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「シン・ゴジラ」の次はガメラだ! 怪獣が都市に迫る『空想脅威展』は特撮ファン必見

怪獣気分にもなれる超巨大コラボ

2016年夏、一大ブームを巻き起こした、東宝制作の映画『シン・ゴジラ』。その興奮もまだまだ続く中、KADOKAWAと六本木ヒルズ森ビルが「都市(リアル)VS空想(トクサツ)。」の戦いを描く展示会を開催している。



■「ガメラが六本木ヒルズを襲ったら責任取ります!」企画実現の前日譚

六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内スカイギャラリーで行われている『大都市に迫る空想脅威展』。その注目すべきポイントを、森ビルメディア企画部長・矢部俊男さんよりご案内いただいた。



この企画、『シン・ゴジラ』ブームにあやかってのものなのか? いや、それは違う。

「もともとKADOKAWAさんと私どもで始めた企画です。『シン・ゴジラ』が流行る前、東京にくるであろう脅威を捉えることをやりたいという話で進めました」と矢部さん。

しかしテロなどを扱うと、もし現実になれば責任が取れない。そこで「空想」という言葉を掲げ、ガメラなど空想のものを扱うことに。「万が一、ガメラやギャオスが六本木ヒルズを襲うことがあったら、私が責任を取ります!」と矢部さん。その気合いの入りよう、東宝にも負けていない。 



■子どもの目線で見ると怪獣の気持ちに! 森ビルが誇る1/1000の模型
 
展示会場に入ると、まず目に入る「東京タワーに巣くうギャオス」1/100模型。









その先には東京の1/1000スケール模型。展示品は、すべて撮影OK。

「普段は行政の方などへのプレゼンテーションで使うもので、森ビルが20年前に独自開発した技術で作られています。子ども目線の高さで見ると、怪獣の目線で街が見れます。大人でも、しゃがめば怪獣の気持ちになれますよ」



都市模型は半年に一度更新されるものらしく、新宿のバスタなど、新しい建物も再現されている。TOHOシネマズ新宿にはゴジラの頭も。









展示のテーマは大きく分けて3つ。1つ目が「怪獣」、2つ目が「悪の組織」による脅威で、それぞれ都市模型と年表が置かれている。

怪獣は1954年の『ゴジラ』、悪の組織は1958年の『月光仮面』に始まる歴史が、それぞれ現代の『シン・ゴジラ』や平成『仮面ライダー』に至るまでどう変遷していったのか、ここで再確認できる。

なお、テーマの3つ目は後ほど紹介しよう。


 

■森ビルから東宝への復讐劇⁉ レギオンがTOHOシネマズ六本木に
 
次のエリアでは、昭和と平成のガメラ模型がお出迎え。こちらも記念写真が撮れるスペースだ。それぞれ比較すると、昭和はキャラクターとして愛嬌があり、平成になるとより生物としてリアルで凶暴そうな見た目に変わっているのがわかる。





往年のポスターやパンフレットなど貴重な資料も展示中。『シン・ゴジラ』の制作にも携われた樋口真嗣監督による絵コンテも撮影可能だ。




 
また、グーグルの全面協力による「緊急シミュレーション 最終防衛線2016」の映像も見応えあり。

こちらは映画『ガメラ2』で、もしも首都を守ったガメラが利根川に現れず、大怪獣レギオンによる首都への進行が続いた場合をシミュレーション。自衛隊の力だけでどう立ち向かうかというオリジナルの物語が展開する。


 
最終的にレギオンは、TOHOシネマズ六本木に巣くう。

矢部さんいわく、「東宝さんの作品で、壊されたデベロッパーのビルはたくさんあると思います。しかし、我々デベロッパーが東宝さんのビルを壊すのは、今までに無い作品だと思います」とのこと。

つまり森ビルから東宝への復讐劇でもある!?


■キミも大怪獣になれる! 記念撮影コーナー

続いての記念撮影コーナーでは、モニターの正面に立ち、都庁などの模型の上から顔を出せば、怪獣になったような映像が画面に映し出される。

さっそく矢部さんが実演。「これ、森ビル社員が新宿を再開発しようとしてるわけじゃないですからね。そんな報道はしないでください!」

はい、と言うか、言われれば逆にそう見えてくるが……。




 
円谷プロダクションとの協力による、昭和のウルトラ怪獣出現場所一覧も登場。葉山に現れたラゴンや横浜を襲ったゲスラなど、ボードで紹介されるだけでなく、これもGoogleマップの映像で実際の出現地まで見ることができる。



そして順路を進むと、「怪獣」、「悪の組織」に続く3つ目のテーマへとたどりつく。東京タワーを中心とした、東京の広大なメインエリアの模型。

二つの巨大スクリーンで映し出されるのは、漫画家・永井豪の描いた不朽の名作『デビルマン』のデーモン軍団大功勢のシーン。そして、『機動警察パトレイバー』などの押井守が監督した短編映像作品『東京スキャナー』である。 
 


ここは、言うなれば「子どものトラウマゾーン」。ひょっとしたら都市から脱出すれば逃れられるかもしれない怪獣とは違い、空がデーモンによって覆いつくされてしまった世界や、空撮によって都市のあらゆる建物や、そこに住まう人々が監視されている映像を見せることで、「逃れようのない恐怖」を演出している。





『東京スキャナー』は、森ビルのPR映像のはずが、広告的なことには一切ふれられていない。押井監督に制作を依頼した矢部さんは語る。

「最初の役員試写会のとき、これで矢部もクビだな、という言葉が出ましたが、後でいろいろなところから評価いただけて。特に最初、当時の森美術館長・エリオットさんから素晴らしいと言っていただき、首がつながりました」
 


いわく、「当時語っていれば絶対OKがもらえなかった」であろう制作秘話もこちらで公開中だ。14年前の、ハイビジョンで撮影された一番古い東京の空撮。貴重な映像を大画面で楽しもう。
 
また、写真で撮影すれば本物と見紛うほど精巧な模型の中には、いま話題の豊洲市場を襲うガメラの姿も。今後も怪獣が増えていくなどアップデートを繰り返していくそう。展覧会仲間を募り、更新されていく模型の様子をSNSで報告しあうのも面白そうだ。








■「ショッカー入居しました」!? 悪の組織票と、限定フードメニュー
 
最後は、『ガメラ2』のレギオンの「草体」と呼ばれる形態と、『ガメラ3』の邪神イリスの模型がお見送り。一つ目の巨大昆虫のようなレギオンを間近で見れば、トラウマになること必至。子どもが泣く……!





一方、大人以上の高さがある、ボディビルダーのような筋肉体型の邪神イリスは、一定周期で胸が光る。今にも襲い掛かってきそうだ。





 
『森ビルのテナント一覧』っぽく作られた、特撮作品の悪の組織一覧も。悪の組織の創業年なども確認できる。色分けについては秘密らしく、どういう意味があるのかそれぞれで考えてみて欲しいとのこと。じっくり見ながら共通点探しをしたくなる。



展覧会を出たあとは、「Book Café Lounge」にて販売されるコラボメニューに注目。ガメラをイメージした「ガメラバーガー」1,280円(税込)に、「ガメラスムージー」800円(税込)がいただける。


 
ローストチキンとレタスをシュー生地で挟んだバーガー。トマトサルサやハラペーニョで、火を吹くような味わいを表現している。辛いものが苦手な方はハラペーニョ抜きにもできる。首や手足・尻尾もシュー生地で、爪やキバはナッツで再現。1日20食限定だ。
 


スムージーはミルクベースで、小松菜・バナナ・チアシード入りで健康的。パイナップルはもちろん、ガメラの甲羅を意識している。バーガーとスムージー、セットで頼むと、『空想脅威展』のオリジナル巾着もゲット。こちらは先着100名限定なので、欲しい方はお早めに。
 



■終わりに

公開以来、特撮ファンに限らず多くの観客を集めた『シン・ゴジラ』。今回の企画展も、ガメラ好きの方が楽しめるだけでなく、都市とそこに住むすべての人々が楽しめる内容だ。
 


観終わったあと、窓の外に広がる景色をみてゾッとするのは筆者だけではないハズ。

そのものの見え方には大差ない。模型として見るか実物として見るかで感じ方が違うように、ここでシミュレーションされている脅威を、ただの空想として捉えるか、現実で起こる可能性がないとも言い切れない事象として捉えるかで見方は変わる。

ぜひ実際の展示を見て、その「ゾッと」を味わっていただきたい。

取材/平原学
撮影協力/植木裕貴




























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