだ記事が多いのです。



そんな『週刊プレイボーイ』の歴史が一目でわかる『「熱狂 50+1」展』が、新宿・ビームス ジャパンにあるBギャラリーにて2月4日(日)まで 開催されています。


なんてったってアイドルグラビア! 50+1年の歩み

まず目を惹くのが壁一面に貼られたピンナップたち。

筆者が訪問した際には、超巨大な二階堂ふみさんのキュートなバニーガール姿がお出迎え。その周りを壇蜜や馬場ふみか、マリリン・モンロー(!!)が取り囲んでいました。ちなみにこの展示は、日や週ごとで入れ替えもあるとか。見たい人、急げ!!


反対の壁には歴代の表紙。実は創刊当時の1960年代はイラストが表紙でした。1970年代からはセクシーな写真となり、1980年代は松田聖子に代表されるアイドルたちが表紙を飾ります。





1990年代はTバックブームやヘアヌード解禁などで時代が過激さも増す一方、『週刊プレイボーイ』は洋服を着た女の子の魅力も追求。双方を感じる表紙が並びます



そして2000年代。グラビアからデビューするアイドルが一定の市民権を得て、若手女優の登竜門ともなります。そして今も続くアイドル戦国時代へと繋がっていきます。



雑誌の現物もいくつか置いてあるのですが、なんと自由に読んでOK! 担当の方によると「お高くとまった感じにはしたくなく、気軽に楽しんで欲しかった。読んでヨレヨレとなるのも雑誌ならではの味ですね」とのこと。太っ腹ですね!

創刊号ですら手に取って読むことができちゃうんです! 気になる内容は「モンロー自殺直前の電話はRケネディ?」、「銀座のバーは高すぎる」、「こんな社員はダメになる」などなど。時代を感じるものから、今の紙面でも通用しそうなものまで。

 


文字と紙から伝わる熱意。50+1年の記事の嵐

そしてグラビア以上に圧倒されるのは、50+1年を切り取った多くの記事。



昨年刊行された記念本『熱狂』でも、過去の記事は掲載されています。しかし「今のご時世、本には載せられない」と掲載を断念した記事もあったとか。今回の展示会にはそのような記事も多数掲示されています。

選定基準は、編集部の担当者3名が「自分たちがカッコイイと思った」もの。会社のコピー機フル稼働で作成したそうです。先の表紙グラビアとは違いこちらは無造作な配置です。ですが、だからこそ誌面と選者の熱い思いが伝わってきました。

例えば、菅原文太や勝新太郎、あるいはデビッド・ボウイや三島由紀夫など、いわゆる「男の生き様」を感じさせる人物の濃厚な特集記事があり。

一方では、田中角栄や金丸信など、当時の政界のドンたちにメスを入れた記事もありました。

 

さらに、同年代の若者に強く影響を与えた、イチローらスポーツ選手の記事もあります。辰吉丈一郎のカッコいい姿があると思ったら、その下には安室奈美恵を真似た『アムラー』ブームの記事。

はたまた、ディスコギャルが自宅でお立ち台姿を披露、と思わず口元の緩む記事もあり。そのバラエティ豊かな感じはまさに雑誌の誌面。用意された記事は3000点以上に及び、こちらも日ごとに取り換えがある予定です。




紙から飛び出したこれからのプレイボーイ魂

また展示期間中にはさまざなイベントも開催されます。筆者が訪問した日には、トークショーが実施されていました。



トークショーには、伝説クラスの3名の編集者・ライターが登壇しました。『週刊プレイボーイ』が100万部を突破した、1980年代に編集長を務めた田中知二氏。同時期に雑誌『写真時代』の編集長を務め、今年3月に自伝が映画化される末井昭氏。そして「顔マネ芸」などの名記事で知られる南伸坊氏。この3名のお話を聞こうと会場は満員です。



過去の記事を投影しながらのトークも。ナンパスポットへの取材で編集者が偶然鉢合わせした話、ライバル誌の『平凡パンチ』特集という無謀な企画など、貴重なウラ話が沢山でてきました。

この頃の編集方針についても語られました。まずはエロありきで攻めつつ、当時は陽の当たらない存在だったサブカル要素などひねりを多く入れていたそう。その結果、 扱うテーマが重めの男性週刊誌が多かった中で『週刊プレイボーイ』には明るさがあったとのこと。(ただ風俗で働く人達を集めてゾウと綱引きするという謎の企画は、さすがにボツになったとか)

その後、モザイクやヘア解禁などで他誌が過激さを増す中でも一線は保ちつつ、「グラビアの子は他誌より肩紐1cm、胸パット5mmでいいから、少しでも肌を出せ」というひと手間をかける精神は現在にも受け継がれているそうです。



トークショー終了後にはレセプションパーティーもあり、ファンと編集者との交流もありました。最後に同イベントを企画した『週刊プレイボーイ』編集部・近田拓郎さんに話を聞きました。

―― トークショーでも、出版不況や若者の草食化など、雑誌を取り巻く状況の厳しい話が出ていましたが、今後への思いなどをお聞かせください。

近田さん:今回の展示を企画し、改めて『週刊プレイボーイ』は、時代に熱狂しているものだと感じています。ときには雑誌という形を超えて、『週刊プレイボーイ』というブランドを外に出していけたらなと思っています。

今回の会場であるBEAMSとコラボしたファッションアイテムも、雑誌という形を超えた『プレイボーイ』のひとつかもしれません。

『プレイボーイ』のロゴの入ったキャップ(税抜3,500円)やTシャツ(税抜3,800円)、ロングT(税抜5,500円)などがイベント限定物販で用意されています。これからのファン層である20代の若者に向けて、プレイボーイの魅力をアピールしたいという思いもあるそうです。



またギャラリーの所在地と同じ新宿には、グラドルが日替わりでママを務めるBARを備えた「週プレ酒場」も展開中。「熱狂 50+1」展にグラドルが出張するという連動企画も予定されています。

熱狂のパワーで既成の枠にとらわれない『週刊プレイボーイ』。まさに、その源を感じられる展示会でした!

……ちなみに帰り際に「この引き出し、開けました?」とお声掛け頂きました。おやっ? そこには『撮影厳禁』の文字が。そんな遊び心もたくさん散りばめられていたのでありました。どんな内容かはぜひ会場で確かめてみてください。



週刊プレイボーイ『熱狂50+1』展 

  <開催日時>
2018年1月13日(土)~ 2月4日(日) 11:00~20:00

<会場>
Bギャラリー(ビームス ジャパン 5F)
東京都新宿区新宿3-32-6

<関連イベント>

■Vol.2出張!週プレ酒場(入場自由)
新宿・歌舞伎町から週プレGIRLSが登場! お客様にシャンパンを振る舞う。
日時:1月20日(土) 15:00~18:00

■Vol.3小宮有紗 写真展&お披露目会
写真集発売直前! 1日限定の写真展。
日時:1月27日(土) 11:00~17:00

※その他、イベントの最新情報はホームページ、各メディアにて随時配信。
※詳細などのお問い合わせはBギャラリー(Tel:03-5368-7309)まで。
http://www.beams.co.jp/news/742/




>さらに読む