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レポート&ニュース

なぜそれを“パイ”にした・・・!?自由すぎる&ゆるすぎる‘ご当地パイ’集合。 「全国ゆるパイ展」

どじょう、ムツゴロウ、ハタハタ、坂本竜馬に、大仏まで。

ゆるパイ・・・。

耳慣れない言葉だが、今回展示されるのは残念ながら(?)貴方の想像している『パイ』 とは

違う『パイ』 かもしれない。



「全国ゆるパイ展」

07.25[金]~08.03[日] / 東京都 / d47 MUSEUM




浜松の定番お土産「うなぎパイ」を真似た(?)ような、全国各地のご当地パイ。

コンセプト、パッケージのゆるさが魅力の一つ。お土産の菓子には「味」、「その土地らしさ」に加えて、「ウケる」を狙うというベクトルもある。その「ウケる」の部分を重要視したのが、全国各地の愛すべきご当地パイ=ゆるパイである。

お土産の定番お菓子(おまんじゅう、せんべい等)と異なり、まだ「パイ」は新参者。 それゆえルールがなく、それゆえに自由奔放に、勝手気ままに、思いつきのような気軽さで、様々なご当地食材とコラボしている(時には食材以外とのコラボも・・・) 

地方の一企業が全国制覇出来るというのも、ゆるパイの魅力かもしれない。ちなみに元祖がうなぎパイということもあり、本道は魚介系なのだそうだ。 次のうなぎパイ!?「パイ・ドリーム」を狙う全国のゆるーいパイ が集まるイベントが開催された。

※既に会期は終了
<d47 MUSEUM  次回展示会情報>
「デザイン物産 2014」


 
『ゆるパイ図鑑  愛すべきご当地パイたち』(藤井青銅著/扶桑社刊)

ゆるパイを収集・分類研究してきた作家・脚本家の藤井青銅氏による書籍の発行を記念して行われた。藤井氏がこれまで集めたゆるパイは百数十種類!この本では全94パイを写真入りで解説している。

 「全国ゆるパイ図鑑」には、今回展示されなかったものも含めて、様々なパイが載っている。ゆる~いコンセプト、ゆる~いネーミング、ゆる~いデザインのパイたちを鑑賞しながら、おみやげガイドとしても使える“一粒で二度おいしい"実用娯楽本となっている。 




パイの上には、各都道府県に対するイメージが書かれている。自分の地元のイメージを見て『やっぱり・・・』と思ったり、他の地域のワードを見て『そういうのもあるのか』と気付かされたり。

各都道府県の特産物、産業、文化、歴史、県民性にまで注目し、考察した藤井氏のコメントと共に、実際のゆるパイを展示している。ゆるパイも多い県と少ない県があり、そうした理由を自分なりに考えてみるのも、なかなか面白い。  


展示されていたパイのごく一部を紹介。

<秋田>

 
「ハタハタパイ」 なぜハタハタを入れようと思ったのか?うなぎと同じ感じでいけると思ったのだろうか。

藤井氏が‘国民的同意’として『秋田美人パイ』を提案していたが、大賛成である。
名前は『秋田美人の‘ぱい’』とかが良いと思う。


<茨城>

     
見よ、このシンプルなレイアウトを!

茨城出身としては悲しいが、こういうところに『都道府県別地域魅力度 ランキング最下位』が表れているのだろうか・・・。

そして、安定の納豆。正直、茨城県民は「やっぱ毎日納豆食べるの~?」という他県民の質問に辟易しているのだが、かといって、他には梅パイくらいしか思いつかない。

あんこうを生地に練り込んだ『印籠パイ』とかどうだろう。ゆるパイ要素の魚介も入るし。 


<栃木>

 
海がないと、ゆるパイのメインである魚介系パイが作れない。しかし餃子パイ、レモン牛乳パイのインパクトはなかなか。イチゴでメルヘン要素もカバーしている。敵(?)ながらあっぱれ。  


<群馬>


群馬よ、お前もか・・・。あっさりとした展示。

北関東は東北(素材いっぱい)と東京(名所いっぱい)に挟まれて、ゆるパイが生まれにくいらしい。富岡製紙工場が世界遺産に指定されて、最近ちょっと良い感じの群馬。ますます茨城の地位が危うい。 


<埼玉>

 
内陸で東京に近いというゆるパイにとっては厳しい環境。うなぎが有名らしいが、うなぎをパイにしたいところをこらえて、あえて「なまずパイ」というのが良い。 

『うちはそういうので勝負してないんでー』という、余裕の表れでもあるのだろうか?


<東京>

   
自然食材はあまりないのだが、‘銘菓’や‘観光名所’はある。都市型ゆるパイの筆頭、らしい。都会だけでなく、小笠原諸島などで自然アピールも。そしてなぜか切符のパイ。 


<石川>

 
「わくたまくんパイ」って何!(和倉温泉を発見したとされるシラサギが産んだ「タマゴ」らしい) 

恐らく他県民はほとんど知らないであろう、ゆるキャラから生まれたパイ。ゆるパイとしては正しい発生の仕方とのこと。 


<静岡> 


王者の貫録

パイの聖地。‘パイ・オブ・パイ’、うなぎパイはもちろんだが「源氏パイ」も静岡発祥とは知らなかった。何気にしらすパイなどもあり、貪欲にゆるパイを作り続けている。  


<三重> 

 
松坂牛、伊勢エビなど、高級食材の宝庫。真珠(食材じゃないけど)パイもあって 、高級路線。 見ていたお客さんが「でも、パイじゃなくてそのまま食べたいよねー」と言っていて、激しく同意。しかし、そこを敢えてパイにしちゃうのが、ゆるパイなのだ。


<滋賀> 


琵琶湖、ふなずしが特徴。衝撃の「ふなずしぱい」発見。パイなのに真空パックに入っているらしい。一体どんな味がするのだろうか・・・? 


<島根> 

  
「どじょうパイ」はある意味正しいゆるパイだが、パッケージ、キャッチコピー共に‘限りなくアウトに近いセーフ’。 これに引っ張られて多くのゆるパイが生まれているとのこと。 

さらに「しじみパイ」という、かなりインパクトのあるパイまで・・・。島根、きてるな。


<広島> 


四国・中国における、ゆるパイ中心地。牡蠣パイで魚介系 をカバー。さらに大阪がパイにしなかったお好み焼きも、しっかりパイ化している抜け目がない県。


<山口> 


形がカワイイ

何といっても『ふく』。キャラクターにしても愛らしいし、魚介要素もばっちり。この他明治維新をもパイ化しようと健闘している模様。 


<佐賀>


幕末・維新の人々までパイ化ダジャレ要素もゆるさには欠かせない 。なんというハングリー精神。今回個人的に一番インパクトがあった「むつごろうパイ」も佐賀だった。


<長崎> 


‘菓子in菓子’。元々お菓子として成立しているカステラを、敢えてパイにしてしまうというチャレンジ精神。その発想はなかった。パイとカステラのちゃんぽん。悪くない。


<大分>

 
地獄のインパクトと、机の上の閑散具合が何とも言えない。

九州は全体的にゆるパイが盛んだが、ここ大分はゆるパイ不毛の地。主観だが、温泉=まんじゅうのイメージにとらわれているのだろうか?


<鹿児島> 

 
何だろう・・・。若干イラっとする(笑)

さつまいも、紅イモ…。イモが大好きな(?)県。藤井氏曰く、黒潮に沿って沖縄→鹿児島→高知→和歌山と、イモ系→フルーツ系に移行していくらしい。興味深い。 


会場には『パイにまつわる曲』がBGMとして流れており、とにかくパイ尽くし。一部のパイを試食・購入出来るコーナーもあった。

 
三重県の伊勢エビパイ。有名パティシエの辻口氏とのコラボ。最初は甘くて美味しい‘普通のパイ’なのだが、噛んでいるうちに遠くから伊勢海老が近づいてくる・・・。


ゆるパイのモチーフになるものとしては、特産品(圧倒的に多い)、有名人・偉人、名所などがある。それぞれのモチーフを組み合わせているものもあって、その可能性は無限大だ。

どんなものでもパイになってしまう驚きがあった。パイを開発するにあたってどんなドラマがあったのだろう?と思わせてくれる。斬新なアイディアと、何とか名産品として定着させたい!という熱意には感動すら覚える。

パイは軽い、かさばらない、日持ちする、地域ごとの特色が出ていることから、新しいお土産の定番として定着してきている。 小さなパイにその地域の魅力をぎゅっと閉じ込めて、焼き上げた「ゆるパイ」。

一生懸命だけど、どこかずれてる。そこが愛しい。「ゆるキャラ」に続いて、「ゆるパイ」の時代は既に始まっている。


 
2014.08.04 文・写真 篠崎夏美

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