デザイナー・映像作家・VJとして活躍している、古賀学さんの写真集『水中ニーソ』の写真展。
最初は、「なんだこれ?」 行ってみたら、「最高!!!」
競泳水着にニーハイソックスという、いかにも現代日本のサブカルチャーの香りただよう‘装い’の美少女達が、水中で軽やかに泳ぐ。
原宿 PATER'S Shop and Gallery
大きな通りから一本入ったところにギャラリーが
ギャラリー入口。
ギャラリー前のポスター。キャッチコピーが秀逸。
このフライヤ-も、村上隆さんや、‘美女冒険家’のコメントが入っていて面白かった。
白いレギュレーターに、白いフィン。どちらも珍しい気がする。ちなみにこの長手袋をつけての撮影は、良い感じのフィット感が出ず、シワになってしまったり、かなり苦労したそう。恐らく元々色白であろうモデルさんの肌が、白い水着と、白い背景と、水中のせいで、より白く見える。
こちらが話題の写真集、「水中ニーソ」。日に日に知名度が高まっている印象(リアルタイム検索を使った独自調査)
会場内は撮影可能。FacebookやTwitterへのアップも歓迎とのこと。
ずらりと壁を囲む、水着、ニーソ、水中モーター、美少女。
古賀さんが今までに手掛けた映像、古賀さん発行のフリーペーパーPEPPER SHOPの内容などが流れていた。フリーペーパー面白かった。先日イベントを紹介した、白根ゆたんぽさんのイラストがエロかわスタイリッシュで素敵。
二階にも展示が。水中モーターのおもちゃ(?)
2階は大きく引き伸ばされた写真が展示してあり、本格的な写真展の雰囲気。
タンクとか水中モーターに水着って、水着の女の子×でっかい武器に通じる萌え。普通、酸素ボンベ背負うときは大体ウエットスーツを着てしまうから、なかなかこんな恰好しない。
この浮遊感。水でぴったり体に張り付く水着とニーソの感覚が分かる。
このギャラリーは、天井が一部ガラスになっていて、外の光が上から降り注ぐ。壁も白いので、自分もプールの中にいるような気分になる。
静かで、冷たい水の中は気持ちがいい。昔からプールとか、お風呂とか、水槽とか、川とか、きれいな水の溜まっているところを見ると潜りたくて仕方がなかった。その感覚を思い出した。
水中ニーソの魅力を考えてみた。
・競泳用水着(露出)と、ニーハイソックス(隠す)
・競泳用水着(頼りない)と、でっかい機械(ゴツイ)
このギャップがまず良い。
・目の焦点が合ってない
水の中で目を開けると、ぼんやりして焦点が合わない。よって、モデルの視線はこちらを見ているのに、どこかぼんやりしている。これがなんかエロい。ゴーグルをつけているものだと、ピントが合ってしまっているので魅力半減。
・浮遊感
地上だったらまず出来ないポーズがとれる。そしてモデルを好きな角度から撮影出来る。これは無重力状態だからこそ可能になる。自分もふわふわ水中を漂っているような気分になれる。
・レギュレーターをくわえている口元がちょっとエロい
普通レギュレーターくわえると、結構不細工になってしまうものだが、モデルさんたちのお顔は可愛いまま。さすが。
水着、ニーソ、というとエロティックなものの象徴にも思えるが、会場を出たときには、ひと泳ぎしたような、涼しさとすがすがしさもあった。‘濡れ透け’を通り越して、水の中というある種の異空間で展開されるフェティシズム。幻想的なものが多い水中写真に、リアルな肉体と衣類と器械が加わることで、非現実感が生まれている。
これはぜひ会場で水の雰囲気を味わいながら鑑賞してもらいたい。ちなみに私は、写真集を買おうか現在検討中。
フリーペーパーとフライヤ-。
2013.09.03 文・写真 篠崎夏美