食べてよし、見てよし、愛でてよし。
さまざまな料理として美味しく味わえることはもちろん、モチーフとしてもカワイイし、物語にも多く登場し、学術的にも興味深い点が多いきのこ。こんな存在、他にはないかも!?
そんなきのこの魅力を、全身でたっぷり感じられるイベントが行われます。
2015年11月28日(土) 11:00〜18:00
上川端商店街(福岡県博多区上川端町6-135付近)
今年の開催コンセプトは「菌輪」~きのこで広がる人との輪~。
博多で最初に栄えた商業の町で、「きのこ」をキーワードにしたイベントとなります。昨年よりもパワーアップし、より多くの人たちにきのこの多面的な魅力を伝えます。
アート・学問・食という観点からきのこに注目するだけでなく、近隣の飲食店や企業等と連携することで、街歩きイベントしての側面もプラスされているそう。
アート・学問・食という観点からきのこに注目するだけでなく、近隣の飲食店や企業等と連携することで、街歩きイベントしての側面もプラスされているそう。
<開催予定内容>
・「私のきのこ自慢はこれだ!」写真コンテスト
・大人も子供も楽しめるきのこ釣り
・全国でも珍しいきのこを使ったきのこ酒の振る舞い
・きのこ落語「ワライタケ」
・コトリコ楽団によるきのこをテーマに作曲した音楽の演奏
・光るきのこ「ヤコウタケ」の展示
・きのこをテーマにした物語の読み聞かせ
・きのこうぎ(初心者むけきのこ講座)
・きのこうぎ(初心者むけきのこ講座)
・羊毛フェルトできのこ作り(ワークショップ)
・きのこ盆栽の展示
・商店街できのこ探し!
・商店街できのこ探し!
など。
さらに、きのこ界では今大人気という、きのこキャラクター‟なめじろう”(もっときのこを食べようプロジェクト所属)も登場予定。
詳細はフクオカきのこ大祭公式ページで確認 http://kinokotaisai.net/
多種多様なジャンルのきのこ好きが一堂に集まる、他に例を見ないイベントですね。
「フクオカきのこ大祭」実行委員会長・川村さんと副委員長・松下さんに詳しくお話を聞きました。
―― きのこにハマったきっかけは?
川村(以下川):家業が椎茸農家で、生まれた時からきのこと触れ合っており、大学の専攻も薬用きのこでしたが、「きのこ」にはまったのは大学を卒業してから。気がついたらなぜかきのこグッズを集めていて、はまっていました。
松下(以下松):大学の演習林で見つけた「タマゴタケ」。毒キノコかと思って調べたら美味しいきのこだと知り、それからきのこの魅力にはまっていきました。
―― きのこの魅力はどんなところでしょうか?
川:美味しくて、体に良くて、きれいで、可愛いところです。
松:生態系でものすごく重要な役割を果たしているところ。形や色が多彩なところ。
―― 「フクオカきのこ大祭」開催の経緯を教えてください。
川・松:興味があって行きたいと思える「きのこイベント」はいつも東京や大阪で行われており、行きたくても行けませんでした。福岡でもイベントがあればいいのにと思っていたたのですが、なかなか開催されない。それならば「自分たちでやっちゃえばいいんじゃない?」と、2人できのこ好き仲間を集めて開催にこぎつけました。
―― 横浜でも行われたようですが、こちらはどのような経緯だったのでしょうか?
川・松:もともと「きのこ大祭」は福岡だけでなく、全国のきのこ好きがそれぞれの地域できのこイベントを行ってくれたらいいなと思っていました。「フクオカ」の部分を「サッポロ」や「オキナワ」に変えて、「○○きのこ大祭」を開催してくれたら嬉しい。そして、4年に1回「日本きのこ大祭(サミット)」を行うようなイベントにしたいと、常日頃話しています。
阪神百貨店で行われる「ドキドキきのこフェスティバル」に横浜のイベンターさんが視察に来て、「横浜できのこイベントをやる」と聞き、詳細を聞いてみると音楽、アート、食の複合的なイベントにしたいとおっしゃっていて、「きのこ大祭」の趣旨に沿っている。それならば兄弟イベントにしませんか?と提案したところ、快諾してくださいました。
―― かなり盛りだくさんな内容ですが、イベントのコンテンツはどのように決めていますか?
川:月に一回「きのこ大祭ミーティング」を福岡市内で行っているのですが、その時にやりたいことを提示してもらっています。あれもしたい、これもしたいと盛り上がります。その中で、実現可能なことはやってみよう!と企画を練り上げ、現在の形になっています。
―― 出展者さんはどのように見つけるのですか?(募集のみでしょうか?)
川:ほとんど口コミで出展者さんを集めています。アートイベントでチラシを置くこともありますが、関係者からの紹介やきのこ仲間が多いですね。
きのこ好きにはやはり菌友(きんゆう・きんとも)がいて、情報伝達が早いです。今回の「第二回フクオカきのこ大祭」の出展者は福岡県近郊の方が多く、九州のきのこ作家さん、生産者さんが集まる「フクオカ」らしいきのこ大祭になりそうです。
―― 開催にあたり、大変だったことや、印象に残っていることはありますか?
松:普段、催事に出店することはあっても、イベントを主催するような仕事をしているわけではないので、会場を決めたり、出展者さんを集めたり、後援や協賛を頂くなど、すべてが1からの作業でした。
いろんな方にアドバイスを頂き、協力してもらってようやくイベントの形になりました。第1回の「フクオカきのこ大祭」で憧れのスタッフTシャツをみんなで着て、閉会後に「楽しかった!またやろうね!」って言ってもらえたときは涙が出ました。
―― フクオカきのこ大祭2015の見どころは?
松:福岡の伝統的なお祭りの「博多・山笠」「博多・どんたく」。そのお祭りと縁の深い上川端商店街のアーケード約200mをきのこ色に染め上げます。さらに第1回と比べて、「食」のブースが増えました。
また、光るきのこ「ヤコウタケ」の展示、ミニきのこ図書館など、「学ぶ」ブースも強化。第1回で大好評だった「きのこ釣り」もバージョンアップして再登場します。リアルな「きのこ的当て」が加わって、遊び要素も充実しています。
オリジナルソング「きのこ音頭」が流れる会場で、大人から子供まで、知って、見て、味わって、多角的に「きのこ」を楽しんでもらえるイベントです。
―― 一言メッセージをお願いします。
川・松:全国のきのこ好きの皆さん、「きのこ大祭」をしましょう!
―― Facebookも拝見したのですが、「菌曜日(金曜日)」、「幼菌ナイト(前夜祭)」、「胞子員」などなど、ワードも菌づくしで面白いです!
スタッフの方々のきのこ愛が伝わってきますね。
松:ありがとうございます。イベニアさんに取り上げてもらったことは「胞子活動」となります。こうしてばら撒かれた胞子が芽を出して、全国に菌輪が広がることを願っています。
きのこファンはもちろんのこと、きのこ初心者もきのこの魅力にハマること間違いなしの「きのこ大祭」。次はどこに“胞子”が飛んでいくのでしょうか?
取材/篠崎夏美