面白いイベント情報を求めてイベニア

| レポート&ニュース |



SHARE

facebook

Twitter

【事前インタビュー】中世騎士たちの激戦をネット中継!?“ネット×リアル”の闘技場 11/30 『第2回STEEL!~バーチャル・コロシアム~』

アイコンこれはコスプレではない、合戦だ。

2014/11/23(公開:2014/11/21)
甲冑を纏い戦う騎士たち。互いに攻撃し、ぶつかり合うたびに重い金属音が響く。映画やゲームの世界ではなく、リアルな世界で行われる格闘技だ。
 

第1回STEEL! 


第1回STEEL!  

競技の名前は「アーマードバトル」。14世紀から15世紀にかけて実在した鎧を、デザイン・材質など、可能な限り史実に忠実に再現し、これを装備して戦う。パンチ、キック、投げ技なども含まれた新しい格闘スポーツである。

【第一回の模様はこちら】
「格闘技?こわーい!」な‘女子’が、騎士vs武者の格闘技を見に行ってみた
『アーマードバトルトーナメント STEEL!』 http://evenear.com/article/detail/130/ 


 第1回STEEL!

日本アーマードバトル・リーグ(Japan Armored Battle League)は、2013年に日本で初めてアーマードバトルの公式戦を行うために結成された団体。今回、ニコニコ本社(池袋)のオーディエンス・シート【観戦エリア】と、ティンタジェル城(目白)のアーマード・ゲージ【格闘エリア】をつなぐ 新しいスタイルの『ネット×リアル融合の格闘技イベント』が行われる。


11.30[日] / 東京都 / ニコニコ本社
 



2チーム対抗戦によるトーナメント形式で、個人戦と団体戦が行われる。個人戦での成績もチームのポイントとなり、最終的に勝利チームが決定する。戦うのは以下の2チーム。

ドラコーネズ(Dracones):
西洋中世スタイルの武術で戦う騎士たちのチーム。西洋式甲冑、西洋式のスポーツウェポンを使って戦う騎士団。 

サングリエ(Sanglier):ボクシング、レスリングなど、メンバーがそれぞれ会得した武術スタイルで戦うチーム。西洋式甲冑、西洋式のスポーツウェポンで戦う。

JABLにはその他にも、黒鋼衆(くろがねしゅう)という、日本武術を操り、日本甲冑を身に纏って日本式のスポーツウェポンを用いて戦う侍のチームがある。ニコニコ本社の観戦会場には黒鋼衆のファイターが来場する予定とのこと。また、今後のイベントではまた違うチーム同士の試合が見られるそうだ。

<備考>
※この番組を最後まで視聴するには、ティンタジェルチャンネル(月額540円)へ入会が必要。
※ティンタジェルチャンネルはこちら ⇒ http://ch.nicovideo.jp/castletintagel
 
第1回目のイベントでは目の前でファイターたちの戦いを見たが、今回は試合会場と観戦会場が別。試合の模様はインターネットで中継される試み。開催の経緯や見どころについて、ジャパン・アーマードバトル・リーグ(以下、JABL)のCEO/会長 Jay・Noyes(ジェイ・ノイス)氏と、同リーグCAOの笠井さんにお話を聞いた。


◆開催の経緯
ニコニコ動画を運営するドワンゴから提案があり、新しく出来た池袋P'PARCOのニコニコ本社でイベントを開催することになった。しかし、アーマードバトルでは非常に大きな武器を使うこともあり、イベントスペースでは危険と判断。またキャッスル・ティンタジェルには十分な観戦スペースがないことから、今回のように試合会場と観戦会場を分けて、中継でつなぐイベントとなったそう。

※アーマードバトルは重い武器・防具を身に付け、激しい勢いで選手たちがぶつかり合う。大柄な選手は自分の体重、甲冑も併せると軽く100㎏を超えるので、至近距離での観戦するには危険が伴う(審判も防具着用)。そのため、今回も前回同様に選手たちは金網の檻の中でバトルするとのこと。


◆試合の見どころ
ポールウェポン(槍・矛)、ロングソード(長剣)、ソード(剣)、メイス(棍棒)、斧まで、様々な武器(スポーツ・ウェポン)を使った戦いは迫力満点!ただ鎧を着てみる、武器を持ってみる、だけではなく、それらを使って実際にバトルするところが一番の見どころだ。それ以外の注目ポイントについても聞いてみた。 

・選手の動き・・・重量約20~30㎏の甲冑を着て、重い武器を持っているため、選手の動きはゆっくりなのでは?と考える人もいるかもしれないが、その動きは想像以上に素早い。スピーディーでスリリングな試合展開から目が離せない。

・個人戦と団体戦・・・同じ選手が2つの形態の試合を行う。個人戦では選手個人のスキル、団体戦ではチームワークに注目。

・中継カメラ・・・試合会場には全体を映すカメラ、選手を近くから撮影するカメラ、2台が入る予定。そのためより試合が見やすく、分かりやすくなる。


◆2つの会場を結ぶことについて
このイベントでは試合会場と観戦会場が離れているが、勢いや興奮をどう伝えるのだろうか?

テクノロジー・・・大きなスクリーンと、ネット中継により、試合会場の熱気を伝える。

・チアガール・・・彼女たちは可愛いだけではなく、会場を盛り上げるという大きな役目がある。観客やチームを一つにし、会場を一つにする。また、BGMも大切な要素のひとつ。


第1回STEEL! 
また、観戦会場には西洋甲冑(ゴシックアーマー)が展示され、試合の合間に鎧ファイターとの写真撮影、力比べコンテスト、鎧の試着体験なども予定されているとのこと。実際に鎧を見たり触ったりすることで、より試合を身近に感じられるだろう。


◆Jay・Noyes(ジェイ・ノイス)氏 より一言


JABL CEO Jay・Noyes 氏 
 
ニコニコ本社という新しい会場で行われる、アーマードバトルという新しいスポーツをぜひ見に来てください。大勢に見てもらうことでファイターたちも闘志が湧くでしょうし、今後もこうしたイベントが出来ることを願っています。

・ ・ ・ ・ ・ ・

実際に試合が行われる目白のキャッスル・ティンタジェルは、イベント当日残念ながら一般の観客は立ち入ることが出来ない。今回は特別に、西洋武術を発信する‘城’であるキャッスル・ティンタジェルを見学させてもらった。  

城の入り口を入ると練習場がある。格闘技の練習場独特の‘漢’の匂い・・・。獣の匂いのようでもあり、緊迫したものを感じる。知らず知らずのうちに背筋が伸びる。


ロングソートを使った練習風景

JABL CEOにして、キャッスル・ティンタジェルの城主でもあるジェイさんが練習の様子を見せてくれた。勢いがあるけれど優美な身体の運び方で、素人目にも全身がしなやかに動いているのが分かる。さすが、中世騎士の魂を現在に伝える男。
※ちなみにジェイさんはRPG「ファイナルファンタジーXII」スタントチーム (モーションキャプチャー)」、アニメ映画「ベルセルク」の西洋剣術スタントアドバイザー&指導にも参加している!!


練習場から2階へ上る階段

壁に飾ってあるのは、中世剣術を学ぶ生徒さんの「オリジナル紋章」。自分の好きなモチーフを入れるのだが、紋章学にも基づいた本格的なものになっているそう。


踊り場のシャンデリア(実は、購入場所は意外なところ・・・)

紋章や、騎士のイラストが飾られ、シャンデリアの柔らかな光が照らす階段を登り、メンバーや、限られたイベントの時しか入れない「キャッスル・ティンタジェル」城の2階にお邪魔した。様々な中世ヨーロッパグッズが飾られ、まさにお城のよう!

部屋には暖炉まであった

また、城の敷地内にはショップもあり、鎧、衣装、小物などを販売している。


これだけ様々な甲冑がそろうお店はなかなかない


ゴシックアーマー。かっこいい!

忠実に再現された中世の衣装

キャッスル・ティンタジェルは武術だけでなく、西洋の中世文化を発信する場所となっている。

中世(キャッスル・ティンタジェル)で行われる騎士たちの戦いを、現在(ニコニコ本社)で楽しむ。新しい時代のエンターティンメントが『第2回STEEL!~バーチャル・コロシアム~』だ。


2014.11.21 文・写真 篠崎夏美 
>さらに読む